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もしかしてあの子たちも槍の対戦がしたいのかなっ

まそうなんでしょうね観ているうちに血が騒いだんだと思うわ

 アーニャが、そう言いながら中庭に出る

この子の相手は、わたくしがするわ槍、貸して下さる

 アーニャは、栗宮さんにそう言う

アーニャさん槍の経験はあるの

わたしがもう一戦やってもいいですよー

 レイちゃんと木下さんが、そう言うが

ちょっと、この子たちに教えないといけないことがあるのよわたくしもキョーコ様から、棒術の基礎ぐらいは教わっているわ

 アーニャはそう言って、栗宮さんから練習用の槍を奪い獲るとブンッと振って、バランスを見る  同じことを、ドリィもやっていた

とっても大事なことなのどうしても今日のうちに、教えないといけないことだから

さっきあの子たちと仲良くしてくれてた子ああ、あなたね悪いんだけれど、あの子たちに手を振って応援してあげてくれる

 アーニャは室内に居るアニエスに、そう言う

判りましたのドリィちゃん、頑張って下さいですのー

ドリィちゃん、頑張って

 アニエスとルナたちが、笑顔でドリィに手を振った  ドリィは、人に応援されたのが初めてなんだろう  戸惑った顔をしていたがアニエスたちを見て、軽く手を振り返す

それじゃあはじめてちょうだい

 アーニャの言葉に、レイちゃんが

ではREADYGO

 今度は英語で、対戦開始を宣言する  まずは、アーニャがドリィに向かって、一撃を放った  ドリィは、シュバッと避けると素早く廻り込んで、アーニャの背後を突こうとする  アーニャも躱すが分が悪い  さすが、普段からドリル槍を振り回してきたドリィだ  槍の扱いには、アーニャよりも長けている  なんとアーニャは、ドリィに向かって手裏剣を放った  ドリィは槍の穂先で、手裏剣を払い落とすと一気に間合いを詰める

チャイサァ

 あ、これはアーニャは躱しきれない  誰もが、そう思った瞬間

ピギィィィィ

 ドリィの動きが止まる  どこから取り出したのか、手にピストルを握っていた  しかも、その銃口は  ドリィでなく、お屋敷の室内に居るアニエスに向けられていた

ムギィィィ

 横から、ドリィの妹のアナがアーニャに突進するが

えいしょっと

 木下さんがススッと動いて、アナを取り押さえる  ドリィは、凍り付いて立ち尽くしたままだった

はいここまでよ

 アーニャは、スッとピストルを下ろす

これでいいわこの子たちも、判ったはずだから

 食堂に戻るとアーニャが、オレたちに説明してくれた

ドリィもアナも少女暗殺者だから、自分の命を捨てて対象者を殺す闘い方しか知らないのよ

 落ち込んでいるドリィとアナに、アニエスたちが笑顔でアイスクリームを勧めていた

指示された暗殺現場に行って、捨て身で相手を殺すことしか教わって来ていないから大切な人を守る闘い方は、今まで経験してきていないのよ

さっきも、そうあれは遊びだったけれど、闘っている時のドリィには対戦者のわたくししか見えなくなっていたのよ周りが完全に見えなくなっていたわ

間合いも変でしたよねー相打ちになっても構わないから、相手を確実に殺しに行くっていうような、困ったちゃんの闘い方でしたもの

 木下さんが、そう感想を述べる

だから、それじゃいけないって教えてあげたのよ

 アーニャは、苦笑した

そういう闘い方じゃ守りたい人たちが守れないって、判らせたかったのよ

警護役ならばお守りする人の盾となるように、常に敵との間合いを計ります

そうですね敵の位置と、守るべき人たちの位置を常に把握して、できる限り危険を排除することに努めます

しかも、ありとあらゆる可能性を想定してね

 アーニャが、ピストルを隠し持っているかもしれないということも考えて行動する

捨て身になるだけじゃ、大切な人は守れないそのことを、今日のうちに学んで欲しかったのよ

 アーニャは言った

ほらほら、美味しいですのこのアイスクリームも、マナちゃんの手作りですの

 アニエスが、スプーンですくったアイスクリームをドリィの口に差し出す

ホントに美味しいよ

 コヨミちゃんが、自分の皿のアイスを眼の前で食べて見せて安全な食べ物であること示す

アナちゃんも、食べてよ

 ルナが、アナにもアイスの皿を渡した  それでアナが一口アイスを食べる

デリッシャ

 アナが姉に、笑顔で報告する  それで、ドリィもアニエスのスプーンに乗ったアイスをペロッと舐めた

ウィ

ね、美味しいですのはい、食べて下さいですの

ホンマ、美味しいアイスですわ

うん、美味しいなエリちゃん

 双子も、アイスの美味しさをアピールする  ドリィも自分でスプーンを取ってアイスを食べ始めた  その顔には、笑みが浮かんでいる

守るということに気付かなかった自分が腹立たしかったんでしょうけれどこれで、あの子たちの闘い方は変わると思うわ

あの子たちは愚かではないから今まで、自分たちが身に付けてきた技術をどう家族を守るために活かしていくか、後は自分で考えるわよ

 相手を倒すことだけに集中し過ぎてしまってアニエスたちのことを忘れてしまって、危険な目に遭わせてしまったという反省が  ドリィとアナを変える

あなたたちも、そうよもっと考え方をフレキシブルにしなさい

 アーニャは、これまた深く落ち込んでいる栗宮さんたちに言った

あなたたちが今持っている技術は素晴らしいものなのよそれは本当よ大切なのは、その技術をどう活かすかじゃないの

 アーニャの言葉に、ハッとなる栗宮さん

その技術で何がしたいかを考える前にその技術を使えば、何ができるのかを考えた方が良いと思うわそっちの方が建設的だし前向きよ

うーむ、台風一過で小学生は夏休みらしい

しかし、私はこれから父を連れて、うちのお墓のあるお寺に行かないといけない

暑そうだなぁお坊さんの話が、また長いんだろうしはぁぁ

1323.槍よさらば / ハイ・リスク

◇チーム中1

・工藤美智/15歳中学3年生みすずの警護役工藤流古武術の達人小柄で日本人形のように美しい

◇武闘派チーム

木下さん、ご苦労様特製のケーキがあるんだけれど食べる

 克子姉が、木下さんに言う

もちろん、いただきますっ

 笑顔で答える木下さんは本当に、高校生ぐらいの女の子にしか見えない  フリーの警護人の中には、木下さんよりもさらに幼く見えるネコさんが居る

ネコさん確か、小学生の子供がいるんだっけ