いかにも、その通りだ
ミタマはいつもの無表情で、平然と答える
それならば、なぜミタマお姉様は、他のお姉様たちと一緒に、パン工房で主様とセックスなさらなかったのですか
今のミタマはオレたちの高校の生徒だ さっきのセックス大会に参加しても、何の問題もない むしろ、高校生でないマナやヨミやルナやハイジたちまで参加していたのに
我が妹キヌカよ
ミタマは、重々しい口調で答える
お前は、物事の本質を理解していない
本質でございますか
キョトンとした顔で、キヌカは姉を見る
世の中の高校生の大部分は過半数を超えて、8割方と言ってもいい普通の高校生は、学園祭の夜に学校内でセックスなどしないものなのだ
オレたち意外にも、体育館の裏なんかでセックスしてる生徒はいたみたいだけれど そういうのは普通ではないよな 一般的な高校生ではない
世の中には、普通の高校生でありたいという思いを持つ者もいれば可奈妹や愛妹の様に、普通の高校生では嫌だと思う者もいる我らの主様は、それぞれの思いに応えて下さっておられるのだ
ミタマは、オレを見る パン工房でのセックス大会は可奈センパイや愛みたいな、普通の高校生とは違う体験をしたいと思う子がいるから実現したんだ あるいは寧やメグやマナみたいにすでに普通の生活から逸脱した人生を歩んでしまっている子によって 決して、オレがあそこでセックスしたいと望んだから実現したことではない
これは異なことをミタマお姉様は、普通の高校生とはほど遠い存在ではございませぬか
確かにミタマは普通の女子高生ではない ミタマは戦闘能力特化の警護役だ
ああわたくしは確かに普通ではないそれは自覚しているだが
今宵は、普通の高校生のようにあるべきだと思ったのだ美里様のために
ミタマとキヌカの本来の主である名家・鞍馬家の令嬢 そして現在は家の莫大な借金のために娼婦候補生という身分に堕ちた
わたくしと美里様は同学年美里様にとっても、今日が最後の学園祭だ
美里もミタマも18歳
現在の美里様は、嘆かわしいお立場にいらっしゃるしかし、そんな美里様を主様たちは今日、普通の高校生の学園祭を体験させて下さった
美里と美里の同僚である娼婦候補生たちは今日、オレたちと女子テニス部がやったカフェの手伝いを1日やった 普通の高校生の学園祭を4人とも楽しんでいた
今日の美里様は、ごく普通の高校生でいらしたそれはとても素晴らしいことだ
そして、普通の高校生として良いご気分のまま、今夜はお帰りになられたそれが大切なのだ
美里たちは娼婦候補生になったことで、もう普通の高校生活は送れないと感じていた それが今日一日だけは、普通の高校生に混じって、普通の学園祭に参加することが許された
我が主様わたくしは、感謝致します
ミタマが、オレに頭を下げる 美里たちが学園祭に参加することを許したのはミナホ姉さんだ
主様は美里様たちも、セックスにお誘いすることができたのです可奈妹や愛妹たちの様に
美里たちをさっきのセックス大会へ
もし、主様が誘われたら美里様たちは、喜んで主様にご奉仕なさったと思います
オレが美里や他の娼婦候補生たちも、さっきのセックス大会に誘っていたら 確かに、彼女たちはオレとセックスしてくれたろう
しかし、それでは今日一日の素晴らしい体験が、セックスの代償ということになってしまいます
そうだ彼女たちは娼婦候補生 親の借金を返済するために、セックスする覚悟をした子たちだ あの子たちにとってのセックスはメグや可奈センパイたちにとってのセックスとは異なる 娼婦候補生にとってのセックスは、義務であり業務だ もし、オレが気軽に可奈センパイやメグや愛たちと同じ様に、学園祭後のセックスを楽しむ感覚で、あの子たちを誘っていたら 1日普通の高校生活を体験させてもらった代償としてあの子たちは、必死にオレに奉仕しようとしただろう みんな真面目な子たちだから だが、それでは
せっかくの楽しい学園祭体験が汚れてしまう
でもオレは美里や娼婦候補生たちは、ミナホ姉さんの管轄だと思っているから、学園祭の後にあの子らとセックスするという発想は無かったよ
正直な気持ちをミタマに言う
はい、判っておりますでも、それは主様のお心の中に、今日はこのまま学園祭の気分を抱えたまま帰って欲しいと願う気持ちはあったからではありませぬか今日だけはセックスとは無縁のまま暮らして欲しいという気持ちは確かにあったからでは
いずれにせよ主様が、何も言わずに美里様たちを帰されたことで美里様たちの今日の思い出は美しい記憶となったのです
ですから、わたくしも普通の高校生として、先ほどのセックスの集まりには参加しなかったのです
ミタマは、美里のために 美里と同じ様に、今夜は普通の女子高生であろうとした
もちろん、主様がお求めになられるのでございましたらわたくしは、今、この場でも裸となり、全身全霊をかけてご奉仕致しますされどわたくしの心は
もういい判ったから、ミタマ
オレは、ミタマに言う
美里は良い警護役を持ったな
今のわたくしは、主様の家臣でもあります
ミタマは微笑む
生涯お仕え致しまするぞ美里様、ありす様が主様にお仕えなさるように
この辺の話は2年間ずーっと考えていたので
どんどん先に進みましょう
1415.次のミッション/クリトとヴァイオリン
◇この章の主な登場人物
◇茉莉花の客
なるほど、姉上にそのような深いお考えがあったとはわたくし、感服いたしました
お屋敷に向かう車の中でキヌカが姉のミタマにペコリと頭を下げる 運転手のレイちゃんと、オレと寧とルナと黒瀬安寿は黙って姉妹の会話を聞いている
となるとわたくしたちの通う中学校の学園祭についても、何かしら考えなくてはならないのでござりますね
今のキヌカはマナやありすやエリ&リエたちとミナホ姉さんが見つけてくれた私立の中学校に通っている 特別クラスということで、一般生徒とは接触しないようにしてもらっているが そうか、キヌカたちの中学でも学園祭があるんだ
わたくしもありす様のことに関しては常に考えている
名家・鞍馬家の娘として幼稚園の頃から超お嬢様校に通っていたありす それが今は、普通の学校に隔離されて通っている クラスメイトと言っても、関西のヤクザの娘であるエリやリエとは、なかなか話が合わないだろうし 元はお嬢様だったマナが、何とか話し相手になってくれているとは思うが