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あと、中にハイジちゃんと、ありすちゃんと、キヌカちゃんに、真緒ちゃんもいますわ

 年少組は、勢揃いか

ええ湯加減になってますからさあさあ、入って下さい

 オレたちは、大浴場の入り口の暖簾を潜る

アニエスちゃん、わーお

真緒ちゃん、わーお

 仲良しの二人が、裸で笑い合う  ああ、ホントにみんな揃っているな

お帰りなさいませお先に失礼しております

 ありすが代表して、オレに声を掛けた  風呂場に居る全員が、オレを見て笑顔で受け入れてくれている  肌襦袢を脱衣所で脱いで全裸になって来た桜子が、オレの背中に掛け湯してくれた

どうでした学校は

 ありすが、ルナたちに尋ねる  ありすも、かつては超お嬢様校に通っていたから学校の様子が気になるのだろう

とでも綺麗で素敵な学校でした

 コヨミちゃんが、ありすに答える  ありすは13歳ルナたちは12歳  たった1年の差でも小学生と中学生は違う

自分が退学するしかなかった中等部の現在の様子を、ヨミから聞くのは精神的に辛いだろうけれど

 ありすにとっては、小学部は卒業して来たところだ

過去として受け入れている場所からルナたちと学校の話をすることに抵抗を感じないのだと思う

そういえば、他の子たちも全員、もう帰宅しているのかみすずたちは

 オレは、桜子に尋ねる  桜子がここに居るということは、アニエスたち小学生組を連れて帰って来た車列の次が中高生たちの送迎車輌も、お屋敷に帰って来たということだ  もっとも全員一緒とは限らない  何らかの理由で学校に居残りしている子もいるかもしれない

はい、わたくしたち全員一緒に戻って参りました

 桜子は笑顔で、そう答える

わたくしは、みすず様とは別の車輌でございましたが

 ああ、朝も1台じゃ全員乗り切れなくて、複数の車に分乗してたもんな  帰りは、エリカとまり子が実家へ帰っても  中1のハイジ、中2のヨミ、中3の瑠璃子と美智  高1の桜子とシエさん、高2のみすず、高3の美子さん  やっぱり2台以上じゃないと席が足らない

それで、みすずたちは今はどうしているんだ

 何で顔を見せないんだろう

みすずちゃんでしたら、お台所でお夕飯のお手伝いをしていますわ

 瑠璃子がオレに答える

へえ、珍しいな

 お屋敷の家事は、克子姉、マナ、瑠璃子、メグの4人が中心になってやっている  他の子も手伝いはしているけれど  みすずは、料理なんかを積極的にやる子じゃなかったのに

みすずちゃん自分を変えようとしているんですわ

 ああ、朝も一生懸命、トイレ掃除していたもんな  香月家の令嬢だからって、偉そうにしていたらダメだと思い直したんだ

でも人には向き不向きがございますわみすず様は、わたくしたちの上に立って指示をなさる方が向いていらっしゃると思います

そうだとしても経験しておくことは、悪いコトじゃないと思うよ

特に料理に関することはね

 将来的にみすずが家事をやっていくとは思えないけれど  みすずは、東大に進学して高級官僚になることを目指している  だけど、だからって料理のことを何も知らなくていいというのは違う

わたくしもお料理を習った方がよろしいでしょうか

 桜子が、オレに尋ねる

それは、桜子が決めることだよそうした方が良いと思ったら、克子姉に習えばいいし今は他にやりたいと思うことがあるんなら、そっちに集中したっていい

瑠璃子は、このお屋敷に暮らすようになって、すぐに家事を習い始めたしみすずは、今日から始めたそれぞれ、自分でそうした方と良いと思ったから、そうしているだけで誰かに命じられたからじゃない

はい、わたくしは好きでしているだけですわ

 瑠璃子が、桜子に微笑む

この家ではお兄様のため、家族のため、そして自分のために、何をするべきかということを自分で考えて、行動していかなくてはならないんです

うん、みんな自分で決めているそして、家族が本気でそうするって決めたことなら、オレたちは協力は惜しまないよみすずが、朝のトイレ掃除だけでなく、料理も頑張って覚えるというのなら応援する

勉強の方が停滞してしまうぐらい、他のことに傾倒なさったら困りますがみすずちゃんは、そういうことはないですから

 瑠璃子が愛する従姉のことを、そう言う

桜子も、将来、何をしていくかを考えておいてくれ狩野家のこととかは考えなくていいどんなことでも、オレが何とかするから

狩野家は、桜子お姉様がお産みになるお兄様の赤ちゃんが受け継けばいいんですわ桜子お姉様が、お家のことで面倒なことに巻き込まれることは、決してありませんから

 狩野家の分家や、他の名家が桜子に政略結婚を強制するようなことは絶対に許さない  オレたちが、断固として阻止する

桜子のことは、オレたちが護るだから、桜子も自分より弱い家族を護ってあげられる子になってくれ

 桜子は、小さくうなずく

まずはシエのことですね

 桜子の警護役の不知火シエさん

今、シエさんはどこに

はいシエには一緒にお風呂へ行こうと誘ったのですが、あの子は恥ずかしがってそれで今は、お台所のお手伝いに行っていますわ

 桜子は、答える

ああ、それは良いんじゃないかな一緒に料理を作ることを通して、シエさんにも他の子たちと仲良くなって欲しいし

シエさんは、警護役として生きてきた人だけれど

 不安に思っていたことを言う

正直、美智やイーディ、ミタマやキヌカ、ハイジとは合わない気がするんだていうか、他の警護役の子たちとタイプが異なる気がしてさ

どう異なるのでしょうか

 オレは胸の中にある思いを、必死に言語化する

武に生きる人間独特の割り切りが、シエさんにはないそういうものが感じられないんだ

例えば、美智たちは眼の前に敵が現れたら、相手を敵と認識した瞬間に、排除行動に移るそこには、一切のためらいはない

 迷わずに、本気で相手を潰しに行く  一瞬の躊躇が、自分と自分の主の死に直結すると考えているからだ

でも、シエさんはそういう状況になったところで、一旦、立ち止まって、考え込んでしまうんだ

 そうシエさんはいつも迷っているし、悩んでいる  だから、反撃の一撃がとっさに出ない

いや、何か起きた時に反射的に行動するんじゃなくて、一旦立ち止まって考えられるというのは、別に悪いコトじゃないんだよそれはそれで、職種によっては有益な能力になると思うでも、警護役としては、ちょっと問題が大きすぎる性格だと思う

シエさんは、先祖代々、狩野家に警護役として仕える家の出身で子供の頃から、桜子の警護役だったから性格的な資質については、誰にもチェックされてきていないんだと思うけれどさ