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理事長先生に、よろしくねノブ

頑張ってね吉田くん

みんなに見送られて外に出る

やっぱり、直接戸外に出る方のドアではなく

学生食堂へ通じる方のドアから

こっちの方が、生徒たちの眼があるから敵に襲撃される可能性が少ない

日曜だけど、学園祭が近いから誰かしら居るもんな

うんホントに居る

イーディが、オレたちが出て来たのに気付いてサッとこちらにやって来る

岩倉さんの仕込みは無い

イーデイは、このまま学校で警戒していてくれオレたちはミタマとキヌカを連れて行くから

警護役は居る

ここからお屋敷に戻るまでが手薄になるネ

大した距離じゃない気を付けるよ

それより克子姉ミナホ姉さん、何だって

ええそれがね

克子姉は苦笑する

幸代ちゃんを連れて来るっていうことについては、許可が出たんだけれど

時間通りに来たわよ

学生食堂の外に出てパン工房の出入り口に廻り込むと

克子姉の搬送バンの前に、岩倉会長が待っていた

フン

すぐにイーディが、バンの周りを見る

何か変な細工をされていないか確認している

もっとも、寧も監視カメラで見ているはずだから岩倉さんにおかしな動きがあったら、とっくに携帯電話で連絡が来ているはずだけれど

問題ないヨ

当たり前よあたしが、これから自分が乗る車に何かするはずがないでしょ

不快そうに、岩倉さんは言う

でも、何をするか予測ができないのが幸代ちゃんだからねえ

克子姉は、苦笑いを浮かべる

それで御名穂様は何ておっしゃっていました

真顔で、岩倉会長は尋ねる

あああなたが来訪するということについては許可していただけたわ

うふふっ、さすが御名穂様話が早くて良いわっ

岩倉会長の顔に笑みが浮かぶ

まあ、いいわとにかく乗って詳しい話は、それからよ

克子姉は、運転席に乗り込む

岩倉さんは助手席あなたは後ろに乗って

オレが、バンの後部に乗り込もうとすると

気を付けるネDarling

うん、判っているこっちを頼むぞイーディ

オレが後ろのドアを閉めると同時に、岩倉さんも助手席に座る

車出すわよ

バンが動き出す

はぁぁ、長かったわぁやっとまた、楽しい日々に戻れるのねくくくくっ

黒い森の娼婦に戻れることに岩倉さんは喜んでいる

あら、幸代ちゃんは夏休みに、海外でセックス漬けになったんじゃなかったっけ

そうだ言葉の通じない遠洋漁船に乗って、漁師たちに犯されまくったんじゃ

それに学校の内外で、色々と楽しんでいたんじゃないの

克美姉は言う

岩倉会長は、校内に性奴隷の男子が何人も居るし

学校の外でも、勝手に売春とかしている可能性が高い

あら、御名穂様の下で娼館の娼婦として働く方が、全然楽しいわ何て言ってもステータスが違うわ、相手にする人たちの大富豪や権力者をベッドの上で組み伏せたり逆にあたしの方が犯されたりそういうのが心地良いんじゃありませんか

岩倉さんは言う

長年、娼館のナンバーワンでいらした克子さんなら、よく判っていらっしゃるはずだと思いますけれど

あなたはそういう子なのよね

バックミラーの中の克子姉の眼は冷たい

それであたしたちは、この車じゃ新しい娼館には行かれないから一度、お屋敷に戻って、車を乗り換えるんだけれど

はい、判っていますわそうですよね、こんな車じゃゴージャスな娼館に行くまに剥いてないですものねあたし久しぶりだわ前の娼館へ伺うのも

岩倉さんはこのままオレたちとお屋敷へ行くのか

今日、ミナホ姉さんの新しい娼館に行くのは、オレと克子姉だけじゃない

娼館に居る姉の鞍馬美里さんに会うためにありすや、元警護役の安城ミタマ&キヌカ姉妹も連れて行く

あいつらと岩倉さんを会わせても平気だろうか

名家のお嬢様として純粋培養されたありすや、世間知らずの安城姉妹にこの猛毒を持つ生徒会長に接触させるのは

あら、幸代ちゃんはお屋敷には行かないわよ

再びムッとする岩倉さん

あたしと彼お嬢様の命令で、ゲストを連れて行かないといけないのよだから、幸代ちゃんと一緒には行かれないの

克子姉は平然と、そう言う

じゃあ、あたしはどうやって

ええ、だから幸代ちゃんのために、お嬢様が送迎の人を頼んで下さったのよ

送迎の人

えっと裏門を出たところで待っているっていう話だから

オレたちのバンが学校の裏門から、外の道に出る

あ、居たわ多分、あの人よ

そこに居たのは

でっかいバイクに跨がったサングラスにひげ面のおっさんだった

大きなティアドロップ型のサングラスに、メキシコ人みたいなΩ型の口ひげ

なぜか筋肉モリモリの上半身は、黒のピチピチのランニングシャツしか着ていない

下半身はジーンズ地の半ズボンだった足はビーチサンダル

銀色のとても安っぽいヘルメットを被っている

工事用のペラペラのヘルメットに、銀のカラースプレーで色を塗ったみたいな

な、何なのよあの人

香月家の裏の仕事を担当している工藤さんの仲間の方だそうよ

工藤父の仲間ということはフリーの警護人

おそらくまともな人ではない

克子姉は、そのオッサンのバイクの前にバンを停める

窓を開けてオッサンに向かって

そもさん

せっぱ

オッサンも真顔で答えた

足が4本、眼が3つ、手は2本で左腕はサイコガンなーんだ

恐怖機動ビグザムの上に立つ宇宙海賊コブラ

オッサンは答えた

そうかビグザムは足が2本で、手が無くて、眼がモノアイ1個で

コブラは足が2本で手が2本、眼が2つで左腕がサイコガン

合計すると

ご名答あなた工藤さんのお知り合いね

おう、武論だ武論善尊《ブロン・ヨシタカ》よろしく頼むぜ

サングラスにヒゲ、黒タンクトップに半ズボンのバイク乗りオッサンは不敵な笑みを浮かべる

それでオレは、どいつを運べばいいんだ

ああ、この女の子よ

克子姉は岩倉さんを示す

ミナホお嬢様のご指示よ拒絶したら、あなたとの縁は断ち切るそうよ

それでは、岩倉さんは拒否できない

おう、行き先は聞いているオレが確実に送り届けてやるから安心しろ

早く降りなさいあたしたちも、準備あるのよ

判ったわよこの人に連れてってもらえばいいのねっ

プリプリしながら岩倉さんは、車から降りる

よし、姉ちゃん乗りな

オッサンは、岩倉さんにそう言う

あたしのヘルメットは

そんなものはねえ

無いじゃないでしょヘルメットが無かったら、危ないじゃないの

だが、風は感じられる姉ちゃん、あんたは風になるのさ