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うわ予定よりも、早く進んじゃったよ

 まだ克子姉が、テニス部の人たちのメイクから帰って来ていないというのに  開店時に店頭に並べる分のパンが、全て完成してしまった

克子姉がいないからかえって、みんな頑張れたのかもな

でもヨシくんすぐに次のパンの準備をしなくちゃ

 メグの言う通りだ昨日と同じぐらいお客さんが来てくれるのなら、どんどんパンは売れていくだろう  第2弾のパンに取り掛からなくてはいけない  それでも少し手を止めるぐらいの余裕はある  学生食堂に通じるドアが、ガチャリと開く

もし、余裕があったらで良いんだけれど愛と恵美さんも、克子さんにお化粧してもらいに行って

 可奈センパイが顔を出してそう言う

あ、あたしは良いですお化粧とか

何言ってるのよあなたたちこそ、ニュースでは一番映る可能性があるんだから、メイクしてもらいなさいよ

 国営放送は今年からパン技能士コースのできた高校の学園祭での活動を放送しに来る  ミナホ姉さんが、そういう内容で頼んでくれたんだからカメラは、このパン工房の中まで入ってくるだろう  パン技能士コースの生徒である愛とオレは、絶対にカメラで撮られるしその時もここで作業していれば、メグの姿もテレビに映るはずだ

メグも愛も行って来いよ

でも、ヨシくんあたしは別に

ううんダメ恵美さん、お化粧してもらおうよ

 愛がメグに、そう言う

ここでメイクしてもらわなかったらテニス部の子たちは、あたしたちのことを変な子だと思うよ

 テレビが来ることに興奮しているテニス部の人たちにとっては克子姉にお化粧してもらって、綺麗な顔でカメラを待つのが常識になっている

そういう風に思われるのは吉田くんにとって、良くないよだから、吉田くんのために、メイクしてもらいに行こう

 メグと愛も普通の女子高生たちと、交流した方が良い

行って来なよ次のパンは、あたしとお兄ちゃんで進めておくから大丈夫だから

 マナが、メグにそう言う

ああ、みんなで頑張ったから時間に余裕もできたんだだから、行って来てくれ

 メグと愛が、学生食堂に向かう

可奈センパイありがとう

 オレは、わざわざ2人を呼びに来てくれた可奈センパイに礼を言った  克子姉にメイクしてもらうことで女子テニス部の人たちは、メグと愛に対する仲間意識も増すだろう

いいのよ今、ちょうどあの子たちのメイクをしていたから愛や恵美さんたちも呼んであげなきやって思ったのよ

 あの子たち  モニターを見上げると  ああ、今日、特別にカフェテラスを手伝いに来た娼婦候補生の美里たちが、克子姉のメイクを受けている  女子テニス部だけでなく、カフェ・テラスに関わる子は全員てことか

でもあの子たちはお化粧すると、底抜けにトンデモない美人よねえ

 4人とも、ミナホ姉さんが厳選した綺麗な子たちだから

お店のテントの中の仕事しか、してもらえないのがもったいないわ

 娼婦候補生たちは、男子生徒や外部のお客さんと接触することは、ミナホ姉さんに禁止されている  だから、飲み物などを提供するテントの中で、お客さんと直接接触しないような仕事しかしないことになっていた

そう言えばイーディさんもメイクしてもらったら

 可奈センパイは、イーディにそう言うが

アタシは良いのヨアタシは、パン屋の仕事は何もシテナイシニュースに映るワケにはいかない理由がアルノネ

 イーディは、今日の午後別のテレビに出る予定がある

ソレヨリカナは、まだメイクしてもらってないみたいダケレド

 そう言えば可奈センパイは、まだお化粧していない

あたしはみんなの最後それぐらいの節度はあるわよ

 可奈センパイは、ニコッと笑うとドアを閉めて、オレの方へ歩いてくる

それにメイクしちゃったらこんなこと、できなくなるでしょ

 可奈センパイは、オレの唇にそっとキスをした

昔、劇場の裏方の仕事をしていた時に

上演前の楽屋で、お互いにライバル意識を持っている女優さんが2人がメイクをしていて

相手のメイクをチラチラ見ながら、自分のメイクをしていくから

2人ともどんどんメイクが濃く、派手派手になっていくという地獄を見たことがあります

最終的に演出家が2人に怒鳴ってました

オマエたちだけ、芝居のジャンルが違うだろ京劇かよっ

1385.学園祭2日目 / ダメ・ゼッタイ

みんな、最終確認してあと15分しかないわよ

 外の仮設のカフェ・テラスで学生食堂のから出て来た可奈センパイが、女子テニス部の人たちに指示する

はーい、カナさーん

 可奈センパイが、メイクの順番の最後だからなんとか、10時の学園祭スタートの15分前に、全ての女子テニス部の人たちのメイクは完了した

これはテントの中で良いんだっけ

昨日はそうだったけれど、今日は天気が良いからそっちにするって

 克子姉と寧とまり子に高級化粧品で綺麗にメイクしてもらって女子テニス部の皆さんは、すっかり明るく元気になった  テキパキと、自分の担当の仕事をしている

おい、何かお前ら普段と違わない

お目々パッチリでイイ感じになってんだけれど

通りがかった男子生徒たちが学生食堂の中でお化粧大会があったことを知らないから、すっかり美しくなったテニス部の人たちに驚いている

はいはい、ゴメンねあたしたち、お喋りしているヒマは無いの

克子さんたちにカワイク仕上げてもらっちゃったんだからその分、バリバリ働いて返さないと

後で、お土産も貰えるんだもんねー

あたし、あのピンクの口紅狙ってるぅ

あれは、あたしも欲しい何本かあったっけ

まり子さんの3つめの段ボールの中に、5~6本あったわよ

ほらほらお喋りしてる子はお土産ナシにするわよ

 可奈センパイが、下級生の部員たちを叱る

はい、撤収するから手伝ってよっ

 寧が学生食堂に通じるドアから顔を出しパン工房の中のオレたちに言う  あ、そうか克子姉の化粧品セットと、まり子が持って来てくれた大きな段ボール箱3つをしまわないといけない  だがオレはちょうど、焼き上がったパンをオーブンから出している途中だから、手伝いにはいかれない

アタシが行くネミタマとアンジュ、ちょっと来てヨ

 イーディが休憩室のドアを開けて、中に居るミタマと黒瀬安寿を呼ぶ  うちの高校の生徒であるミタマはともかく、私服の黒瀬安寿を出して良いのかと思ったけれど  もう学園祭開始10分前で学生食堂には、模擬店や発表会なんかをやるんで制服を来ていない生徒もうろついてた  今ならバレないか  休憩室の中から、月子も出て来るが