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盛大に噴き出すはずの精液は全く感じられず、先ほどまでうめいていたOlの表情も平静そのものに戻っていた。

ぜろっ、ぜろっ、ぜろぉっ!

腰を前後にヘコヘコと動かしながら、電気を流す。しかしOlの反応は全く変わらず、冷ややかな瞳でルヴェを見つめるだけだ。

なんでイカないの!?おじさん不感症!?

おじさん呼ばわりに新鮮なものを感じつつも、流石にOlは否定する。

単にお前に魅力が足らないだけだ

とはいえ実際にはそうでもない。ルヴェはまだ幼いながら美しい娘だったし、その齢に見合わぬ大きな乳房も魅力的だ。そして、あの繰雷。今回初めて彼女が見せたあの電流で性感を刺激されたときには、Olも流石に声を上げてしまった。

だがそれは、彼が毎夜のように抱いてきた性の権化たる淫魔、サキュバスのリルの手練手管には遠く及ばないものであった。文字通り人間離れした、セックスするためだけに作られた極上の肉体で、Olの弱い部分を知り尽くし、その上で愛情をたっぷりと込めて精をねだる愛妻との交合に比べれば、ルヴェのそれは児戯にも等しい。

そして彼女の取った手段もまた、同じことであった。

さて。では今度はこちらから行くぞ

ひぐっ!?

ずん、とOlが下から突き上げると同時、ルヴェの身体に電流が走る。

彼女がやったことはOlにもできる。それも、より精微かつ緻密にだ。

ちょっ、まっ!てぇっ!

Olの攻勢を阻止するようにルヴェの体内に再び電気が流れる。しかしOlが操る電流はそれをすり抜け、それどころかルヴェが操ったそれをも操作して彼女の性感を刺激した。

ああぁぁぁぁぁっ!!!

たった二突き半の往復で、ルヴェは背筋を反らし絶頂する。

イったな

は!?イッてないけど!?

本人の意思とは関係なく震え締め付けてくる膣口にOlが言うと、ルヴェは慌てて姿勢を戻しそう言い張った。

そうか。では続けるとするか

えっ、ちょ、まっああああっ!

Olはそれを意にも介さず、淡々と抽送を続ける。

イッたか?

イ、イッてなあぁぁああああっ!

その豊かな乳房を下からすくい上げるように鷲掴みにし、指先と腰から同時に電流を流す。乱暴で大雑把なルヴェのそれとはまったく違う、強弱を織り交ぜピンポイントで性感帯を狙う電流に、彼女は身体を激しく震わせた。

あっ、ああぁぁっ、ひあぁぁっ!らめ、むり、やめっひぐぅぅっ!うそ、こんなの、しらなっひあああぁっ!

先ほどまでは自身の電気で抑えていた快感までを掘り出され、ルヴェは今まで至ったことのない深い絶頂を味わう。電流でわななく膣壁を太い肉の槍が無理やり押し開き、その穂先が奥の弱い部分を的確に穿つ。そんな所に自分の弱点があることを、ルヴェ自身さえ今の今まで知らなかった。

ひぐぅっ!!イった!イったからぁっ!

これ以上攻められたらどうなってしまうのか。狂戦士の影響下にあってなお感じる空恐ろしさに、とうとうルヴェは降参する。

嘘を言うな、先程までと反応が変わらぬのにこれが絶頂であるわけなどないだろう

うそじゃ、あぁぁっ!!だめぇっ!!やめっ!ひあぁっ!!

もはや電流を流す必要すらなく、ルヴェの意識は快楽の波に押し流され、まともに言葉を発する事すらままならない。まるで馬の手綱でも握るがごとく巨大な乳房を掴まれて、とっくに抜けて逃げる事さえままならない腰を激しく突き上げられる。

ひぐっ!ひぐぅっ!ひへ、ぅぅぅっ!

剛直が奥を抉る度にまるで焼き印でも当てられるかのような強烈な快感がルヴェの全身を貫いて焼き焦がす。子宮を丸ごと塗り替え、征服されてしまうような圧倒的な快楽。彼女は涙を流しながら訴えるが、舌はろくに回らずOlは手を緩めない。

ひっぎぃぃぃぃっ!!

Olの腰の上で両手両足をピンと張り、この股間から黄金の液体が噴き出して、ルヴェは獣のように叫びながら絶頂する。

そして力を失い、がくりと崩れ落ちそうになるその身体を、Olは抱きかかえた。

ふむ失神したか

あまりの快楽に目をむき意識を失ったルヴェの身体を寝台に横たえて、Olは失禁した彼女の尿を魔術で清める。

気を失うまでイキ狂ったのなら、こちらの勝ちという事で文句はなかろうな

貴様、よくもルヴェお嬢様を辱めてくれたな!

パチリとOlが指を鳴らして沈黙を解くと、途端にテールが怒鳴り声をあげた。どうやら大いに文句があるらしい。

本人が言い出したことだろう

ふざけるな!貴様が何か

テール。少し静かにしてくれますか?

怒り心頭のテールを、クゥシェの静かな声が黙らせた。

勝負はまだ、ついていません

気絶しただけで達してない、とでも言うつもりか?だがどちらにせよ、これ以上の勝負は不可能だろう

白目をむき、完全に気を失っているルヴェを指すOlに、クゥシェは首を横に振って、答えた。

わたしが続きをします

第11話繰り返し念入りにわからせましょう-2

七回目。

最初に見た時の大人しく自信なさげな様子とは、人が変わったようだ。Olはそんな事を思いつつもクゥシェに問う。

自分が言っている意味がわかっているのか? お前は生娘だろう

Olは女の立ち居振る舞いや身体つき、肌の状態などからおおよその経験を推し量ることができる。相手が限られてはいるもののそれなりの経験を持っていたルヴェとは違い、クゥシェは恐らく今日という日まで、男と手を繋いだこともなかっただろう。

スィエル家のものとして、引くことは許されません

だがクゥシェは毅然とした態度でそう言い切った。

なりませんお嬢様!お嬢様がそのような事、レイユ様がお許しになるはずが

お婆様ならむしろここで保身に走ることの方こそお許しにならないと思いますが

クゥシェの言葉に、テールはうっとうめく。姉妹の祖母、レイユはどうやらずいぶん苛烈な性格であるらしい。

妙なことだな

なおも言いつのろうとするテールに、Olは口をはさんだ。

お前はクゥシェの命を犠牲にしようとしていただろう。にもかかわらず、なぜ貞操ごときでそこまでわめく?

無論、三者がそれぞれ別の相手を示したのは狂言に過ぎないことは、Olも把握している。だが誰を犠牲にすると言ったのか、そのこと自体には意味があると感じていた。

ルヴェはテールを。テールはクゥシェを。クゥシェはルヴェを犠牲にすると言った。

普通であればそれは重要視していない相手を選んだと見るべきだろうが、果たしてそうだろうか。

それは俺が、あなたをお慕いしているからです。お嬢様

テールはクゥシェを呼ぶとき、ただお嬢様とだけ呼ぶ。ルヴェには名をつけてルヴェお嬢様と呼ぶのにだ。それはクゥシェを軽んじているようにも見えるが、彼にとってお嬢様が本来ただ一人であるともとれる。