その車香田も、ここまで一緒に乗って来たんですよねだったら、何かが仕掛けられている可能性は、充分にあると思います
そういう可能性もあるのですわね
このバカ兄妹を何とかして欲しい
石神さんたちを送迎する車は、オレたちが別に用意します
ね、ヨシくんそれだったら
ずっと黙っていた、メグが言う
このお部屋はすぐ隣が
そうだ、この予備の放送室の隣は校長室だ そこから地下の隠し部屋に下りて教職員用の駐車場の秘密ガレージから、石神さんたちを逃がすという手もある
メグミそれはダメなのヨ
イーディが、メグを制止する
敵はここの学校のコトについても調べているはずネ今日、Darlingを仕留めることができなかったとても、次のチャンスの時のために
敵が香月家の内部にいるのなら長期的な思考も持っているはずだ
こんなコトで敵に、この学校のヒミツを知られるのは後々、困ることにるネ
敵は石神兄妹が、この部屋に入ったことまでは知っている そして、次に石神兄妹が教職員用の駐車場から現れたら この部屋から、そこまでの間に隠し通路があることがバレてしまう
アンタたち、携帯電は持ってるダロ
もちろん持っている
持っていますわ
ここの部屋は放送用ダカラ電波は完全に遮断しているネデモ、敵はアンタたちの位置をGPS機能でチェックしているはずだから
校長室も、地下の隠し部屋も秘密通路も電波は入らない造りになっている しかし、教職員用の駐車場の隠しガレージから外に出れば電場が通じる あそこが秘密通路の出口だということが、敵に知られてしまうのは困る
オレたちは普通にこの部屋を出て正々堂々と、石神さんたちを校外へ連れて行かないといけないのか
学園祭に興じているたくさんの生徒や、外部からのお客さんたちの中を抜けて かなりハードな状況だ
まずは車の手配だな
今回の場合香月セキュリティ・サービスの正規の警護車輌も使えない その車の警護員が敵と通じている可能性があるから これはもう工藤父に、頼むしかないんだろうな 工藤父も、こういう状況を想定して車の準備はしているはずだ
ヨッちゃん御名穂お姉ちゃんに電話してみようよ
でも、ミナホ姉さんは全部、オレが判断して処理しろって言ってたぞ
そうだ御名穂姉さんは
ヨシくん困った時に、相談してみるっていうのも判断の1つじゃないかしら
ドッチにしろ、アタシたちだけでは荷が重い状況ネ応援の人員が必要ヨ
そうだな相談してみるよ
オレは壁の内線電話を取る ミナホ姉さんのことだから、ここでのオレたちの会話を盗み聴きしている可能性が高いけれど 石神兄妹と黒瀬さんの前だから電話を使う
聞いていたわよこちらで手配も始めているわ
内線電話を耳に当てた瞬間ミナホ姉さんの声がした
自分1人で何でも解決しようとしなくなったのは良い傾向ね
ミナホ姉さんは、オレが相談することを選択したことが嬉しいようだ
今、ちょうど最初の応援人員が、そこに到着したわ
コンコンコンッと、部屋のドアがノックされる
イーディ、開けて応援の人らしいから
イーディが、ドアを開けると
こんにちはぁぁ
現れたのはどこかの高校の制服に身を包んだ、香月セキュリティ・サービスの木下涼子さんだった この人は、元がバンバルビー3だからほとんど裏部隊だ 木下さんは信用できる
あ、こんにちは木下さん、制服似合ってますね
ホント小柄でロリ顔だから、ホンモノの高校生にしか見えない
あはは照れちゃいますよー
ニコッと微笑む木下さん しかし、その腕にはいつもの爆砕フレイルが握られていた
相変わらず、お台場から30分圏内に住んでいるのですが
コミケに行くこともなく
去年はフラっと遊びに行って、企業ブースだけ見て帰ったのですが
明日はどうしよう
私の窮地も続いております
1346.学園祭 A / その7 木下登場
さってとこのわたしが来たからには、もう安心ですっ
粉砕フレイルをジャラジャラ鳴らしながら、木下さんは言う
何しろ、わたしの狂犬ぶりは敵味方関係無く、ひろーく知られていますからっ
この人のハチャメチャな戦闘能力は、バンバルビー3の頃から裏の世界の住人には知られている
特に今日は、こんな格好ですし
木下さんは、どっかの高校の制服のスカートをひらりと翻す
おかしな人たちが近寄って来ても、キャー、痴漢と叫びながら、このフレイルでブッ叩いちゃいますから女子高生の姿なら、大抵のことは見逃してもらえますしっ
わたしが、皆さんをここの校舎の1階玄関までお連れしますわたしたちが到着する時間に合わせて、迎えの車が来て下さるそうですっ
さすが全て手配してくれているんだ
それで、あの出発する前に、お願いがあるんですけれど
木下さんは、石神憲王を見る
あの、あなた何か武器を持っているんですよね
石神憲王は、スーツの脇のホルスターに入れてあるテイザーガンに触る
それは、ここに置いていって下さい
いや、これは護身用の最後の武器として
石神憲王は、抵抗するが
そんなの持ってたって、あなたじゃ使いこなせないですよね
木下さんはスバッと言う
それでも、持ってると使いたくなっちゃいますよね使いこなせないまに、使っちゃって大変なことになったら、どうするんですか
そもそも、今、あなたが持っている武器って日本では、もし使ってしまったらどんな理由でも過剰防衛ということでメチャクチャ怒られることになっちゃいますよ
ソウネ、ワイヤー射出タイプのテイザーガンは、日本では一般流通していないネキケン過ぎるカラ
イーディが、横から言う
敵は二重、三重に罠を仕掛けているノネもし、ここでDarlingやアンタたちを仕留められないのならアンタにソノ武器を使わせて、過剰防衛で警察に逮捕されるような事態に持ち込んだりトカ
とにかくさ、この学校の中でスキャンダルを起こしたいんだよっどんな理由でもいいから、警察沙汰、新聞沙汰の事件を起こせば石神さんたちと一緒に居たヨッちゃんにも、悪いイメージを付けられるでしょっ
敵の目的が、オレの評判を落として香月家からオレを追い出すことなら どんな手でも使ってくるか
だが、わたしは
石神憲王が抵抗するのは不安だからだろう いつも守られていた名家のお坊ちゃんが今は、味方であるばすの警護役に裏切られて、孤立してしまっている そして何より石神憲王は、オレたちのことを信用していない