これで最後だッ
きっちり20発叩いてオレは罰を終わりにした クリトのお尻は、真っ赤に腫れ上がっていた オレは、その尻を少女暗殺者たちに見せ
悪いことをした者には、誰にでも罰を与えるだが、取り返しのつかない悪いことをしない限りは、オレはお前たちを殺したりはしない
オレの言葉を、アーニャが伝えていく
今回はギリギリだったクリトは、運が良かった松下美樹さんが、優しい人だったからクリトは死んでお詫びせずに済んだだけだクリトも、オレも、お前たち全員も今回、松下美樹さんがクリトを許して下さった恩を生涯忘れてはいけないオレたちは、彼女に借りがあるんだ
死んでお詫びしなくて良いのだからクリトは生きなくてはいけないそして、二度とこんな罪を犯してはいけないしオレたち家族のために、有益な人間になるように努力しなければいけない
死ななくていいのなら人は生きるしかない
クリトお前は
オレは、抱えていたクリトを床に降ろす クリトの顔を、間近から見つめる クリトの大きな瞳がオレを見ている
お前は、何か思うことがあるのならまず、オレに相談しろ自分の判断で勝手にやるな今回はこれで許してやるが次は無いぞ
そこへ寧が、古ぼけたヴァイオリンケースを持って走って戻って来た
持って来たよっヴァイオリン
うんでかした オレは寧から、ヴァイオリンケースを受け取るとクリトの前に突き出す 驚くクリト
お前弾けるんだろヴァイオリン
オレにはなぜこうなったのか、もう大体想像できていた
どういうことなの公
まり子がオレに問う
クリトはビビリな子なんだキョーコさんが、そう言ってた
静かに説明する
クリトはオレたちのところに来て自分が、他の少女暗殺者たちとは違う能力があることを示さなければ、ここに残れないかもしれないと思い込んでいたんだと思う他の子に対して、自分は劣っているというコンプレックスがあるんだろうだから13人の中でも必死で自分をアピールしないと、自分だけ捨てられてしまうかもしれないと感じてたんだと思うよ
だから、パン講習会で一人だけ違うパンを作ったり 朝のトレーニングの時に、自分の槍技をアピールしようとしていた
クリトが美樹さんのヴァイオリンを勝手に持ち出そうとしたのは自分がヴァイオリンを弾けるということを、オレにアピールしたかったんだと思うただそれだけの気持ちで、眼の前にあったヴァイオリンを取ってしまったんだよ
オレはケースを開けて、中のヴァイオリンをクリトに示す
ほら弾いてみろ
なかなかペースを取り戻せないですね
数年前は、3時間ぐらいでどんどん書き勧めることができたのに
ストーリーはできている部分なので、ゆっくり時間をかけてリハビリします
1416.次のミッション/Oui
おっぱいとお尻丸出し
・アーニャ/コードネームニキータ・ゴルバチョフミス・コーデリアとキョーコの配下の国際犯罪者の一員
オレの言葉をアーニャが通訳するとクリトは、恐る恐るケースの中のヴァイオリンに手を伸ばした オレに叩かれた尻が痛むようだが、それでもヴァイオリンと弓を持って構える いや、普通にヴァイオリンを弾く構えとはちょっと違うな ヴァイオリンの上面が前を向くくらい立てている その構えを見ただけでクリトのヴァイオリンが正しい指導者に教わったものではないことが判った 食堂中の少女たちの視線が、クリトに集まっている クリトは、ゆっくりと音を鳴らしていく たどたどしい演奏ではあったが、確かに何かの音楽になっていた クリトは、本当に東南アジアの犯罪組織の狂った女ボスに飼われる前に、どこかでヴァイオリンを習ったことがあるんだ 真剣な眼で鼻の頭に汗を浮かべながらクリトは必死に曲を思いだそうとしているようだった ヴァイオリンが弾けることをアピールすれば他の少女暗殺者たちよりも、オレに認められると信じて やがて演奏が終わる
うんっ上手だったよっ
寧が率先して、クリトに拍手してくれた 瑠璃子やくるみたちも、笑顔で拍手する クリトは戸惑って一礼すらしない ただオレを見ている この場で彼女の価値を評価する立場にあるのはオレだけだということを理解しているんだ オレの他の女たちの評価は必要としていない
松下さん美樹さん
松下姉妹のうち、ヴァイオリン奏者の方の妹に声を掛ける 急にオレに声を掛けられて、美樹さんは驚いている
今、この子が弾いた曲知っていますか
はい多分、ヴァイオリンを習い始めの時に教わる練習曲の1つだと思います
オレの問いに美樹さんは答える
ところどころ違っているところがありましたけどおそらく
細部が異なっているのは、クリトの記憶違いかあるいは、クリトにヴァイオリンを教えた人物が正しい曲を知らなかったからだろう
済みませんが正しい曲を弾いてもらえませんか
この子にとって必要なことなんです
オレには確信があった 美樹さんがクリトを見る クリトは心配そうな瞳で、オレを見つめたままだ 美樹さんは自分のヴァイオリン・ケースを開く すっと美しい姿勢で構えて 演奏を始める それは間違いなく、今クリトが演奏した曲と同じものだった だが全てが違う 音の美しさが違う演奏の巧みさが違う曲の理解度が違う 大人と子供いや、小学生とプロの演奏ぐらい演奏のレベルが違うことは、誰にでも判る そして何よりただの練習曲なのに、美樹さんの演奏には聞く者の心に響く美しさがあった 美樹さんの演奏が終わる 今度は自然発生的に、部屋中の少女たちが拍手した 13人の少女暗殺者たちの中にすら、美樹さんに拍手する子がいる 美樹さんは、すっとヴァイオリンを下ろし聴衆たちに一礼した
ウッ、ゥゥゥゥ
まあ、こうなるよな
ウウウウッ、ウワァァァァ
クリトが泣き出すヴァイオリンと弓を持ったまま、号泣する ヴァイオリン演奏という特技を披露することで、オレに自分の価値をアピールしようとしたのに 自分よりも遥かに上級の演奏者が居るんじゃ立場がない
アーニャ泣くのを止めてくれ
了解ヤァァッ
アーニャが鋭い気をクリトに放つッ 恐怖と驚きでクリトの涙が止まる
まずはヴァイオリンをケースにしまえ壊さないように、傷付けないように、大切に扱え
その様にさせますわ
月子が巫女の力でクリトの身体を操作する クリトは、自分では理解できない状態のままヴァイオリンをケースに戻した
すぐに泣くな泣いたら、感情が吐き出されて気分は楽になるが何が問題だったのか確認する機会を失う