少女暗殺者以外の人生があることを理解させ 命令されて殺すことだけの生活から、仲間を守るために生きる人生に思考を切り替えさせる
ドリィたちは賢い子たちだから、1日でここまで来れたけれど他の子は、もっと大変かもしれないからさ
ドリィに大人しく従ってくれて、反抗はしないと思うけれど そのことと、オレたちが伝えたいことを、ちゃんと理解してくれるかどうかは別の話だ
心の底で納得してないままだといつか暴発するからね押し付けじゃダメなんだ、自分自身で決心してくれないと
だからオレは、命令はしない
ヨッちゃんは、ホント我慢強いよねお姉ちゃん、ヨッちやんのそういうところ大好き尊敬してるよ
寧は、嬉しそうにそう言った そのまま、家族の楽しい夕食が続いた 正確には家族+栗宮素子さん、御厨くるみさんと 不知火シエさんか ああ、桜子の側に暗い顔して座っている ここでは警護役として採用されなかったから落ち込んでいるのか 誰かシエさんの話し相手になれる子は オレだと、主の桜子を奪われたみたいに感じてるだろうから今は心を開いてはくれないと思うし 名家の警護役だったからみすずや瑠璃子とは、対等に話せないよな 美智は超お嬢様校の後輩になってしまうのか ていうか、美智はハッキリとした性格の子だから、シエさんのウジウジしたところは嫌いだと思うんだよなあ ミタマとキヌカも武闘派だし 庶民でも無ければ、お嬢様でもなく、他の警護役とも合わないとなると 誰なら友達になれるんだろうか
ただ今帰りました
食堂にレイちゃんが入って来る
こんばんはまた、面白そうなことをやっていますね
香月セキュリティ・サービスの木下さんも一緒だ 木下さんは、愛用の武器粉砕フレイルを担いでいる 身長よりも長い棒の先に鎖と鉄球の付いた長柄武器だ
いらっしゃい今日はみんなで薄着フェアなのよ
じゃあ、わたしも脱いだ方がいいですか裸にはあんまり自信が無いんですけれど
この人も元・バンバルビー3のメンバーだから 常識が普通の人と違う
着替えたかったら、まだ透け透け衣装はいっぱいあるからどうぞ
うわぁ、どうしようかな麗華さん、どうします
木下さんは、レイちゃんに尋ねる
うーん、あたしはお腹がペコペコだからご飯を食べてから考えるよ
あー、そうですよねぇわたしもお腹が空いてますじゃあ、先にご飯をいただきます
ええ、そっちのテーブルに座ってマナちゃん
克子姉がマナを見ると
お皿とかはここにありますから自由に食べて下さい
2人のための食器を持って来てくれた
ありがとう、マナちゃん
レイちゃんが、礼を言う
それで、ご飯を食べた後なんですけれどわたし、誰をブチのめしたら良いんですか
え木下さん
ブチのめすところまではやらなくていいんだよっ相手は、栗宮家のお嬢様たちだから
槍みたいな武器で実戦している人と手合わせした方があの子たちには良いんじゃないかと思って
ていうか、わたし、槍も使えますよ子供の頃に一通り習いましたから
香月セキュリティ・サービスの道場に寄って練習用の槍を持って来たわあれなら、つっ突き合っても危なくないから
香月セキュリティ・サービスで槍の練習もしているの
朝の話だと槍を学ぶ人は、今の日本にはほとんどいないって聞いたけれど
スポーツ武道としての槍は、そんなに競技人口は無いけれど香月セキュリティ・サービスは警護の会社でしょ暴漢を防ぐのに、長い柄の武器は有効だわ
最近は警察とかでも、サスマタって柄の長い武器を使ったりしていますし
防犯用に、置いている施設もあるわよ
ああ、テレビのニュースで 暴漢とか、銀行強盗を取り押さえるのに先が大きくUの字型になっている白くて長い棒を使っているのを観たことがある
だから、警備部の研修とかでは槍というか、棒術の基礎は教えているわよ
競技スポーツとしては発展していないけれど長い柄の武器の需要はあるのよ
わたしみたいにメインの武装にしている人もいますから
木下さんが、笑顔でそう言うが
実戦でフレイルを使っている子なんて、あなただけよ
というより長柄武器のフレイルを日常的に持ち歩いているのは、世界中探しても木下さんだけだろう
何にしても、香月セキュリティ・サービスの中で長柄の武器の取り扱いが一番巧いのは彼女よだから連れて来たのよ
栗宮さんと御厨さんは自分たちだけで、家伝の槍術の稽古をしてきたから 本当に強い人との対戦をしてきていない
えーと、ケガをさせないレベルでちゃっちゃとノシちゃえばいいんですか
木下さんは相変わらず、高校生みたいな童顔で怖いことを平然と言う
て、言ってるけれど栗宮流槍術はどうするっ戦わずして、負けを認めちゃう
寧が栗宮さんを煽る
敵に背中を見せるようなことはできませんわ
栗宮素子さんは、まんまと寧の挑発に乗る
それじゃあ晩ご飯が終わったら、中庭でファイトだよっ
ぬふふふっと、寧が微笑む
台風だし、体調戻らず
ああ、スパゲティか回転鮨が食べたい
1321.槍よさらば / 中庭での対決
うっまい、美味いっス、美味しっ
後からやって来た香月セキュリティ・サービスの木下さんがもの凄い勢いで食事を平らげていく
追加で何か作ってくるわ
克子姉が苦笑して、立ち上がり台所へ向かう
はぁぁあのタイプの人は、お腹いっぱいに食べてもデザートは別腹とか言うんだろうね
寧も呆れ顔で、そう言う 長い棍棒の先に鎖と鉄球を付けた武器フレイルの使い手である木下さんが、栗宮さんと対戦することになった これはいいことなんだろうか
ヨッちゃんそんなに心配しなくて良いよどうせ、御名穂お姉ちゃん辺りからの指示だろうからさ
今日、学校でイーディがグレースさんをコテンパンに負かせたのと一緒だよ栗宮さんたちも、圧倒的に負けないとダメなんだと思う
グレースさんもさ格闘技大会でマルゴお姉ちゃんに負けたり、今朝キョーコさんに負けたことはそんなにショックじゃなかったんだよ5つも年下の高校生のイーディに負けて、初めて敗北を真剣に受けとめることができたんだ
同世代のプロ格闘家のマルゴさんや、伝説の国際重犯罪人のキョーコさんに負けるのはまあ、仕方ないと思える イーディだって、同じ大会に出ていたけれど一番軽い体重のクラスだったし 学校に連れて行って、制服姿も見せて実際に高校1年生なんだってことをハッキリさせた上で イーディは、グレースさんを圧倒的な力で、ねじ伏せた ここまでやられたら凹む