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ともあれ、性能の高い銛があるなら巨大魚も楽勝だな。

池の巨大魚は他の場所と違って良く見るとぬしが見える。

位置を教えるとしぇりるは小さく頷き、銛を構えた。

蒼白い紐が銛に繋がった。

以前よりもスキルランクが上昇しているのか発光する色が強くなっている。

それは射出時も同じく、爆発エフェクトが以前よりも大きい。

発射された銛が池深く進んでいく。

届かなかった

射程外かよし、しぇりる。潜って殺るんだ

言動がマフィア

そこまで大規模な親玉ではないんだが。

せめてヤクザと言ってほしいじゃなくて、俺は普通だよ。

なんだかんだ言いながらも、しぇりるは池に潜って銛を構える。

そういえばスキルはスキル名をしゃべって使うけど、水の中ではどう使うんだ?

今度聞いておこう。

お、戻ってきた。

当てたけど、反応無し

しぇりるは池から上がり水を滴らせながら言った。

銛なら水棲モンスターに有効だし、巨大イカ戦で効いたからいけると思ったんだがダメだった様だ。

そうなると正攻法で釣らないといけない訳か。

あれを釣るのは至難の業だががんばってみるか。

まあ木材と鉱石でも見に行くか?

こうしてカルミラ漂流記にしぇりるが加わり、島は賑わっていった。

尚、しぇりるに遭遇したければ伐採、採掘、海、拠点のどれかに行けば会える。

別にギャルゲーではないので優先的にこれ等を選択する必要はない。

ともあれ元々海女だった所為もあり、翌日には生活に馴染んでいた。

ランダム召還

しぇりるがカルミラ島に流れ着いて一週間も経たないのにサンタ帽子ペックルがお決まりのセリフを言った。

現在目に見えて欲している人材はいない。

紡でも良いが戦力に困っている訳では無いので悩み所だ。

情報という面でアルトが無難か。

闇影は、悪いが下手に呼ぶと大きな事件が起こりそうなので後に回す。

ちなみに三回目にして態々フレンド欄からコピーペーストしなくてもフレンド登録されている人物なら選択できる事が、ペックルの表示させたウィンドウで判明した。

だからフレンド欄から誰を選ぶか決められる。

取り敢えずは硝子としぇりるに聞いてみてから決めよう。

そう思って二人の所へ歩き出そうとしたのだが。

真後ろで。

ペーン!

うわ!

突然ペックル探検隊の方々が飛び出してきた。

場所が悪かったな。

丁度ペックルダンジョンである小さな穴の前で呼び止められたんだった。

まったく。

サンタ帽子ペックルが突然、完了セリフを言いながら立ち去ろうとしている。

名前の入力画面も消えていて、まるで誰を呼ぶのか決めた後みたいな。

待て待て!

会える事を祈っているペン

反芻すんな!

どうしてそこでそのセリフ?

呆然とする俺を余所にサンタ帽子ペックルは無常にも仕事に戻っていった。

だ、誰を呼んだ?

フレンド欄にいる奴だから、そこまで問題無いとは思うが、闇影でない事を祈るか。

まあいっか!

そんな風に甘く考えていたのが不味かった。

翌朝、俺は硝子としぇりるを連れて、特に危機感を抱かずに浜辺へ向かった。

その人物は例に漏れずうつ伏せで垂直に倒れている。

もはやスクリーンショットを撮るのは俺のライフスタイル。

とてもじゃないが、謝って許される様な相手で無くても撮影する。

わかっている。わかってはいるんだ

これはある種の現実逃避だ。

近付いて一枚スクリーンショットを撮った所で伸びてくる手を避ける。

むここはどこだ? 君は絆君ではないか。何故土下座をしているのだ?

そう、今俺はその人物に向かって土下座をしている。

以前、大分前にフレンド登録をしていた、数少ない俺の仲間以外の人物。

不幸にもその人物を昨日引き当ててしまった。

そう、前線で武器を作っている製造職ロミナだ。

そもそも君はいや、君達は行方不明だと聞いたのだが

本当すみません! 悪気はなかったんです! こいつ等が悪いんです!

何故そこでその返答?

ロミナは胸に赤い宝石を付けている、しぇりると同じ晶人だ。

アルトと同じく非戦闘スキルである、製造系に属するプレイヤーで、俺のケルベロススローターや勇魚ノ太刀などを作った人でもある。

ふむ謝罪は聞き入れるとして、事情を説明してくれないか? 話はそれからだ

俺は大まかにこれまでの経緯と、昨日の事を話す。

要するにリミテッドディメンションウェーブからカルミラ島開拓の事だ。

ふははっ! 前々から思っていたが君は面白いな。それで誤って私を呼んでしまった訳か。くふふっ本当に面白い

えっと~

そうだな。こちらも事情を話そう。実を言えば闇影君から断片的な話は聞いていた

と言いますと?

ロミナの話によると闇影はしぇりると行動を共にしていたらしい。

そのしぇりるが消えて、闇影はどうにも幽霊の仕業とか言い出したそうだ。

アルトは何を思ったのか商売仲間であるロミナに闇影を押し付け、元々面倒見の良いロミナは闇影を匿っていた。

そんな矢先、ロミナは間違ってカルミラ島に流れ着いた、という経緯だ。

本当すみません!

ふむ。わざとではないのだろう? ならば責めはしないさ

いや、でもここから出られないし

問題無い。実を言えば武器作成に飽きてきた所だった。人気鍛冶だの言われているがやる事は一日中鍛冶スキルを使うだけだからね。というか、最近私をNPCか何かと勘違いしている輩が増えてね。何回かあれ? 商売スキルが発動しない』とか言った日には打ん殴ってやろうかと思ったよ。それでそろそろ一回休みを入れようと思っていたんだ。闇影君との生活もその延長線だった。だから丁度良い。この島にはそのペックルだったか、がいるのだろう? 彼等の施設で良さそうな物を使わせてもらおう

そ、それなら優遇できる

では、興味が湧く物を探してみるとしよう。それと以前の口調で良い

こうしてロミナがカルミラ島開拓史に加わった訳だが。

なんというのかさすがは前線で製造職をしていただけはあるって感じだ。

まずロミナが興味を抱いたのは工房という施設だ。

元々はペックルが道具を作る施設なのだが、使おうと思えば人でも使える。

優遇すると言ったので工房のレベルを優先的に上げるとロミナはカルミラ島で手に入るアイテムで道具を作り始めた。

アイテムが足りなくなれば採取や採掘なども始め、楽しそうにしている。

開拓者の七つ道具とやらだけでは不便だろう? 道具製造も取る事にした