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トリイ電子の社長様の奥方は名家、狩野家のご出身であらせられますから香月家ともご縁が深いのです

 チェーミン幸田が、そう説明する

鳥居様のお嬢様もこちらの車にお乗りになっておられます

わたくしの出番ね

 まり子は小声でオレにそう言うと自分の席の窓ガラスを開く

鳥居まり子でございます

 松下老人に、恭しく挨拶した  まり子も会釈はしないただ名乗っただけだ

そ、それで真樹と美樹は本当にその車に乗っているのですか

 松下老人は、そう言うが

これ以上のお話はここではできませんこちらのホテルの中に、お部屋を用意してありますので、そちらへ移動致します

 チェーミン幸田が低い声で告げる

香月瑠璃子様のご希望でございますから

香月家の令嬢がこんな駐車場で密談するわけがない

話をするには、それに相応しい場所が必要となる

ご理解いただけませんか

 チェーミン幸田の黒縁眼鏡の底から、キョーコさんが松下老人にプレッシャーを掛ける

判った場所を変えよう

瑠璃子様鳥居様お降り下さい

 翔姉ちゃんが、リムジンのドアを開ける  同時に、香月セキュリティサービスの黒服たちがガード態勢を形成する  優雅に瑠璃子とまり子が、車から降りる

皆様もどうぞ

 翔姉ちゃんに促されてオレたちも

大丈夫ですオレたちが付いてますから

 オレは松下姉妹に声を掛けた

心配ありません

 ルナも、姉妹に声を掛ける  オレと黒瀬安寿に続いてルナと茉莉花が、松下姉妹と五十嵐イズミを庇うようにリムジンから降りた  ミナホ姉さんのベンツから、美智も降りて来てオレたちに合流する

真樹美樹

 松下老人は、孫娘の姿を確認して思わず声を上げる

おい、お前たちどうして

 孫娘に近寄ろうと歩み寄るが

はいはいダメですよー

 リムジンの運転席から降りて来た木下さんかせ、爆砕フレイルで松下老人の接近を遮る

おい私はあの子たちの祖父だぞそこをどけっ

 松下老人が、木下さんを怒鳴りつけるが

わたくしは、香月家の警護人ですーっ

 木下さんは、ガンとして動かない  その間に、松下姉妹と瑠璃子やオレたちの周りを香月セキュリティサービスの黒服たちが完全にガードしてしまった  これでは、もう松下老人は孫娘に近付けない

斉藤くんと戸草くんここを頼むわ後の人は、このままお部屋まで瑠璃子お嬢様たちのガードよ

 翔姉ちゃんが、黒服への指示という形で接触不可を宣言してしまう

松下様運転手の方は、このままこちらで待機していただきますよろしいですね

 翔姉ちゃんもプロの警護人だ  強い態度で松下老人が文句を言う余地を与えない

判った、従おう

 松下老人は不承不承、受け入れる

ではお部屋に移動します

 ガチャリ、ガチャリ、ガチャリ  長柄の先に、金属の重い分銅が鎖で付いているフレイルという打撃武器  木下さんの必殺武器はこういう時に、実に威圧感がある  黒服たちにガードされているオレたちと松下老人の間に  フレイルを鳴らしながら、木下さんが歩いているので  松下老人は、こちらには近付けない  さらに松下老人が逃げ出さないように翔姉ちゃんとチェーミン幸田が、側に付いているしミナホ姉さんもいる  エレベーターもオレたちと、松下老人と分かれて乗った  そのまま23階まで上がる

あなたたちは、ここで待機石川くん、よろしく

 ガードの黒服たちは部屋の前まで  途中でホテルの従業員から受け取ったカードキーで翔姉ちゃんは、部屋のドアを開ける

松下様どうぞ、お入り下さい

 先に松下老人を部屋に入れてからオレたちも、中に入る  20畳ぐらいの洋室  普段は貸し会議室とか、小規模のパーティーに使っている部屋みたいだ  机がコの字型に並べてあるが

松下様はそちらにお座り下さい

 松下老人側の机には椅子が1つしかなかった  残りの椅子は、全て反対側の机に並べられている  これなら充分な距離を取って松下老人と孫娘が話すことができる

瑠璃子様と鳥居様は、こちらのお席に松下様ご姉妹は、こちらへお座り下さい

 翔姉ちゃんが、座る椅子を指示していく  松下姉妹の隣に茉莉花と五十嵐イズミルナ、そしてオレ  警護役として美智が瑠璃子の横に立つ  オレの横には、黒瀬安寿と木下さんがやっぱり椅子に座らずに立つ  翔姉ちゃんとチェーミン幸田とミナホ姉さんは、オレたちの前に立っていて松下老人がと孫娘の間に入る  ここでもガード態勢は完璧だ

今の状況を見て、少し冷静になったようです

 松下老人の様子を見て黒瀬安寿がオレの耳に囁く

今の状況

 老人1人VS多人数のオレたち  状況は、圧倒的にオレたちが優位だと思うけれど

あの人にはボクたちは、女子供の集団にしか見えないんですよ

 今度はルナがオレに囁く  香月セキュリティサービスの黒服の男たちを廊下の外に残して来たから  松下老人が一人で対面させられているのは女子供とオレだけだ  大人でも見た目が老女のチェーミン幸田(キョーコさん)と  ミナホ姉さんと翔姉ちゃんと木下さんは20代の女性  オレとまり子と茉莉花が高1  瑠璃子と美智は中3  ルナに至っては小6だ  これなら何とか優位に立って、自分のペースで話が進められるのではないかと  向こう側から、こちらを見て松下老人は、そういう風に感じたのか

もう、いいかね

 松下老人が、口を開く

なかなか執筆時間が安定しません

困ったものです

1425.次のミッション/怖さの源

 ミナホ姉さんが所有している駅前ホテルの一室  松下老人は、自分の孫娘を庇うように座っているオレたちの方をジロリに睨み

だいたいどういうことになっているのかは、想像がつく

 吐き捨てる様に言う

あなたたちが私の孫を思って、色々と画策してくれたとのだろうが

 松下姉妹16歳の真樹さんと14歳の美樹さんが、音楽の勉強を続けることに、祖父の松下老人は反対している  だから、真樹さんが通っている音楽科の高校の同級生のツテで、香月家の瑠璃子に接触して  何とか音楽を続けられるように、松下老人を説得する場を設けたのだと想像しているようだ  翔姉ちゃんとキョーコさんが変奏しているチェーミン幸田が、そういう風にしか、松下老人に情報を見せていないのだから

だがこれは、やり過ぎだこういう、大人を脅かす様なやり方は、私は好きではないね

 松下老人は女と子供しかいない部屋の中で、何とか優位に立場を取ろうと、言葉を選びながら喋り続ける

私はもちろん、日本の代表的な名家である香月家の力は、よく知っているしその力に屈するつもりはないが、香月家に対してはそれなりの尊敬はしているだが子供が家の力を使って、こういうイタズラみたいなことをさせているというのは非常に良くないと思うね不愉快だ