みすずと美智は、初めてだろ石神家から奪い獲った警護役の黒瀬安寿だオレの専任警護をやらせることになった
オレはルナと一緒に、オレの背後に控えていた黒瀬安寿を二人に示す この子は昨日からお屋敷に居るけれどみすずと美智は、さっき香月家本家から戻って来たばかりだから、黒瀬安寿とは初対面だ
く、黒瀬安寿と申します香月様、よろしくお願い致します
黒瀬安寿は、緊張した表情でみすずに改めて頭を下げる 名家の警護役をやってた子だから香月家のみすずのことは知っているんだな 主人だった石神瑞希は、みすずたちの通う超お嬢様校の生徒ではなかったけれど名家の一員なら、どこかのパーティなんかで会うかもしれないし 黒瀬安寿は、できる子だから事前に全ての名家の人間の顔と名前を記憶しておくぐらいのことは、やってきているだろう
香月みすずです旦那様より、あなたは、なかなか良い資質の持ち主だと聞いています
香月みすず様の専任警護役工藤美智です
オレの足にしがみついたまま美智も安寿に名乗った
しかしご主人様の専任となるには、あなたの肉体は鍛錬が足りていませんね
す、済みません鍛錬いたしますっ
ペコペコと美智に頭を下げる安寿 オレの足にしがみついたままでも、美智の発する気が黒瀬安寿を圧倒している ええっと2人とも同じ年齢なんだよな 美智は中学3年の15歳 黒瀬安寿はヨーロッパで飛び級して、中学を卒業してきているけれど、やっぱり15歳 いや、そんなことよりも
美智この子は、あんまり鍛えすぎないで欲しい
怪訝な顔をしてオレの顔を見上げる美智 オレの足を掴む力が弱まる
彼女には、オレの警護役をやらせるだろそうなるとさずっと、オレの学校に居ることになるだろお前たちの学校とは、条件が違うんだよオレの高校とは
名家の令嬢なら学校に警護役が付いてるのは当たり前のことだけれど、オレの学校は違うオレの日常生活でに警護役とハッキリ判るような子が常に居るのは変だし、オレの高校では目立ち過ぎる
イーディも、ミタマもなかなか目立つ存在だと思いますが
それはその通りなんだけれどでも、イーディは留学生という設定で、オレやメグのクラスメイトになっているしあいつはスゴくの明るくてオープンな性格だからオレたちと、いつも一緒に居るのが変でない雰囲気をずっと作ってくれててるんだよ
そうやって、今まではイーディが、オレやメグたちをガードしてくれていた
ミタマはちょっと違うしなだいたい、ミタマはなでしこ科だから、オレたちとはクラスが違うし
どっちかっていうと美里たちなでしこ科の娼婦候補生や月子のガードをしている 普段は昼休みのパンを売る時間と放課後しか、オレのところには来ない
だけどイーディはもうすぐマルゴさんたちと格闘技の試合でアメリカに行くだろだから、オレたちは、イーディが居なくても、自分たちの身を守れる体制を早急に作らないといけないんだ
だいたい美智やイーディみたいな人材は、なかなか居ないんだよお前たちみたいな有能過ぎる警護役は
警戒も戦闘もハイレベルで、何から何まで1人で全部やれるなんていうのは美智やイーディみたいな天才児だけだ そんな娘が、世の中に何人も居てたまるか
何より全ての警護役が、美智やイーディみたいなオールラウンダーになることを目指す必要は無いはずだそれぞれが、得意な分野を受け持って連携して行動した方が良い今後は複数の警護役で、チームを組んで行動していくようにするべはなんだ
家族は増えている どんな状況でも、敵から身を守ることができるようにするには、ガードの人数を増やすしか無い
だから、黒瀬安寿はしばらくは警戒専門にしようと思っているガードとしての能力は、最低限のことができればいいオレたちの敵が、まさかあの娘が警護役なはずはないと誤認させるぐらいが丁度良いんだ
黒瀬安寿の見た目は、小柄で可愛らしい子だ 警護役であることを、普段は隠しておく方が良い 彼女には広い視野で危険な敵の接近だけを警戒してくれればいい 排除や迎撃は、別の警護役にやらせる
なるほど、父上のやり方ですね
美智の父親の工藤さんは配下のフリー警護人たちを上手く使う 自分が囮になって敵を引き付け、他の人を使って、相手を探索したり、先制攻撃したりする
確かに、みすず様たちの学校は、わたくしも居りますし香月セキュリティサービスによる警備体制もできていますが
超お嬢様校は、名家の娘たちを護るためにジッちゃんと歌晏さんが手を入れまくった学校だから警護を心配する必要はない 美智とハイジだけでなく、巫女の力の持ち主もヨミ、ルナ、コヨミちやんと3人も配置してある
ご主人様の学校の方は、イーディが居なくなると、大幅な戦力減となります
ああミタマは、戦闘力特化だから警戒能力や指揮能力には問題があるからな
ミタマには、冷静に全体を見渡すことはできない
だから、この子を敵の接近を素早く探知できて、交戦中も俯瞰して全体を見通すことのできる人材に育てて欲しいんだ
美智が改めて、しげしげと黒瀬安寿を見る
なるほど磨けば輝く逸材だとは感じます
それと、この子の他に昨日からの外国の子たちの中で、警護役になりたいと希望する子が何人か出て来ると思うそっちもオレの高校に配置することになるだろうけれどまあ、使えるようになるまでにはかなり時間が掛かると思うけれど
13人の少女暗殺者たちのうち今朝までに、槍を捨てた子が5人 朝のトレーニングに来た残り8人ドリィ、アナ、アンネ・ロゼ、オソソ、イン・リン、イン・ラン、オルガ、クリトの中からさらに脱落者が出るだろう それでも警護役を選ぶ子は何人かはいると思う
まだ日本語が判らない子たちだから、もちろん日常生活の中での警戒役なんてのは無理だ今までは、相討ち狙いの一撃必殺の闘いしかやってきていない子だから現状では、危なくて戦闘も任せられない
それでも、オレはあの子たちが望むなら立派な警護役にしなくてはいけない
当面は、オレの高校の方は、黒瀬安寿とミタマのチームで保たせることになるだろうけれど半年後をメドに、黒瀬安寿を中心にして、外国の子たちも交えた、多人数の警護チームが組めるようにしたいんだ
オレの提案に美智はオレの足元から、すっと立ち上がり
承知致しました翔お姉様や、イーディ、ミタマ姉たちと相談して、プランを作成致します
オレにそう言うと
あなたもよろしいですね
黒瀬安寿にそう告げた 黒瀬安寿はすっかり緊張して、また同じ年齢の美智に頭を下げた