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ちょっと、待て私は、水島だぞ水島の家は名家中の名家だぞ

みすずたちの通う超・お嬢様校に警護役を連れて来られる家なのだから

他の家よりも格は高いのだろう

でも、香月様のお家よりは格下でいらっしゃいますわ

そ、それはそうだけれどでもああ、そんなこと、君に言われる筋合いのことではないっ

すっかり腹を立てる水島父

しかも今は敵でいらっしゃるわけですから

て、敵何で、私たちが

ミナホ姉さんの言葉に、驚く

香月様のお家に対して、敵対的な行動を取られたのですから仕方ありませんわね

いや、敵対行為って

今回の不祥事はそう受け取られても仕方がないことだということですわ

だから私はこうやって、お詫びの電話をして敵意は無いことを、ご理解していただこうと

水島父は、必死にそう言うが

もう無理だと思いますわ大変失礼ですが水島様のご発言は、みすず様に対しての謝罪にはなっていらっしゃいませんでしたし

私はちゃんとお詫びすると申し上げたっ

ゴメンで済んだら、警察はいらないよ

そういう水島様のご様子を、みすず様は大変ご不快に感じていらっしゃるようですわ

この父親も自分の周りのことが、全然見えていない

ところでお嬢さんの可憐様ですが

ミナホ姉さんが、話を変える

ああ、そうだったその話もしないといけなかったんだな

その話も

可憐さんを香月家が引き取るという話もジッちゃんが、水島祖父に話していたことだ

当然、この水島父も知っている

あなたたちのやっていることは、誘拐ですだからすぐに可憐を家に帰して下さい

平然とそう言う

可憐さんが、今、無事なのかとか寂しがっているのではないかとかは、尋ねない

天童乙女に引き渡してみすずのパーティへ行かせちゃうぐらいだもんな

残念ですけれど閣下のご決定ですからお返しするわけにはいきませんわ

そ、それなら私にも考えがあるぞけ、警察に訴える弁護士にも相談するからなっ

水島父は、感情的になって喚く

そうなりましたら水島家にとっても、手痛いスキャンダルになると思いますが

ミナホ姉さんは、嘲る様にそう言った

か、構わないよっ香月家の方が大きいんだからダメージは、そっちの方が上のはずだっ

ちょっちょっと、待って今、私が話をえあご、ごめんなさいごめんなさいお父さん

電話の向こうで、水島父が謝っている

水島ですそちらは、どなたですかな

この声は可憐さんのお祖父さん

水島家の現当主か

黒森御名穂です香月セキュリティ・サービスの担当としてみすず様に代わって、お話しさせていただいておりました

黒森の家の人がみすず様の代わりに

はい、ご子息がみすず様に対して、大変失礼な言動を何度もなさいましたので申し訳ありませんが、途中からわたくしが受け答えさせていただくことになりました

そうですかそれは失礼を致しましたみすず様に、水島が申し訳なかったとお伝えしていただけませんか

とみすずは

代わって下さい

ミナホ姉さんに電話機を渡してくれるように求める

少々お待ち下さいみすず様がお話になられるそうです

おお、それはありがたい

みすずが電話に出る

香月みすずです

本日は、わたくしどものしでかしたことで大変、ご迷惑をお掛け致しました申し訳ありませんまた、息子が大変失礼をことを申し上げたようで重ね重ね、申し訳ございません

水島祖父は、みすずに謝る

閣下とお話させていただいてから頭を冷やしました閣下からのお申し付けは、全て受け入れます

よろしいのですね

はい水島の家が存続するのなら、それだけで結構です

老人はそう言う

正直に言えばあれから、様々な名家の当主たちから電話をいただきましたみな、私たちのしたことに大変、怒っていましたそうなんでしょうね、どの家でも年頃の娘は宝ですから

ああ、自分の家のお嬢様を危険な目に合わせたことで水島家に抗議の電話が殺到したのか

幾つかの家からは、絶交を宣告されましたその中には私たちの企業にとって、重要な取引先の家もありましたミズシマ・ホールディングスはもう無理です私が浅はかでしたまさか、こんなことになろうとは

水島祖父も天童乙女1人が潜入したぐらいのことでは、大した問題にはならないと高をくくっていたのか

今後は全ての事業を清算し引き受けて下さる企業は、他の名家に差し上げます私たちは名家の地位を放棄し、蟄居させていただきます

それは、お祖父様かお祖父様のご指定になった方とお話になって下さいわたくしには、判りませんから

みすずは、冷たくそう言う

ところで可憐さんのことですが

みすずの腕の中で、可憐さんがビクッと震える

可憐のこともこれは、縁戚関係にある他の名家の当主に相談致しました皆、香月様が可憐を引き取って教育して下さるということは水島家が、将来、名家に復帰するためには必要なことだと私に言ってくれました

ええ、今、お話ししましたけれどお父様も、相当、独創的なお方のようですし

やや秘肉っぽく、みすずは言う

あの父親の下で教育を受けたら可憐さんも、自分は名家の人間だから、特別扱いしてもらうのが当然という困った人間になってしまうかもしれない

むしろ可憐を通して、香月家との結び付きを作って下さるという、これは香月閣下のご好意なのだと皆から諭されました

色んな人から怒られたり、忠告されたりして客観的に、現状が見えるようになったんだな

では可憐さんは、わたくしが香月みすずが責任を持って、お預かり致しますわ

わたくしの大切な妹として、面倒を見ますその代わり

可憐の将来もわたくしがいえ、香月家が決めることになりますが、よろしいですわね

可憐さんの眼が、大きく見開かれる

つまり可憐さんが、将来、どなたの赤ちゃんを産むことになるのかは、わたくしが決めさせていただきます

水島祖父は少し、間を置いて

そ、それはやはり香月家の縁者ということになるんでしょうか

当然ですわ

みすずは、キッパリと答えた

そ、そうですかいやうむそうですよね香月家で育てられた娘なのですから

はい、色々と様々な名家から、お話があると思いますわ

そうだまだ、ジッちゃんの孫娘だと公表される前の美子さんだって

瑠璃子と親しい関係にあるというだけで、あちこちから縁談が来ていたんだっけ

可憐さんも、このまま香月家で暮らすということになれば

しかも、みすずの妹分として可愛がられることになるのなら

水島家の娘ということでなく、香月家に親しい娘として可憐さんを狙う人が増えることになる