でもどうして、ミナホ姉さんはオレにルナの力を貸してくれって言わないんだろうそしたら、オレはすぐに
ミナホお姉さんは、それは自分の方から言い出してはいけないことだと思っているんだよ
巫女の力は、恐ろしい力だ オレが気軽に、ルナたちの力を使うことをミナホ姉さんに許してしまったら 世の中が、大変なことになる 人の心と肉体を自由に操作することができるし 心の中を読んだり、記憶を書き換えることができる 簡単に人を廃人にすることができるし 力を使いすぎて暴走した巫女は周囲の人たちのと自分自身を破滅に追いやることになる ルナの母親とコヨミちゃんの母親はそうして、死んだ
美樹さんの心を読んだことなんて大したことじゃない美樹さんには何の影響も出ないし、ボクだってそんなことでは壊れたりしないでもミナホお姉さんは、だからってお兄さんに内緒で勝手にボクに美樹さんの心の内容を尋ねたりはしない
あの人はそういうことははてはいけないってちゃんとわきまえている人だもの
だから兄さんがボクに命じて欲しいミナホお姉さんに美樹さんの交際相手の情報を伝えろって
これもまたオレが負わなければならない責任か ミナホ姉さんからではなくオレがオレの責任で指示しなくてはいけないこと
判ったルナ、ミナホ姉さんにルナが知っている情報を伝えてきてくれ
オーケイ、兄さん
ちょうど服を着たルナは小走りで、脱衣所から出て行った ミナホ姉さんのところへ向かう
どういうお話なの
真樹が不思議そうにオレを見ている 真樹とイズミは巫女の力のことを知らない
それはまたの機会にして説明するとかなり長いのよ結構、時間がかかるから
まり子が間に入ってくれる
それよりわたくしも、公に話しておきたいことがあるわ
もう少し余裕を持って今の公は大きな力を持っているし、助けてくれるたくさんの家族がいるのよ
いいえ、公は判ってないわだから、ずっとイズミちゃんに冷たかったんでしょ
最初に五十嵐イズミに会った時に イズミが、あんまりにもオレたちに対して敵対的だったから オレもイズミに対して、敵対的な態度でいた
わたくし公があんまりにも冷たいからわたくしが知らないだけで、イズミちゃんの背後に何かあるんじゃないかと思ってたわ公は香月セキュリティサービスから何か聞いてるとかしているかと
まり子はオレが香月セキュリティサービスからの情報でイズミがオレたちの敵対勢力から送り込まれていた人間かもしれないと思い込んでた
お屋敷の子たちも、みんなそうよ公がイズミちゃんに冷たいのは、何か理由があるはずだって考えてそれであの子たちもみんな、イズミちゃんに冷たくしてたのよ
オレの影響 実際は五十嵐イズミが、オレに敵対的だったのは 憧れの存在である真樹を、イズミなりに守りたいと思ったからであって ヘタクソな不良少女のメイクもただただ微笑ましいとしか思えないレベルのものでしかなかった なのに、オレが過剰反応したことで まり子や、他の子たちまでがイズミを危険視してしまった
常に状況を楽観視しないのは、ご主人様の良点でございますが物には限度がございます
ご主人様はもっと余裕をもたれて、どっしり構えられていられるべきだと思います
オレは昨日も石上瑞樹のことで判断を誤った 落ち着いて観察すれば、美しい名家の令嬢なのに初対面での敵対的な態度だけで、彼女を評価してしまった そして今日も
うん、そうだなオレは、もっと余裕のある男になるべきだ反省するよ
それがこの2日間の感想だった オレは全然なっちゃいない
はい、反省はそこまでみんな着終わった
まり子が優しく微笑む
じゃ次のステージへ行きましょう!
うん反省することは、反省して それでも前に進まないといけない 今夜はまだ終わっていないのだから
先週の休日にブックオフに行ったのですが
小さな子供連れた若いお父さんが居て
あれ子供の本はどっちなんだろうと探していたので
あっちですよと教えてあげました
そしたらありがとうこのお兄さんが教えてくれたよ
とお父さんは子供に話していたのですが
お父さんよりもどう考えてもわたしの方が15歳は年上です
コロナ対策でマスクしていると年齢が判らなくなっているんでしょうね
1444.飼い主の決意
シャワールームから服を着て元の部屋に戻ると ミナホ姉さん、キョーコさんの他に翔姉ちゃんが来ていた
はいでは、瑠璃子様、まり子様、美智ちゃん、松下美樹さんはわたくしに付いて来て下さい地下駐車場へ降りて、ここへ乗って来たリムジンで帰宅します
香月家のお嬢様と警護役、トリイ電子の社長令嬢それに松下美樹さんは、香月セキュリティサービス現場責任者の翔姉ちゃんに引率されて帰宅する
黒森公様は残りの方を連れて、ホテルの正面玄関へおいで下さい今、木下に車を取りに行かせましたからそちらに乗車なさって下さい
そう言えば確かに木下さんの姿が見えない オレは真樹と茉莉花とイズミの飼い主とペットトリオとルナと黒瀬安寿を連れて行けばいいのか
このホテルの中の警護体制は万全ですけれど黒瀬さん、一応、警戒はよろしく
黒瀬安寿は見習いの立場だけど、オレの専任警護人になることになっている
わ、わたしこの格好で、ホテルの中を歩くんですニャン
イズミが騒ぎ出す 今のイズミは下着を付けていないし、上半身は素肌の上に直接革ジャンを着ている 首には黒革の首輪をハメられているし
それだけじゃないわよはい、これ
奥でルナと二人だけで話していたミナホ姉さんが、何かをオレたちに差し出した
ペットを散歩させる時にはリードが必要でしょ
リード首輪に付ける引き紐
ルナさん茉莉花に渡して
ルナがリードを受け取り小走りで茉莉花に届ける
今夜のうちに、きっちりシツケておかないとダメよ
ミナホ姉さんは、茉莉花に言う
イズミさんは体で覚えさせないと判らないタイプの子だと思うから
は、はい御名穂さんイズミ、しゃがんで
ニャン
イズミはミナホ姉さんの冷たい雰囲気が怖いのだろう、すぐに茉莉花に言われたとおりに座った
真樹、一緒に付けましよう
イズミの飼い主二人はイズミの首輪にリードを付ける
紐は二人で持ちましょう
リードの先は、茉莉花と真樹が手を重ねるようにして握った