アニエスちゃんは、あたしやマナの大切な妹だからヨシくん、頼むわね
メグとマナ、それに雪乃はアニエスの異母姉妹だ 父親が同じで、血縁関係がある
ああ、任せておいてくれ
オレはメグたちに約束する お屋敷の玄関ホールまで行って ああ、一番近い応接室っていうのは、半年前に雪乃を監禁した部屋だな ソファしかないけれど、小柄な小学生とのセックスだから丁度良いだろう 中を覗いて見ると、お茶のセットやテイッシュ・ボックスなんかがテーブルに用意されていた オレは玄関ホールから、大きな木のドアを開けて外に出る 午後の遅い時間だけれど、まだ空は暗くなってはいない 庭の緑の匂いが爽やかだ ゴゴゴゴゴッ お屋敷の前の道の急な坂を下った先にある正門の巨大な鉄の扉が開く 門の前に泊まっていた3台の車のうち真ん中の黒塗りのベンツだけが、敷地の中へ入って来た レイちゃんが運転するアニエスたちの乗った車だろう 他の2台の警護車輌はそのままお屋敷の外に待機するか、再び、みすずたちを迎えに行くはずだ ああ、エンジンを唸らせながら坂道を上がって来るベンツの運転席にレイちゃんが座っている 助手席はルナか ルナとコヨミちゃんは、アニエスのお付きということになっているから仕方ない 可憐も名家のお嬢様だから、安全な後部座席にしか座らせられないし オレに気付いて、ルナがフロントガラス越しに笑顔で手を振る 後部座席の子たちにも、教えたようだ なぜか、ベンツは坂の途中で、ブオオンッと停止した ガチャッと、後部座席のドアが開く 超お嬢様校の気品のある伝統的なセーラ服を身に付けたアニエスが、車内から飛び出して来た
パパっパパ、パパ、パパッ
全力で坂を駆け上がって、オレに向かって走って来る オレも、アニエスに向かって坂を駆け下りる オレは、ギュッとアニエスの小さな身体を抱きしめてやる うん、いつもより体温が高くて身体が強張っている かなりのプレッシャーに堪えてきたんだな
パパぁぁ、ぁぁっ
今朝から10時間ぐらい離れていただけなのに アニエスは、まるで10年ぶりにオレに会ったかのような感激ぶりだった
ああーん、パパの匂いですのっパパ、パパ、パパぁぁ
アニエスがキスを求めて来るから唇を重ねる 12歳の金髪美少女は、オレの舌を激しく求めた チューッと強く吸って
んんっ、ぷはぁぁ
唇を離す
どうだって、学校は
オレが笑顔で尋ねると
とっても怖かったですのぉぉぉぉぉ
アニエスは、ヒシッとオレに抱きついたままそう答えた そのまま、アニエスを抱きかかえてお屋敷への坂道を登っていく いつの間ににか、車はオレたちを追い越して玄関前に停車していた
ホント、甘えん坊だよねアニエスちゃんは
レイちゃんが、運転席から降りて来てオレたちに言う
レイちゃん、運転、ご苦労様ありがとう
オレが礼を言うと
これから、もう一度、学校に戻ります今日はまり子さんとエリカさんをご実家にお連れしないといけませんから
ああ、まり子やエリカは週の半分ぐらいしかお屋敷に居ない 桜子や可憐は、家に戻らないでほとんどの時間を、オレたちと一緒に過ごしているけれど
うん、よろしく頼むよ
かしこまりましたオーナー
そうだ今のオレは、香月セキュリティ・サービスのオーナーなんだ 可憐が、深々とオレに頭を下げる ルナとコヨミちゃんたちも、それぞれの通学カバンを抱えて車から降りてくる みんなもちろん、お揃いのセーラー服姿だ ああ、アニエスのカバンは、ルナが持ってくれている
どうだって、新しい学校は
可憐ちゃんが全部、案内してくれました
それに、みすずお姉ちゃんたちがわざわざ、小学部の校舎まで来てくれたんだよ
ルナが笑顔で答える
香月みすず様、瑠璃子様、美子様に狩野桜子様に鳥居まり子様、そして
まり子様が、ご連絡して下さいまして歌晏桃子様も、お出で下さりました
桃子姉ちゃんまで
3大名家のご令嬢たちが揃ってアニエスさんたちをよろしくと、クラスの子たちにお願いして下さったんです
うん、みんなビックリしてたよね担任の先生が、一番驚いてたけれど
確かに香月家、歌晏家、狩野家の血を引く美少女たちがズラッと並ぶのは壮観だろう
それに、教室まで翔お姉様と麗華お姉様も、同行して下さいましたから
コヨミちゃんが、恥ずかしそうに言った ああ、みんなお金持ちのお嬢様たちばかりだから香月セキュリティ・サービスの現場責任者の翔姉ちゃんと、一番顔と名前が知られているトップ・エリートのレイちゃんの登場にはビビるよな
怖い大人も顔を出しておかないといけないって翔お姉様が
レイちゃんが、苦笑する ああ、小学6年生ぐらいらなればみすずたちと親しいということで、逆にアニエスたちに反発する子もいるだろう イジメとかまではいかなくても、イタズラぐらいは仕掛けられるかもしれない
ですから、ちょっとだけプレッシャーを掛けておきました
アニエスたちに何かあったら、香月セキュリティ・サービスが動くと知れば トラブルが起きる可能性も減る
それでアニエスは、どうだったんだ教室では
アニエスは、オレに強くしがみつく
それが兄さんアニエスちゃんたら
ルナが笑って言う
ボクとコヨミちゃんと可憐ちゃん以外の子とは一言も喋らないんだよ話し掛けられても、恥ずかしそうにうつむいてて眼も合わせないんだもの
ううっ、言わないで下さいですの
お屋敷の中では、いつもあんなにお喋りなのにボクたちに話す時だって、耳元にボソボソって小さな声で囁くだけなんだもん
アニエスは、この半年で大きく変わった 今は、年少組の女大将みたいにいつも元気に、表情豊かにお喋りばかりしているけれど 半年前は、誰ともコミュニケーションが取れなくて全く喋らない子だった 新しい環境で昔に戻ってしまったか
話し掛けているのに、返事をしないんじゃクラスのみんなは、アニエスに良い印象を持たなかったんじゃないか
それは無いよアニエスちゃんは見た目が日本の子じゃないから、まだ日本語が良く判っていないって思ってくれたみたいていうか、兄さん香月家のガーデンパーティの時に、そういう設定で名家のお嬢様たちに紹介したでしょ
香月家の遠縁で、中東辺りの王族の娘プリンセス・アニエスとして紹介したんだっけ
あの日のパーティに臨席していた松島家のご令嬢がわたくしたちのクラスに、お一人いらっしゃいますからその方が、皆様にお話しして下さいました