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オハヨウゴジャリマッス

 今度はベッドの上のアフリカ系の肌の黒いオソソがいつもの無表情な顔で、挨拶した

ああ、おはようオソソ

 オソソはトンと、足で隣に寝ている同い年のクリトを突っつく  ビビりの14歳クリトは、慌てて

オハヨウゴザーリマス

 何で疑問形

おはよう、クリト

 オレが挨拶を返すとホッとした顔になる

オハヨーゴザール

オハヨーゴザイマール

 間を置かずにベッドの下からイン・リンとイン・ランの13歳の双子が、微妙に間違った挨拶をしてきた

おはようイン・リンおはよう、イン・ラン

 オレは、それぞれの眼を見て挨拶する  双子は、お互いの顔を見て喜び合う  今までは、オレと少女暗殺者たちとの会話は常に通訳を通していたけれど  こうやって、間に入る人間なしで直接、言葉が通じるのは気持ちがいいことだ

オハヨーゴザーイマーッ!

 年下の双子に先を越されたのが悔しかったのか大きな声で、16歳のアンネ・ロゼが言った  最後のスが抜けてるけど

おはよう、アンネ・ロゼ

!

 オレに挨拶されて満足そうな顔になった

オハヨーゴザイマッ

 低血圧なのか17歳のヴァギィナが、小さな声でそう言った  まずい、アンネ・ロゼの真似をしたからなのかスが消えたままになってる

ヴァギィナおはようございます

 仕方ないから、オレはお手本になってやる

オハヨーゴザイマス

 ヴァギィナは、もう一度言い直す

オーケーそれでいいグッドだ

 オレはヴァギィナに手でまるを作って示す  金髪だけど顔は東洋系のハーフの彼女にそれで通じるのかどうか分からないけれど

オッハヨッゴザイマースッッ!!

 逆に13歳のイタリア系のペニー・スゥは朝から元気だった

おはよう、ペニー・スゥ

 オレに名前を呼ばれてニコニコしている  物凄い気だるい雰囲気でギリシャ系15歳のアクメが言った  ああ、こういうタイプの子なんだ

おはよう、アクメ

 オレの返事にも小さく、うなずくだけだった  挨拶と同時にスっと頭を下げたのは11歳のクンニ一番年下なのに、一番落ち着いた雰囲気を持っている妙に大人っぽい

ああ、おはようクンニ

 南インド系の濃い肌の美少女はもう一回、オレに一礼した

オハヨゴザイマス

 きっぱりハッキリと喋るのは  12歳のオルガだった  きっちりと言葉にしてはいるけれど義務でやっているだけという感じで  挨拶らしい親しさは皆無だ

だが、彼女が緊張しているからそうしているのか、本当にオレに対して少し怒っているのか判らないので

ああ、おはようオルガ

 オレは、他の子と同じように挨拶する  オルガは無反応  さて少女暗殺者の最期の一人は  15歳のフェラ・千代はきちんとした日本語の発音で挨拶した

お前ホントは日本語が喋れるのかよッ

 今まで喋れないふりをしていた  こいつは日本人とロシア人のハーフだから  日本語が喋れても、おかしくはない  千代は言う

カンタンな言葉だけ少し喋れるけれど、書いたり読んだりはできないです

 ああ本当に幼い頃に、親の話している言葉を覚えたぐらいなのか

今まで黙っててごめんなさい千代は、とても悪い子でしたごめんなさい

 いや千代だって、オレたちを信用していいかどうか迷っていたんだから  日本語が判らないフリをした方が得策だと考えてたんだろう

いや、別に構わないできれば、他の子が日本語を学ぶのを手助けして欲しいけど

はい判りました千代を許してくれて、ありがとうございます

 ピアノの音が物悲しく聞こえた  直感で千代は、親から日本語で叱られれてばかりだったんじゃないかと感じた  虐待されていた可能性もある  悪い記憶があるから千代は、わざと日本語を使わなかったのかもしれない

千代

 たおやかなピアノの音色が高鳴る  千代は心配そうに、オレを見る

おはよう千代

 もう一度、千代に新しい朝の挨拶をする  千代は

はいおはようございます!

 オレの気持ちが判ったのか明るく返事をしてくれた  ピアノが、また明るい曲調に変わった

おはようございます!

 するとオレが少女暗殺者たちと話しているうちに眼を覚ましたありすが  元気にオレに挨拶してくれた

うんおはようありすアーニャと月子もまだ、おはようって言ってなかったよな

 そうだ二人にも

おはようアーニャおはよう月子

ええおはようゴザイマース

 アーニャは、わざと挨拶の後半を、日本語が上手くない外国人風にした

おはようございます公様

 月子も改めて、オレに挨拶する

あの昨日の疲れは取れました

 ありすがオレに尋ねる

わたくしが最後にとっても、お疲れになるようなことをしてしまったから

 昨夜、自分が激しくイッたことを思い出し顔を赤らめて、ありすは言う

一晩寝たら回復したよ今朝も良い朝だピアノの音も心地よいし

 そこまで言ってずっと聞こえて来ているピアノの音について、ハッと気づいた  このお屋敷は、娼館だ  各部屋は完全に防音されていて、他の部屋に音が漏れることはない  それぞれの部屋でのセックスの様子や、娼婦との会話が別の部屋の客に聞こえたら、とんでもないことになるから  このピアノの音は誰かが、スピーカーで流している  茉莉花と真樹が練習している部屋の音をこの部屋だけに

おっはよーヨっちゃん、起きたっ

 スピーカーから、聞こえてきたのは寧の声だった

起きたら、シャワー浴びて食堂にみんな集合っ

 学園祭の代休日だから今日は、月曜だけど学校は休みだ  だから朝のパンの準備もする必要は無いけれど  真樹の妹の松下美樹さんの件で、朝から彼女の中学校へ行かないといけないんだ  美樹さんが彼氏に送った下着写真の画像を破棄させるために

そういうことだからっありすちゃん、朝のおはようフェラとかしてちゃダメだよっ!時間が押してるんだからねっ!うっしっし

 寧の笑い声がピアノの音色と一緒に、スピーカーから聞こえた

誕生日だったんだけれど

父を入所させることになった施設の事務の人と電話しただけ

まさか実家なのに一人暮らしすることになるとは思わなかった

1457.朝の支度・2 シャンプーorシャワー

 ■この章の主な登場人物

あの子たちは、わたくしが大浴場へ連れて行くわ

 アーニャが、バスローブを着ながら少女暗殺者たちを見て、言う  11人もいるんだからこのペッドルームに付属している風呂場を使うより、大浴場に行かせた方が良い