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あの人たちはオレのお目付役として、ここに来たんだそうだ香月家と歌晏家の力を恐れた、中規模の名家の人たちがオレが香月セキュリティ・サービスを私利私欲で動かしたりしないように監視させるために

それを、栗宮素子様がご自分でお話になられたのね

 まり子はオレに尋ねる

ああ、そうだ栗宮さんから、直接聞いた

公だけに話したわけじゃないでしょその場には、みすず様や黒森御名穂様もいらした

うん居たよ

ということはかなり切実なのね

栗宮様がご自分から真実をお話になられたっていうのは高倉神社の巫女を恐れていらっしゃるからよ

 月子たちを

公は月子さんたちに命じて、栗宮様と御厨さんの記憶を書き換えることができるわついで、自分の都合の良いような女に精神改造することも

オレは、そんな命令はしないよ

判ってるわよでも、そういうことが可能な力を、公は持っているのよそして、その力を栗宮様たちをここに送り込んだ人たちは、恐れているの

だって、ほらわたくしたちは、双子ちゃんたちの親を使って、関西の暴力団組織のボスにメチャクチャな仕返しをしているでしょ

 オレは関西ヤクザが送り込んで来た、天童貞男と仲間のハミ出しヤクザたちを巫女の力の記憶改変して  そいつらにコントロールしていたヤクザの親分の家を襲撃させた  天童貞男たちも、ヤクザの親分も相打ちになって死んだ

だから、可能性としては栗宮様たちの心を操って、自分たちも逆襲されるかもしれないって思っているのよ

な、何でオレは別に栗宮さんの家とは、敵対してないじゃないか

 名家・栗宮家と黒い森の間には、何の確執も無い

ないけれど怖いのよ黒森家は裏社会の家なんだからそういう家の公という、出自の判らない男の子が、香月セキュリティ・サービスという強大な組織を支配するんだから

 ありすや可憐たちが香月家のみすずを恐れているのと同じだ  そこに強大な力が存在しているだけで人は恐怖を感じる

公が名家の世界に知られるようになってまだ半年しか経ってないわそれなのに、公は香香月閣下に信頼され、香月みすず様の公式なパートナーとなり香月セキュリティ・サービスまで、貰ってしまった他の名家それも、中堅レベルの家のご当主たちからすれば訳が判らないわよ

 栗宮家や中規模の名家の人たちが、オレを危険視するのは当たり前か

しかも、公は鷹倉神社の巫女まで支配しているわ

 巫女の存在と力は、トップ・シークレットだ  でも、歌晏桃子姉ちゃんが知ってたんだから一部の名家の当主クラスの人たちには知られてしまっているだろう

だから、栗宮様は先にご自分の実情を明かすことで、巫女の力を使われないように牽制しているんだと思うわ

栗宮家の人たちが、定期的に素子様たちをチェックしているんだと思うの何かしらの心理学的な検査をそれで、様子がおかしければ巫女の力で精神を変えられてしまったっていうことになるでしょもしそんなことになったら、栗宮家は巫女の力の怖ろしさを他の名家や世間に公表するでしょうねそういうメンド名ことになったら、香月家も黒森家も困るでしょだからあらかじめ栗宮素子様たちが中堅名家が送り込んだお目付役だということを自分から明らかにする代わりに素子様たちには巫女の力は使わないでくれっていうことなんじやないのかしらそういう取引を持ち掛けてきたのよ

じゃあ、オレはどうしたらいいんだよ栗宮さんたちに対して

 栗宮さんも警護役の御厨さんもオレの側室になるって言っているけれど

それは公が判断することよ家族として受け入れるかどうかはいつも、公が決めているんじやないの

 まり子の言うとおりだ  オレ次第なんだな

栗宮さんにしても御厨さんにしても、本質的には悪い人じゃないってことは判っているよでも家の中に、他所から送り込まれた監視者が入り込むっていうのは嫌だよな

 オレたちの家族黒森家には、色々と秘密がある  それこそ、外部には絶対に漏らすことのできない秘密が

ノブ、身体を洗うスポンジの予備ってある

 浴室からまた、可奈センパイが顔を出す

4人いっぺんに身体を洗うから足りないのよ

ここにあります

 可憐が物入れを開けて、スポンジを取り出した

ありがとうノブ、あたしたちが出るのを待たなくていいわよ朝のパンの支度に、行かなきゃいけないんでしょ

 可奈センパイも、学校でのパン工房の仕事に関わってくれているから  パンのことは判っていてくれている

ああ、そうだなそろそろ行かないと

 愛や克子姉に合流しないと

まり子は、もうちょっと待っててすぐに交代するわ

急がなくていいわよわたくしはどうせ他の皆さんと一緒に車で学校へ行くんだから急がないといけないのは茉莉花さんよね

 茉莉花だけは、少し離れたところにある全寮制の音楽科のある高校に通っているから  朝の登校時間までに、レイちゃんが車で送ることになっている  まり子たち超お嬢様校へ通う子たちは今日から、数台の車に分乗して車列を作って、香月セキュリティ・サービスの警護車輌に護られながら学校へ向かうことになる

公は早く服を着て今、わたくしが話したことはあくまでも、わたくしの意見よ公は、参考ぐらい考えてくれればいいと思うわ

 まり子はそう言うと、ベッドから起き上がりオレにキスする

それと次の機会には、わたくしともセックスしましょうね今朝は、従姉妹としての立場上、桜子に譲っただけなんだから

ああ次はしよう

 慌てて服を着て、ありすと可憐と一緒に部屋を出ると  制服姿のメグが廊下を走って来てオレに抱きついて、キスをする

あたし、朝練だから先に行くねっ渚お姉さんが、花市場に行くっていうから学校まで乗せてってもらうわ

 と、廊下の先から渚がやって来る  渚も、笑顔でオレに朝のキスをする

じゃ、行ってくるわ

護衛は

今日は、香月セキュリティ・サービスの滝さんが付いて下さるそうよもうお屋敷の外で待機して下さっているわ

 滝さんなら安心だな

ええ、ありがとう真緒は今日は、ここに置いていくわアニエスちゃんたちは、今日が初登校だけれどマナちゃんたちはまだなんでしょ

ああ、マナたちの学校は水曜日からだ

そうなると、今後、昼間は、みんな学校へ行っちゃうから、真緒をどうするか考えないといけないわね

 ああ、この半年間はずーっと末の中に、誰かしら残っていたけれど  これからは留守になることも多い  克子姉は、オレたちの学校のパン工房とミナホ姉さんの新しい娼館の手伝いの仕事があるし  マルゴさんや寧は、アメリカ遠征がある