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イメージ的には、無口なデビルマンレディです

1275.ネガティブ潰し / ウルフなんて怖くない

・奈島寧/18歳美しすぎる少女家族を犯罪組織に殺されている上辺の明るい性格は作ったもので、本当は大人しいヨッちゃん

・イーディ/16歳褐色金髪のアメリカ人武闘少女ニューオリンズの暗殺教団の技を使う日本語が変なのはわざと実は、とんでもない天才児Darling

・工藤美智/15歳中学3年生みすずの警護役工藤流古武術の達人小柄で日本人形のように美しい美少女つるぺたご主人様

ほか

 外へ出るとアニエスがオレにくっついて来る

そんなに怖いのか学校へ行くのは

ちょっとだけ怖いですの

 アニエスは、正直に答えた

ルナもコヨミちゃんも、可憐ちゃんも一緒に居てくれますし他の人たちも近くに居てくれるらしいですけれど、やっぱり家族じゃない人たちがいっぱい居るところに行くのは怖いですの

 ギュッと、オレの手を握る

でも、頑張りますのパパに心配掛けたくないですから

みんな、お外に出て外の人たちと闘っているのに、アニエスだけずっとお屋敷の中に居るのは良くないですの

 アニエスにとっての外の世界、外の人間たちは、恐怖の対象と認識されているらしい

怖い人ばかりじゃないよそりゃ外には、オレたちに嘘を吐いて騙そうとするヤツラや、オレたちから何かを奪い獲ろうと暴力を振るってくるような連中がたくさんいる

 世の人々は善人ばかりでは無い

悪いヤツラしかいないわけでもないけれど悪いヤツラがテキトーに仕掛けて来た下らないイタズラで、みんなが一生不幸になることもあり得るんだだから、悪いやつには絶対に近付いちゃいけない

 つまらない悪党の、ちょっとした思いつきで人が死ぬこともあるんだ  寧の両親は、シザーリオ・ヴァイオラに殺されたし白坂創介は、自分の眼に付いた女を次々と誘拐して、たくさんの家庭を不幸にした  ああいうヤツらは特別なのかもしれないがまた、シザーリオ・ヴァイオラや白坂創介みたいな人間が、オレたちを狙ってくる可能性はある  防衛体制だけは、厳重にしておかないといけない

はい気を付けますの

 アニエスが、真顔でうなずく

まあ、誰が悪い人間なのかはルナやコヨミちゃんたちが、心を読んでチェックしてくれるからアニエスは、二人の言うことを聞くんだぞ

それから、学校の中で何か起きた場合はすぐに美智に知らせること美智が緊急対策のチーフになるから

 超お嬢様校の警護役の要はやっぱり美智だ

はいですのすぐに美智ちゃんに知らせますの

ああ、そうしてくれアニエス

 オレは、アニエスの身体を抱き寄せる

でもそれでも、アニエスそれだけじゃないからな

何が、それだけじゃないですの

 キョトンとした顔で、オレを見上げる12歳の金髪ハーフ美少女

それでも外の世界は悪いことだけしかないってわけじゃないから良いこともきっとあるよ

どんな良いことですの

すぐに判るよオレには判らないけれど

パパには、判らないんですの

ああ今日からアニエスが始めるのは、アニエスの冒険だからアニエスが、どんなワクワクするモノに出会えるかは、オレには判らないでも、オレだってオレはオレで、毎日、オレ自身の冒険をやっているからさ

パパの冒険

そう外の世界に出るっていうことは冒険に行くってことだからオレはオレの冒険の中で怖い思いもしたし、痛いこともあった寂しいことも、情けないことも、恥ずかしいことも、やるせないこともあっただけど、それだけじゃなかったんだ楽しいこと、ワクワクするようなこともオレの冒険の中で出会えることができただから、アニエスの冒険にだってきっと楽しくて、ワクワクすることが起きるはずなんだオレは、そう思うよ

 アニエスは、不思議そうにオレに言った

ああ、あんまり期待しすぎちゃいけないと思うけれどでも、怖いことばかりじやないはずだって思っててくれそうじやないと、冒険が楽しめないから

冒険なんですのね

 あ、そうだもしかしたら

アニエス、冒険て言葉の意味は判るよな

 この可愛い少女は半年前まで、世の中の知識を全く与えられずに隔離されてきたから

トム・ソーヤとエルマーは読みましたのガンバとシンドバットは観ました

 じゃあ、大丈夫だな

ジョジョは、まだアニエスには早いと寧ちゃんに止められていますの

それは奇妙な冒険だからだな

 うん、今のアニエスにはちょっと早い  なまじ巫女の力とか、美智たちの気の技や、イーディの超絶戦闘能力とかを毎日見ているから  ああいう異能力バトルの世界が、現実にもあると勘違いしてしまうかもしれないし  もう少し外の世界現実を知った後でないとな

みんな、アニエスにこれを読んだ方が良いというものを持って来てくれますしこれはまだ読んじゃダメっていうものもありますの寧ちゃんが書庫の本を全部、分類してくれましたの

 ああ寧が管理してくれているんだ

例えばアニエスはスプーンおばさんは見てもいいですけれど、ヘビおばさんはダメですの

 うーん、なるほどホラー物は、まだ避けた方がいいよな

あと、デビルマンはマンガはまだ禁止で、実写映画のは違う意味で観ちゃダメなんだそうですの

 ん、実写版デビルマン

観ると、アニエスが日本映画に絶望してしまうから、今はダメなんだそうですの

でも、アニエス見るなって言われたら、かえって見たくなったりはしないのか

どうしてですの寧ちゃんはアニエスのことを考えてそう言ってくれているんですから、アニエスは言われたことはきちんと守りますの

 今のアニエスは家族を絶対的に信頼している  アニエスも学校に通って家族の他にたくさん友達ができたら  その内に反抗期になったりするんだろうか

アニエスは、パパや家族のみんなに嫌われたくないですから

 アニエスはうつむく

だって、そんなことになったらアニエスは、もうここには居られなくなりますの

それは困りますし、嫌ですのアニエスは、ずーっとずーっとパパやみんなと一緒に居たいですからだから、約束は絶対に守りますの

 アニエスの口は笑っていたが、眼は真剣だった  アニエスは頭の良い子だし、勘も良い  もうオレたちの家族が、信頼という絆だけで成り立っていることに気付いている  みんな仲良くというのは、オレたちの家族の規則(ルール)でなく  オレたちの家族を成り立たせている原理・原則なんだ  ワガママばかりの子になってしまったらそんな人間の存在は家族を崩壊させるから黒森家から追放されてしまう  そういう恐怖心をオレたちは、全員感じている  そうオレだって