きゃぁぁ
レイちゃんは、女子高生にも人気が高い
あああ、あのじ、実は、ふ、ファンなんです、握手して下さい
サイトー・ユーキさんは、自分がアイドルなのにレイちゃんに握手を求めた
はい、アシスタントのお仕事、大変ですけれど最後まで頑張って下さい
あああああ、ありがとうございまーす
サイトーさんが舞い上がっている、その後ろでイーディが、ミタマに言う
ミタマ今日はスクール水着柔道大会なのネ
承知刀を預かっていてくれ
はいよ、ミタマちゃん
ミタマは寧に日本刀を預けるといきなり、ガクランのズボンを脱ぎだした
うおおおおおおおおおおおおおおーっ
男子生徒が、一斉にミタマの生足に注目するッ
ふんっすでに準備はできているっ
ミタマはガクランの下に、スクール水着を着込んでいた ああ、イーディは最初からミタマをリングに上げるつもりだったんだ だから、事前にイーディに言われてミタマは控え室のテントの中で、余っていた水着を着ていたんだな
うーん、ミタマちゃん相変わらず、スタイル良いよねぇっ
寧の言うとおりミタマは足も長いし、腰はくびれていて、胸も大きい 雪乃の番組で、カバーガールとしてマイクロ・ビキニ姿を毎週披露しているだけのことはある
ちょっとちょっと、イーディちゃんあなた、この子と本気で試合する気なの
格闘家ではないわよねでも、武道家なんなの
遊びでリングに上がるのは、良うないと思いますえ
テレビのミタマしか知らないミミさん、ルドルフさん、ポロンさんがイーディに抗議するが
問題ないこの子は強い
グレース・マリンカさんは、お屋敷の朝のトレーニングでミタマの実力を知っている
それで、何の武道をやってるのさ
ミミさんに問われたミタマは剣道マリアから柔道着の上衣を剥ぎ取って、帯を締めていた
安城流拳法を少々
凛とした顔付きで答えるとイーディを見る
うむ支度は調った
それなら、ヤろうネ
高校生らしく、2人とも明るく元気に闘って下さいよろしいですね
対峙する2人に、審判役のレイちゃんが微笑む
はーい、お待たせしましたぁぁそれでは、同じ高校の女子高生マッチ、試合開始だよんっ
寧がカメラに向かって
レディィィ・ゴォォ
寧の指示で、ゴングが鳴るっ
いくぞっ、とぉぉぉっ
いきなり、ミタマはトップロープからコーナーポストへ駆け上がりシュバッと高くジャンプする
食らえっ安城流マッスル・リベンジャーッッ
そのままイーディに頭から飛び込んで、頭突きしようとする
ちょっとちょっと、それはホントのマッスル・リベンジャーじゃなくってマリポーサがやってたニセのマッスル・リベンジャーじゃんかぁ
と、寧が叫ぶが
と見せ掛けての安城流マッスル・スパーク天
ミタマはそのままイーディの身体を捕えて、良く判らない関節技を仕掛けようとする
その技は無理ネ
イーディは、ドンッとカウンターでミタマの腹を平手で弾いて身体を躱す ドダンとマットに転げ落ちたミタマは、すぐに立ち上がり
くっ、こうなれば安城流マッスル・インフェルノしかないッ
再び、イーディに突進する
いやいや、ミタマちゃんマッスル・インフェルノだけは無理ッあれは、ゆで時空か桃白白しか再現不可能な技だよっ
寧が、そんなツッコミを入れる
今度はこっちから行くネッ
イーディは、リングのロープにダッシュしてロープの反動を利用して、ミタマにキック
空中戦なら、わたしの領分だっ
ミタマも、宙に舞う うん、ここからは何とか、マトモな試合になった 2人とも、信じられないぐらい身が軽い上に驚くほど速い まったく休まずに、超高速で攻撃し続けている
何でこんなに動いていて、帯が解けないのよ
ルドルフさんが、そう言うが
安城流は古流武術イクサのさなかに帯が解けるのは武士の恥だっそのような失態は決してしないっ
ミタマは、闘いながらそう言う 一方、イーディもロープを駆使した派手な技を披露する
スワンダイブ式のキックってイーディちゃん、メキシコ式のプロレスもできるの
ミミさんが、イーディの放った技に驚く
昨夜、動画サイトで観たのネ
イーディは、一度観ただけの技を平然と使ってみせる
食らえ、安城ローリング・クラッシュ
マダマダなのネェ
電光安城キィッッック
アラヨッとソレッ
安城プロペラチョップ
ハイハイハーイ
スーパー安城月面2段蹴りッッ
ホホイノホーイ
ミタマの安城流は、元々、ダイナミックな技ばかりだから観ていてホントに面白い 姉妹でやっている大道芸もそうだけれど安城流拳法というのは、常に観客の目を楽しませることを忘れないという非情に芸能的な武術だ さらに、イーディがより観客に受けるように、試合を派手に演出していた
行くヨ、ミタマ
来い、イーディ
ああ、大丈夫だこれならミタマは暴走しない いつの間にか、イーディとミタマの間に信頼の絆が生まれている 家族となってから、ずっと一緒にトレーニングしていたもんな
お互いの技量を良く知っているし、今では深く信頼し合っているんだ
飛龍三段蹴り、トリャ、トリャ、トリャァァァァ
ソォイッ
2人の闘いは熟練の舞踊家のダンスのように軽やかでありながら、どこかコミカルでもあり にもかかわらず、2人が繰り出す拳や蹴りには一撃で相手を打ち倒すだけの鋭さと重さが込められていることは、誰の眼にも明らかだった
はーい、まもなく終了時間でーすっ10秒前8、7、6
寧が、カウントダウンを始める
5、4、3、2、1終了ッ
止めッッ
組み合うイーディとミタマの間に
レイちゃんが撲殺ステッキを割り込ませるッッ
ブオンッ 重い特殊合金製のステッキが空気を切り裂く音がモニターでもハッキリと聞こえた 人間の頭なんて簡単に砕いてしまいそうな力強いステッキの打ち込みにリングの周りの観客全員が、ハッと息を呑む
フッここまでか
ハッここまでネ
ミタマとイーディはレイちゃんのステッキを間にして、ピタッと闘いを止めていた 3分間、全く休み無しに激しく闘い続けていたのに2人とも汗1つかいていない
ええと、あのこの場合も、タイムアウトですから引き分けだけれど、両者とも負けということで良いんでしょうか
アシスタント役のサイトーさんが、恐る恐る寧に尋ねる
えー、これは臨時のエキシビション・マッチだからさっ勝ち負けは別に良いんじゃない