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その情報を聞いた俺がまず取った行動はこうだ!

ターザン決めるぜ!

釣りの事となると頭のネジが外れる俺は、今まで通り一直線に行動した。

硝子に開拓者の七つ道具を返してもらい、ロープを使った訳だが。

あ。

ロープを引っ掛けるまでは成功した。だが、次の難関である飛距離が足りない。

要するに失敗して崖に落ちた。

崖下は川になっており、水面に落下するまでの間、例え様も無い浮遊感に襲われる。

やがて水面に身体を打ちつけた音と、冷たい水の感触が広がり、川を流される。

泳ぎスキルとかそういう次元ではなく、川の流れが速過ぎて意識が遠のく。

気が付くと俺は島の川と海の間、河口近くに流れ着いていた。

こういう時、プレイヤースキルが無い自分が嘆かわしい。

尚、どうでも良い補足だがダメージ1000受けた。

エネルギー的に死亡こそしないが、シールドエネルギーを超えている。

もう一回だ!

10回程挑戦したが、結局向こう岸に渡る事はできなかった。

残念ながらロープのレベルはあまり上げていないんだ。

使う場所がわからなかったというのも理由だが、突然必要になると困る。

絆さん。私が向こう岸に送ってみましょうか?

絆さんは本当に釣りが好きなんですね。確約はできませんが、力を尽くしてみます

そうして開拓者の七つ道具を硝子に渡し、俺達はもう一度崖までやってきた。

硝子も話しているが二人で渡れるかは、かなり怪しい。

だが、もしかしたら硝子なら行けるんじゃないか?

と、期待した。

それでは行きますよ? しっかり抱きついていてくださいね

おう!

俺は硝子の身体にがっしりと抱きついている。身体が小さいので腰の辺りに腕を回す形だ。システム再現だが硝子が着用している和服と硝子のラインを感じられる。

我が侭を言えば、こんな小さな姿ではなく、もう少し大きくて、俺が抱きしめられる形が良いんだがな。いや、そういう趣旨じゃないのは理解しているけどさ。

ともあれゲームなので体重云々は分からないが俺はロリキャラ、軽いかもしれない。

いざ、出陣。

そうして崖に向かってダイブした訳だが。

硝子は俺と違ってすんなりと完璧な位置取りでロープを取っ掛かりに引っ掛ける。

そして俺達にロープを軸に遠心力が発生して向こう岸へ飛んだ。

飛べた! と思ったのも束の間、ロープの方が重さ耐えられなかったのかロープが軋んでブチリという良い音を立てて遠心力が本来とは違う方角へ機能する。

やがて見えてきたのは向こう岸の崖ではなく、壁だった。

このまま行けば無意味にダメージを受けそうな所を硝子が落下中に扇子を取り出して壁に向けて突き刺し、同時に足をバネの様に当てて衝撃を和らげる。

そうして壁にこそぶつからなかったが跳ね返った俺達は川へと落ちていった。

結果俺達は、二人そろって垂直にうつ伏せの体勢、エンピツの様に河口に流れ着いた。

ぐああああ!

い、いや硝子は悪くない。普通に無理だったんだよ。二人ターザンはさすがに

みたいですね

こんな感じの暴走もあったが、ペックルの開拓は進んでいった。

俺は現地に行けないので分からなかったが、硝子に任せて崖向こうは着実に開拓が進んでいるらしい。

尚、ロープのレベルが低いから俺では飛べないと結論付けてレベル上げ中だ。

開拓者の七つ道具はどうやら所持している人物毎にレベルが設定されるみたいでな。

ともあれ俺のロープレベルが3になり、後ちょっとで崖を渡れると思った頃。

ある日、ダンジョン攻略部隊が橋』の設計図を拾ってきた。今までペックルのやる気、ストレスに補正を掛ける施設が多かったが、島内施設の誕生だ。

俺はすぐにペックル達へ橋建設を命じて例の開拓地への橋が作られていく。

無論、一秒でも早く池で釣りをしたい俺だが結局俺がロープで岸を渡るよりもペックルが橋を完成させる方が早かった。

橋が完成したペン

サンタ帽子ペックルの報告を耳にした直後、俺は硝子を連れて向こう岸に渡った。

崖より先は、今まで目でしか見えなかったが、近付くと森が深い。

暖かい気温と草の腐った様な臭いとジメっとした湿り気からジャングルの様な印象を受ける。環境音も鳥と虫の鳴き声がひっきりなしに流れていて落ち着かない。

この辺りはまだ伐採が進んでいないのだろう。

橋が完成したのでペックルの移動に掛かるタイムロスも減るからな。

見た感じ、今までの開拓地と比べて木の種類が違うな。

そういえば材料が足りなくて作れない施設が増えていたが、木の種類か。

単純に伐採と言っても伐る木によって手に入る物が違うのか。

まあ伐採斧にスキルがあるのだから同じ物しか手に入らないなんて事はないはずだよな。

絆さん、こちらです

既に何度か探索をしていた硝子が道を教えてくれる。

俺が池に行きたいと言っていたのを知っているだけに歩みは一直線だ。

やがて見えてきたのは大きな池。

これでもっと大きければ湖と呼ぶ所だが、そこまで広くはない。

精々現実に存在する記念公園の大きな池程度の広さだ。

水は綺麗なのだが下に深い。

俺は現実では釣りをあまりした事が無いので何が釣れるか見当もつかない。

コイとかだろうか?

よし、弟子よ。これからはここで釣りをするぞ

はい、わかりました。お師匠様

若干俺の方が色々な面で弟子より劣っている気もするが釣りでは俺が師匠だ。

戦闘では硝子が師匠なのであんまり偉そうな事は言えないけどな。

まあ師弟ロールプレイだと思っている。俺も硝子との修行で師匠と呼んでみるか。

ともあれ釣りだ。

今まで海で我慢していたので気分が高鳴る。

開拓者の七つ道具は硝子に使わせて、俺は愛用の竿を使う。

餌が無いのでルアーだが、ずっとやっていれば一匹ぐらい釣れるだろう。

早速釣竿を振って光のルアーを池に投げ込む。

フィッシングマスタリーからくる完璧なリリース故に音など立てない。

まるで撫でる様に水面を微弱に揺らして光のルアーは泳ぎ出す。

後はリールをうまい具合に巻いて魚を引っ掛けるだけだ。

光のルアーが泳ぎ始めた直後、巨大な魚に追いかけられている。

あのままでは胃まで一直線で引っ掛けるのは難しそうだ。

俺は光のルアーをコントロールして食べられる直前に唇に引っ掛ける。

おそらくは巨大ニシン、イカに続くぬしクラスの魚だろう。

最初の釣りで引っかかるとは運が悪かったな。

プツン!

巨大な魚に光のルアーが引っかかった直後、糸が切れた。

それも少し強く引っ張られただけで。