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わたくしたちは、日本の伝統と文化を守る曲芸バカ一代その名も、姉妹拳CHARGEマンとASUKA・ラングレイでーすっ

ええっとしんげんずじゃなかったのか

えー、あちらの姉妹のただ今、下になっております美少女がシスター(CHARGEマン)ケンそして、姉の頭の上に乗っております小柄な美少女がシスター(ASUKA)ケンでございますっ

何で、姉妹とも名前がケンなんだ

そして、わたくしがユニット・リーダーお願い、守護神ペガサス、みんなの夢を守ってでお馴染みのシスター(ドラゴンバスター)ラングレイでございますっ

木下さんの声に、寧が

そ、そうきたかさすが、元バンバルビーあなどれないっ

何か全部、元ネタがあるんだろうけれど、オレにはよく判らない

はーい、お皿はそろそろいいわよーっ

木下さんことシスター・ラングレイの指示に

あらはぁっ

ミタマさんとキヌカさんは、長い棒の先の大きな陶器の皿を、ポーンと天高く投げ上げる

姉妹がそれぞれ左右の手で皿を廻していたから合計4枚のお皿が、クルルルンと空に舞い落下してくるっ

うわっ、あぶなっ

観衆たちは、ハッ息を呑むが

はいはいはーい、回収しまーすっ

木下さんが、パパパっと軽くジャンプして

シュパパパっと、4枚のお皿を掴んでいく

うわっ、すげーっ

ああ、あのお姉さんも曲芸師なんだな

しっかし、みんな美人だなあ

すっかり観衆の視線は、3人に注がれている

はーい、お皿に続きまして今度は、和傘の上で鞠を廻しまーす

木下さんが、ミタマさんの頭の上に直立しているキヌカさんに和傘を投げ上げる

はいやっ

格好良く傘を掴みポーズするキヌカさん

はーい、鞠もいくわよーっ

腰に手を当てて、直立不動のミタマさんの上でキヌカさんが、投げ上げられた鞠を器用に廻していく

最初は鞠、次はマス最後は、自転車の車輪を廻す予定でーす

はいやーっ

3人ともプロの曲芸の人にしか見えない

中国なんかの気功とかの人と同じなんだね

武術がさスポーツとしての格闘技に変化できなかった場合にさ、世間の人にアピールするために見せ物的な側面を持っちゃうことがあるんだよ

見せ物

うんだって、自分たちの武術の凄さを伝えるために、一々、道場破りとかしてらんないでしょそんなことしたら、犯罪者として捕まっちゃうだけだもんだからさ、市場なんかで見せ物的なパフォーマンスをするんだよ木の棒で殴られても痛くないとかさ子供用のTシャツを身体を縮めて着て、筋肉の張りだけで一瞬で破るとか腹筋をかためて、お腹の上に車を走らせるとか

ああ、テレビなんかで観たことがある

武術を凄さを伝えるためのパフォーマンスなのに、そのうち、見せ物として観衆からお金を貰うのが目的になってっちゃうんだけれど安城さんの家の拳法も古そうだから江戸時代ぐらいには、ああやって曲芸パフォーマンスをやっていたんだと思うよ

ミタマさんもキヌカさんも、全く、迷いがなくやっているもんな

見せ物パフォーマンスも、流派の大切な伝統として徹底して、教え込まれているんだ

しかも、木下さんのハチャメチャなMCが、姉妹の曲芸をセンセーショナルに煽っているし

観衆たちはどんどん集まって来ている

来た、ミナホお姉ちゃんのトラック

寧がミナホ姉さんの運転するトラックを視認する

その後ろから、例の尾行車いや、1台じゃない

のろのろと走るトラックを3台の車が追って来ている

おそらくあの中にヤクザの幹部、猪鹿蝶一郎も乗って来ているはずだ

現場で、手下たちに指示をするために

作戦、開始するよっ偵察班突入しまーす

寧が、携帯に模した通信に告げる

いくよ、ヨッちゃんアーちゃん

アーデルハイトさんが、ウンと小さくうなずいた

オレたちは天童貞男たちのヤクザ・グループと8人の女の子が居る

カラオケボックスカサンドラ・クロスへ

こんばんわーっ

寧が、明るい声で店のガラスのドアを大きく開ける

勢いよく

そのまま、ガラスのドアが開きっぱなしになるように

な、何じゃ

受付のロビーには男のヤクザ3人と派手なオバサンが1人居た

見張りなのかと思ったけれど

みんな、店の中からガラス・ドア越しに、安城姉妹たちの曲芸パフォーマンスを見ていたようだ

えっと予約していたハラダですけれどあれっ、お店の人は

寧が、不思議そうにそう言う

店のモンはおらんわっ今日は、臨時休業らしいぞほら、帰れ、帰れっ

オッサン・ヤクザの1人が言う

えー、そんなの困るよ予約していたんだからさっホントに誰もいないのっ

寧はロビー奥の廊下を覗き込む

おらん、ちょーたら、おらんのじゃあいっ

ほら、帰れ帰れっ

そういう男のヤクザ2人に対して

おいおい、待てカラオケの機械は使えるんだからよ、このお嬢ちゃんたちに遊ばしてやってもいいんじゃねぇか

ヒゲのヤクザが寧とアーデルハイトさんをジロジロ見て言う

でもアニキ

よく見たら可愛い嬢ちゃんたちじゃねぇか小僧はいらねーけどよ

学生服のオレのことは無視らしい

ちょっと、ナカヤマさーんまたロリコン病なの

ゲバいオバサンが、そう言う

ていうことは、このヒゲ・ヤクザはナカヤマ・ミホ太郎か

何だよロリコンじゃねーよこんな良いケツとパイオツしている姉ちゃんにロリコンは失礼だろうよ

下碑た笑いで、寧を見ている

おいおい、どうしたんだ何があった

廊下の手前の部屋から紫のシャツの胸元を大きく開けたオッサンが出て来る

短く刈り込んだ角刈り頭で夜なのにティアドロップ型のサングラスをしていた

胸元にはブッ太い金の鎖が、ブラブラ揺れている

予約していたハラダですけどっお店の人はいないのっ

大きな声で寧がやって来るオッサンに言う

予約って何の予約だぁっ

カラオケ屋さんなんだからカラオケの予約に決まっているでしょっ

寧がそう言い返すが

そんなのは知らんわっとっとと帰れっ

帰れって帰れないよっあたしたち、ちゃんと予約していたんだからさっ

カラオケ屋なんて、他にもあんだろ他の店へ行け

だってここでカラオケするって、みんなと約束しちゃっているんだよっあたしたち、予約時間よりちょっと早く着いちゃっただけだから

寧の言葉にオトコは

何だと後、何人来るんだ

えーと、イーちゃんと、オーちゃんと、ミッちゃんととりあえず3人かな

裏からイーディと天童乙女

表から美智

あー、後どれぐらいでみんな集まるんだ

えっと10分以内には来ると思うよ