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男の子と踊るのは疲れるからもう、今日は女の子だけよ

えー、それはねえっすよ

 男子生徒たちが文句を言うが克子姉は笑って、女の子たちと踊っている

ああ、それそれっ

 ミタマはバレーボールの審判が座る高い台に上り、その上で両手で扇子を振って踊っていた  キヌカは、姉の頭の上に逆立ちしている  この2人の芸には誰も追従できない

ありがとう兄さん恵美お姉様、ありがとうございます

 そして、オレはまたメグと踊る  メグが笑い出す

どうしたんだメグ

何かあたしはいつも、悩まなくて良いことばかり悩んでいるんだなって思って

 メグは、踊りながらオレを抱き締める

家族の中で悩んでいるのは、あたしだけじゃないし悩んでいる子が居るってことは、すぐに家族のみんなに伝わるし最終的には、家族の力でどうにでも解決しちゃうんだなって

 ああ結局、この学園祭の2日間は  克子姉のコンプレックスを、壊すためにみんなが動いていたんだ  オレたちのパン工房の一員でありながら自分は高校生でないからと、いつも、オレたちの後ろに隠れていようとしていた克子姉を  前に押し出すための  テニス部とのカフェ・テラスの運営も国営テレビのニュースへの出演も今のダンスも  克子姉が、高校の生徒たちに身内として、受け入れられるためのものだった

これで、良かったんだよメグ

 オレは女子生徒たちと楽しそうに踊っている克子姉を見る

そうねヨシくん

 メグも、克子姉の姿を微笑ましく見つめていた  渚や真緒ちゃんは疲れたのか、イーディたちと体育館の壁際でパイプ椅子に座っていた  そこにも、たくさんの生徒たちが集まっている  みんな、すっかり人気者になった

はいはい、うちらも来ましたわ

そろそろわたしらも出て来てええかなと思いまして

 リエとエリの双子もやって来る

お屋敷に残っている子や、ここに来ない人たちには、悪いと思いますけどな

せっかくの機会ですからお兄さんと踊っておかないと、もったいないですわ

 アニエスや名家の令嬢たちは、今日の学園祭に来なかったし  マナやヨミ、ハイジたちはこの体育館に来なかった  でもこの場に居ない人たちに悪いと感じたら、後で軽く謝ればそれで良いことなんだ  他の人に悪いという理由で、自分がしたいことを諦めるのは良くない  そんなのは心に重荷ばかりが積み上がっていく

あー、双子ちゃんたちも来たんだねぇはーい、撮るよーっ

 寧がオレとリエ&エリの写真も、撮ってくれた

黒瀬さんも、そんなとこにおらんと兄さんと踊ったらええんです

そうです、写真を撮ってもらいましょう

 エリとリエが、黒瀬安寿を引っ張り出す

ええ、わ、わたしは

 黒瀬安寿は、困惑しているが

いいから、安寿ちゃん1ヶ月後には、あそこで写真を撮っておいて良かったって思うことになるんだからさっ

寧姉さん、そんなん1ヶ月もかからないですわ

3日です3日後には黒瀬さんは寧姉さんに感謝してますわ

あのわたくしたちも、よろしいですか

 美里たち娼婦候補生の4人も、やって来た

せっかくの学園祭だから、最後まで楽しんで良いって御名穂さんが

だから、来ました

あたしたちとも、踊りなさいよねっ

 住友桃香、白旗せつな、朝比奈希美の3人が言う

ああ、踊るよ

写真撮ってあげるよっ

 オレたちは心から後夜祭を楽しむ  後夜祭が終わってオレたちは、自分たちのカフェ・テラスに戻って来た  もっとも、すでに片付けが全て終わっているから今は、借りて来たテントやプラスチック製の椅子とテーブルがまとめられているだけだ  コーヒーなんかを入れる機材は、学生食堂の片隅にまとめてある  これらは明日返すことになっている

はーい、良いわねぇそれじゃあ、始めるわよっ

 可奈センパイが、学生食堂の中に女子テニス部の人たちを集めていた  ここからはまり子が残していった、段ボール箱3つ分の化粧品を、女子テニス部員たちで分ける会となる

あー、テニス部の人たちだけズルイ

 横から眺めている女子生徒が、そんなことを言うが

これは、わたしの親友のまり子がくれたモノなんだからわたしたちだけで分けるのよっ

 可奈センパイが、その子に言う

ホント、ありがたいですよねっ

あたし、テニス部で良かったです

でも、まり子さんいつの間にか、いなくなってましたよね

あたし、お礼を言ってないです

 まり子はエリカと茉莉花と茉莉花のクラスメイトの松下姉妹を連れて、先にお屋敷へ行ってしまった

ホントよ、まり子ったら親友のわたしにも何も言わずに、先に帰っちゃうんだから

 可奈センパイも、プンプンしている

まあ、お礼なら後からわたしがたっぷりしておくわっ

可奈さん、お願いしまーす

そういうことでまり子のプレゼントを、ありがたくいただいちゃいましょう

 可奈センパイは、段ボール箱を開ける

えーと、1人3個だからねもう、何を貰うか、だいたい決めた

はーい、決まってまーす

そしたら希望者の多いモノはジャンケンだからねそれではまず、この口紅からいきまーすこれ、欲しい人っ

 うんまり子のプレゼントを分ける会は、可奈センパイに任せておけば良い

とっても、楽しかったです寧さん

 一方アイドルのサイトー・ユーキさんとマネージャーの藤森さんと、寧はお別れの挨拶をしていた  この2人もイーディのスクール水着柔道大会の司会を通じて、すっかり仲良くなったようだ  ていうかマネージャーさんと一緒なのに、こんな遅くまでよく残ってくれた

うん、あたしもユーキちゃんと知り合えて、良かったよっ

あの奈島さん

 マネージャーの藤森さんが、前に出る

さっきも聞きましたけれどあなた、本当にどこの事務所にも所属していないのよね

うん、芸能事務所とかそういうのは入ってないよっ

 正直に寧は答えた

そうですかえっと、あのデススター・プロのマネージャーは、全員、スカウトの名刺も持たされているのよ

 藤森さんは、自分の名刺を取り出す

あなたみたいな綺麗で魅力のある子が、どこの事務所にも入っていないのはもったいないわもし良かったらなんだけれどデススター・プロに入らない

ああ、それが良いですよ寧さんわたしよりも、ずっと綺麗だし頭の回転が早いから、お話も面白いしゼッタイに売れるアイドルになりますからっ

 サイトーさんが、嬉しそうに言う

うちは芸能プロダクションとしては、大手だから変な心配はしなくていいわ

デススター・プロの中でも、女性タレント専門のデススター・プロモーションM&M・セクションFですから