そんな訳で決戦1日目。
ああ、結果だけで言えば一日で倒しちゃったよ。
やって行きましょうかね。で、打ち合わせ通りに動けば良いのね
上手く行くことを祈るしかねえけどでっけーなー
ズモモモと見上げる程に大きい芋虫が砂の中から顔を覗かせながら決戦のバトルフィールドを悠々と泳いでいる。
それを俺と顔文字さんにらるく、奏姉さんの四人で見つめる。
クレイさん、ミリーさんとてりすは持ち場で待機。
飛び乗ってザクザクと斬りつけたらどうなのかとか気にはなるし、弓矢で射るって手もある。
やるペン!
ペンペン!
頑張るピョン!
ここを守らなきゃいけないピョン
ペックルとウサウニー達も待機中俺と顔文字さんの指示で動く訳だけど連れてきたペックルとウサウニー達の動きを見て思うのは何か軍隊を動かして大型の敵を倒すあのゲームを思い出す。
レトロなゲームで人参みたいなキャラクターを地面から引っこ抜いて戦わせる奴だ。
赤、青、黄色の軍団だったような気がする。
ロケットを修理するのが目的で宇宙人の小人が操作キャラだったな。
一応、他のペックルやウサウニー達は設置物の植物を的確にダインブルグサンドワームに狙いを定めるように配置させているんだったっけ。
環境攻撃植物
じゃあ行くわよー! って言っても私はタンク役なので耐えるのが仕事だけどこれだけでかいと耐えるとか論外よね
泳いでるだけで地中から岩が出てくるからそれを俺達に当たらないように守って行けば良いんじゃ無い? それと作戦通りに誘導するのが目的だし
では出発!
わー! なのじゃー
わー! だぜー
ちょっと小規模で内輪ネタにしかならないわよコレ!
ではイー! なのじゃ
あ、それディメンションウェーブイベント中にやってる奴いたな。良いじゃねえか! やろうぜ! イー!
顔文字さんとらるくの悪乗りは聞き流しておこう。
そんな訳で遊撃部隊の俺達はダインブルグサンドワームのヘイトを稼がんと近づく。
顔文字さんが補助魔法を施してからの誘導だ。
サクッと攻撃して見るかー
と、俺は弓矢で攻撃をして見る。
ギュイイイイイイイイイイイイイ!
ザクッと良い感じのエフェクトが発生してダインブルグサンドワームが俺達に気付いて時々砂に潜り込みながらフィールド内の柔らかい地層を進んで行く。
で、岩盤の固そうな高台の足場で俺がチクチクと攻撃しているとズモモと顔をこっちに向けて砂のブレスを横一文字に吹き付けてくる。
もちろん体をゆらして地面から岩を出して正確にこちらに飛ばして来てるな。
この辺りは不思議な演算で飛んで来てるのかな。
俺は戦闘モードなんで動きがスローに見える状態だけど顔文字さんを含めて姉さんやラルクは通常速度なので素早くは動けない。
予想通りの攻撃ね
と、姉さんが盾を構えて顔文字さんとらるくの前に立って砂のブレスを受け止める。
顔文字さんが姉さんに回復魔法を施してHPを回復させる。
鎌だと攻撃を当てるのが面倒だぜ。スローインシックル!
らるくがその攻撃モーションの合間に鎌を投げつけるスキルで攻撃する。
俺は? って思う陣形だけどまあ、俺の場合は避けるだけの余裕があるからなー。
後はこれよ!
そんで姉さんが要石の扇子を変化させて剣モードにしてから硝子が使った鎮震の剣を発動させる。
土属性の攻撃を無力化させる便利な固有技が内包されて居る。
攻撃性能は無い技なんでブレイブペックル着ぐるみ着用の姉さんでも使えるって事なのだろう。
いやーなんつーか完封って感じじゃねえか
一方的に殴りつける展開ね
こうこう言うのって何度も同じイベントを周回してる人が出来る様になる動きなのじゃ
そこはみんなの経験が物語ってるって事でしょ。案外初見でも慣れりゃ出来るってもんでしょ
姉さんの言う事は分かるけどさ。
ちなみに俺は割と鈍くさい方。ただ、幽霊船とかは経験か。
レトロなマッピングされないゲームの経験とか生きてるし。
ある意味このゲームって対象年齢高めなのかも知れない。
不自由を楽しむ的な。
もしくは対象スキルがあるのか。
あ、なんかその辺りあった気もする。マッピング。
さて戦闘だけど、姉さんの後ろでチクチクしても良いんだけど当てやすそうな高台で狙いを定めてバシュバシュ放っている。
そんで攻撃しているとダインブルグサンドワームが大きく仰け反り、俺達への興味を失ったかのように移動を始める。
いや元から牽制程度の攻撃だったって所か。
島主の攻撃20秒で1のけぞりの様じゃ
ふむふむ。それならいけそうかな』
ちょっと顔文字さん、何を観測してクレイさんへチャットしてるのかな?
と言うか何を計算している?
追いかけて再度仰け反らせるのじゃ
おっと、環境攻撃植物があったわ
姉さんが近くに生えていた植物の狙いをダインブルグサンドワームに定めて持って来た水瓶から植物に水を注ぐ。
すると植物は水を供給された事で活発化してダインブルグサンドワーム目掛けて攻撃し始めた。
水を与える分だけダメージが入る感じか。
こっちの岩を攻撃して落せば良いんだったな
それでらるくもクレイさんに命じられていたらしく岩を攻撃して的確なタイミングでダインブルグサンドワームに当てている。
ギアアアア!?
ガツーン! っと良い感じに脳天ヒットしたダインブルグサンドワームがぐったりとした感じに地面に頭を付けて目を回した。
俺もやるかな?
島主は継続して攻撃じゃ。スタンしている今の間にできる限りの攻撃を、砂を搔き出す爪の部分にたたき込むのじゃ
真似して俺もと足を踏み出そうとした所で顔文字さんに注意されてしまった。
もうその段階? わかったよ
移動速度を落とせるかも知れないって事でクレイさんに隙あらば頼むと言われたのでダインブルグサンドワームの足目掛けて近寄ってズバズバと白鯨の太刀で斬りつける。
はああああああってね
武器のサイズがハンティングの大きな剣に匹敵しつつ斬る速度が片手剣並に速いわねあの絆があんな動きをすると思うと感慨深いわ。紡があのポジションなのにね
鈍い自覚はあるけど姉さんも言うなー。
確かに俺はこう言った事はせずに後ろからチクチク攻撃したりサポートがメインさ。
ゲームシステムの恩恵万歳って奴だね。
そんな感じでズバズバ斬りつけているとスパンっと良い感じに足というかトゲが切り飛ばせる。
ただ、一本や二本じゃなく何本もあるんだけどさ。
ギィイイアア!?
あ、痛みでスタンモーションがキャンセルされて起き上がった。