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何だ、オメー

1年が何の用だ

マサカリなら居ねーよ

あいつ、今日、休みなんじゃねーの

そうそう、マサカリなら居ないから帰れよ

 最後に口を開いたのがマサカリ本人だ  監視カメラで観たのと、同じニヤケ顔をしている  そして、他の3年生たちがオレの乱入に驚いているのに  すぐに反応した、他の4人はマサカリの仲間だ

いねーって言ってるだろ帰れよ、1年

帰れ帰れ

か・え・れか・え・れ

 ほらこの5人しか騒いでいない

うるせぇな静かにしろよ

 オレは工藤流古武術の気を少し発して、5人を威圧する

おい、そこのあんたそう、あんただよあんたが、マサカリ・クサオだろそんで他の4人は同じバンドの仲間かああHGファイブだったっけ

MGファイブだっこの野郎

 マサカリの仲間の1人が、憤る

よせよ、ギンでオレがマサカリだったら、何だってんだよ

 マサカリはオレを睨む

ていうかお前、誰だよ

そうだ、そうだおい、1年、ちゃんと名乗れよ

先輩には、礼儀正しくするってママに教わってこなかったのかよ

 オレは1年生で1人  自分たちは上級生で5人  しかも、ここは3年生の教室だ  圧倒的に、自分たちが有利だと思ってMGファイブのヤツラは強気な態度に出ている

誰ってこの子パン屋くんでしょ

 オレたちの対立を見ていた、3年生の女子が言う

あ、そうだ学食でパン作っている子よね

あああの1年生の子同士で婚約しちゃったっていう

そうよ間違いないわ

 今では、オレはパン工房内の作業を専門にやっているけれど  学食でパンを売り始めた頃は、オレも店頭に立って売り子をしていたから  オレの顔を知っている3年生も多い

あーあーあー、そうかあの学食で、クソまずいパンを売ってるやつか

 マサカリは、わざと大声で言う

ホント、まずいパンだよなぁ買ったことねえけど

 他のMGファイブの男が言った

そりゃ、買う気が起こらねえだろあれだけ、見た目からしてまずそうだとよ

ホントホント、あんなパン買うヤツの気がしれねーよなこんな1年のコゾーが作ってるんだぜ

あんなので金を取って売ってるなんて犯罪だよな犯罪ただだって食いたくねーもんあんなパン

 こいつらはわざとオレを挑発している  もちろん、オレの顔だって知ってたはずだ  とことん、オレとメグを笑いものにするつもりなんだ

でもよ、オレたちだって学食は利用しているわけだしよ

そうそう、もしかしたら微粒子レベルの可能性としては、オレたちだってオメーのパンを買う日が来るかもしれねーんだよな

つまりオレたちは、オメーの客ってことだまだ買ったことはねーけれど

その内買うかもしれねーんだからさ

 MGファイブの4人はニタニタ笑いながら、そう言う  さらに、マサカリは

そういうことだオレたちだって、客になるかもしれねーんだからオメーにとっては、客も同然なんだよなていうか、商売としては、常に新規の客を開拓していかねーといけねーわけだろ

 ニヤケ顔で、オレを嘲笑う

オメー、パン屋の分際でお客様に対して、エラソー過ぎるんじゃねーの

そうだ、そうだ商売人なら、もっと腰を低くしろよ

ていうか、土下座しろよ額を床に擦り付けて、パン買って下さーいってオレたちにお願いしろよ

そんなことしてもあんなマズそうなパンは買わねーけどなっ

 ホント、言いたい放題だな

ひどーい、パン屋くんのパン、美味しいじゃないっ

 3年のメガネの女子が、そう言ってくれたが

黙ってろよ舌バカマズいもんばっかり食ってるから、味が判らなくなってんだろ子供舌味オンチ

 マサカリは、メガネの女子を罵る

そうだよっマズいもんはマズいんだよっ

オレたちの黄金の舌を信じなさーい

そのフレーズ面白いな、次のライブで使おうぜ

あ、いいねぇ新曲の歌詞に使おうぜ

 新曲って、プロのバンドの曲に勝手に違う歌詞を付けて演奏しているだけだろ

オレがここに来た理由は1つですマサカリ・クサオさん

 オレはギッと強く、睨む

オレの女に手を出すな

 マサカリは

あんオメーの女ああ、そうかなるほど、判った、判った、アイ・シーオメー、もしかして山峰恵美の婚約者ってやつか

 知ってるくせにわざと、もったいぶる

ああ、そうだよマサカリ多分、そうだきっと、そうだ

何だ恵美の婚約者って、こんなダセー小僧なのかよっ

こりゃ、恵美がマサカリと浮気したがるのも、判るよなぁ

 勝手に違うストーリーに差し替えている

えっ、そうなの

パン屋くんの婚約者がマサカリくんと

 ほら早速、デマが広がる

嘘よあたし見てたわマサカリくんの方が、パン屋くんの彼女に付き合ってくれって言ってたんじゃないさっき、校舎の前で

 ああ、MGファイブに罵られたメガネの先輩が証言してくれた

ちっ、テメーは面白いところだったのによ

 マサカリは、舌打ちするが

何が面白いところよ困っている1年生の女の子を、あんたたちが5人で取り囲んで気持ちの悪い笑顔で、マサカリくんが告白してたんじゃない

えー、そうなんだ

あ、あたしも見てた

 他にも、証言者が現れる

ちくしょッオレはよー、ただ単に恵美を助けてやりたいだけなんだよっ

 マサカリは言う

だって、ほら可哀相だろ高1で婚約なんてよ夢も希望もねーじやないか新しい出会いも、恋の可能性もなくなっちまうんだぜ

そうそう、恵美とーっても顔が曇ってたよな

この世の終わりって顔をしてたぜ

やっぱ、失敗したって思ったんだろこんな、つまらねぇ小僧と婚約したのがさ

やっちまったーって、後悔してるよなアレはそういう表情だった

 またしても勝手なストーリーを作る

そうだよだから、オレは広い心で博愛精神とボランティア根性で恵美に愛を囁いてやったんだよ

マサカリみたいなイケメンに付き合ってくれって言われるなんて女としては、サイコーの幸せだもんな

マサカリに甘い言葉で囁かれて恵美、軽くイッちゃってたよな

欲求不満だったんじゃねーのかなり、溜まってる顔してたもんな

そうそう、結局マサカリにコクられてまんざらでもないって顔をしてたもんなぁ

そりゃそうだよこんな小僧が、恵美を満足させられるわけがないだろオレは自信があるけどな

 マサカリ・クサオはオレを見て、ふふんと鼻で笑う

そういうことだからよオメーの方こそ、オレの恵美から手を引けよ