エネルギーブレイドアタッチメント獲得。
微妙。
当たって嬉しい様な、外れて悔しい様な、激しく微妙な気分だ。
アタッチメント意味は付属品だったか。
なんとも縁があるこのアイテム。エネルギーブレイドを所持しているが条件か?
ともあれ合成できるか確認してみる。
アタッチメントは小さな球体の形をした結晶だ。
丁度、エネルギーブレイドの柄の出力口にはめられる大きさ。
実験にはめてみるとカチッという良い音がした。
エネルギーブレイドⅡ獲得。
Ⅱ。
性能はどうなんだろうな。
前回とは違って説明文は表示されなかった。
まあさすがにⅠより性能が低いはずがない。
今まで通りいざという時に活躍してもらうとしよう。
はぁ参加したかったな
一体どんな敵が現れて、どんなボスと戦ったのか。
俺自身戦闘スキル構成ではないので参加は無謀な気がするけど、一回目が盛り上がって楽しかっただけに不参加は悔やまれる。
よし、第三波は絶対に参加しよう。うん。
丁度硝子に訓練してもらっているんだし、その成果を試す感じで。
まあ次のディメンションウェーブはきっと来月だろう。
今までの法則からして。
よかったですね。絆さん
むしろ参加できなくて溜息を吐いていたんだが。
硝子の言葉に何か含まれた意味があると思うので言葉を待つ。
いえ、絆さんの生活ランキングが一位なので皆さんに安否を結果的に報告できています。そして私の項目を見ていただければ、一緒にいるんだろうという予測は付くかと
確かに行方不明の俺が生活ランキングで一位だったら無事である事は知らせられる。
この島から外部に連絡手段が無い以上、しょうがないと言えばしょうがないが。
絆さん。そういえば気になっていたのですが、奏さんという方は絆さんが以前話していたお姉さんでしょうか?
ああ、そうだ。そういえばもう二ヶ月近く会っていないな
最後に会ったのはゲーム開始一週間後の合流時だ。
紡の方は後からパーティーに加わったから忘れていた。
良く考えると俺は姉さんがどんな事をしているのか知らないんだよな。
確か戦闘スキルを取るみたいな事を最初の頃言っていた覚えはある。前回のディメンションウェーブで、目に入る順位に名前が無かったので気が付かなかった。
気になってランキングから姉さんの名前を検索してみる。
すると。
総合順位64位、奏†エクシード。
なんか微妙に高い順位にいる。
前回のディメンションウェーブでは名前も聞かなかったので驚いた。
もしも第二波に参加できていたら姉さんの活躍を目にできたのだろうか。
あれであの人もゲーマーだからこの順位なら勇姿を拝めたのかもしれない。
どちらかと言えば最大レベルなどが見付かって、装備やスキルが研究し尽くされてから強くなるタイプだからこの結果は意外とも言える。
まあ今度会ったら褒めておこう。
さて問題は、俺達はいつまでこんな生活を続けなければいけないか、か
以前考えた予想ではディメンションウェーブが発生すれば出られると予想していたが、どうやら予想が外れたらしい。開拓がある程度進めば出られると信じてペックルとがんばっているが、先が見えないからな。
ペックルカウンターを見ても変化はペックルが1匹がこっちに向かってきている。
来る方向を眺めると何故か太陽を浴びて、頭上が光っているペックルが見えた。
特徴的な赤い三角の布の先端に白いボンボンが付いている相変わらずのペックル。
毎回思うんだが、どうして報告に来るのはサンタ帽子限定なんだろうか。
そして、てちてちとやってきて言った。
新しい開拓地を発見したペン
このタイミングでか
行ってみますか?
ペックルカウンターに表示された新しい開拓地とやらに向かってみる。
場所は中腹辺りにある、上への道を邪魔していた崖だ。
ロッククライミングでもできれば話は別なんだろうが、生憎そういうスキルは持っていない。なので後回しにしていた。
崖?
自称発見したという新しい開拓地とやらは崖になって進めなかった。
見てみると崖の向こうに数匹のペックルが何か作業を行っている。
あいつ等、どうやって向こう側に行ったんだ?
絆さん。あれを見てください
硝子の指差す方向を眺めると少し高めになっている崖に一匹のペックルがいた。
ペックルは何を思ったのかそのまま崖へ向かってダイブ。
ははっ。死んだな。
いや、ペックルはどんな過酷な労働を強いられても死なないけどさ。
しかし無意味にストレスゲージを溜められると困るんだが。
ん~~っ!?
飛んだペックルが何やら紐の様な物を使って頭上にある引っ掛ける部分に紐を引っ掛けて綺麗な弧を描いて向こう岸に着地した。
俺が唖然としていると、また同じ様にペックルが飛んで渡る。
え? あれが正規ルート?
絆さん。以前話していた開拓者の七つ道具にロープという項目があったのでは
あー、なるほど
しかしあれをするのか?
アクションゲームなんかでは良くあるギミックだが、正直ロープでターザンはちょっと厳しい物があるぞ。
下は深く、流れの強い川になっているので死にはしないと思うが、怖いだろう。
俺が嫌そうな表情をしていると硝子が申し出てくれた。
絆さん。私でよろしければ開拓者の七つ道具を借りて行って見て来ましょうか?
はい。この手の運動は小さな頃からしているので問題ありません
忍者か、お前は。
いや、忍者は闇影か。闇影はどちらかと言えば忍者というかジャパニメーション・シノビって感じだからな。こんなアクロバットを闇影にはできないだろうよ。
まあ硝子ができるなら頼むとしよう。
じゃあ頼んで良いか?
はい。任されました
小箱の形をした開拓者の七つ道具を交換ウィンドウで渡す。
重要アイテムなのか手渡しでは渡せなかった。
じゃあ頼んだぞ。大体の事は任せるから後で報告してくれ
承知しました
そうして硝子はペックルと同じ要領でロープを器用にも使って向こう岸に渡った。
いや、本当お前は忍者かって話だ。
それにしても硝子の現実の姿が全く想像できない。
現実の事を聞くのはマナー違反だろうけどさ。
向こう岸で手を振っている硝子に手を振り返して、硝子は探索に向かっていった。
硝子なら仮にモンスターとか居ても大丈夫だろう。
そうして数時間程した後、硝子から朗報が届いた。
水が綺麗な池を見つけましたよ。
新たな開拓地である池を発見した硝子。