リルの見立てが間違う訳もないが、態度や技巧はとてもそうとは思えない。
ええ。あたしを一番高く買って下さる方に捧げるつもりでしたから
ノームは指でそこを広げ、Olに見せ付けた。
どうぞ、奪ってください
頷き、Olは彼女の膣口に先端を当てて馴染ませると、腰を抱いて一気に半分ほど突き入れた。
っ
さすがに痛みがあるのか、ノームは顔をしかめる。
大丈夫です、どうぞあたしの身体をお楽しみください
しかし気丈に笑顔を浮かべて見せると、脚をOlの腰に回して自ら彼を奥へと誘った。
小柄な彼女の身体はぎゅうぎゅうとOlの物を締め上げ、それを千切らんばかりに狭くきつい。しかしそれが逆に、抽送を始めると凄まじい快楽を彼に与えた。
いかがですか?
しかし、そのキツさは単に処女であったことと、身体の小ささに由来する物ではなかった。ノームは腹にぐっと力を入れて中の圧力を自在に操る。処女の身でありながら、努力によって鍛えられた性技がそこにはあった。
くっ、これは!
ぐにぐにと動き、Olに精を吐かせようと締め付けるその膣内に、Olは呻いた。リルとの性交に慣れていなければ、既にイカされてしまっていたことだろう。体内の欲求が、彼女の中に精を吐き出したいと大声で訴えかけるが、Olはそれを黙殺する。
ノームを屈服させるには、魔術も媚薬も使わずに彼女を絶頂に至らしめなければならない。魔術や媚薬の様な物を使えば、すぐにノームはそれに気付く。それでは、彼女を屈服させることが出来ない。逆にノームは、Olの身体を絶頂へと導くことで、優位を確保しようと全力を尽くしていた。
これはいうなれば、情交を通じた戦いである。
ああっ、Ol様ぁ
奥を突いてやると、ノームは気持ち良さそうに首を振り、善がる。しかしこれも擬態だ。技巧はともかく、彼女の身体はついさっきまで処女だった物だ。中の性感は殆ど発達しておらず、どれだけ突いてもさほどの快楽は感じていない。
ならば、とOlは淫核を責めに転じる。彼女の膣内を擦り上げながら、愛液をローション代わりに指先に塗りこんで、包皮の上からやんわりと指を這わせる。
んぅっ
これはそれなりの効果を上げた様で、ノームは初めて素の声を漏らした。
ああ、それいいです、もっと、して、下さい
とは言えそれを億尾にも出さず、更に艶かしくOlを誘う。Olは淫核を責めながら、もう一方の手で彼女の胸を揉みしだいた。
ああん、気持ちいいです、Ol様ああ、素敵ぃ
ノームは胸を突き出し悶えた。感じていることは間違いないが、まだまだ余裕がある。その間にも彼女の膣はOlの一物をずっぷりと咥え込み、きゅうきゅうと締め上げる。
快感を堪えながら、Olは思考をめぐらせた。処女でありながらこの技巧、慣れ方はおかしい。が、リルの見立てでもOlの見た限りでも、彼女が処女である事は疑いようが無い。膣内の発達度合いでも、それは見て取れる。
しかし、一人で練習していただけにしては慣れすぎているのも確かだった。これは男を知り尽くし、何度も相手にしたことがある女の態度だ。Olはそこまで考えて、正解へとたどり着いた。
突然、ノームが高い声を上げる。演技ではありえない、突発的な嬌声だ。そして、その尻の穴にはOlの指がずっぷりと埋まっていた。
あ、あそ、そこは
直腸の掃除もしっかり済ませているとは流石一流の商人、準備がいいな。それどころか、馴らしもせずに指が二本も入ったぞ
オ、Ol様、そこは駄目です、違います
ノームの声は明らかに上ずり、余裕をなくしていた。
何が違うんだ? お前のここはこんなに喜んでいるぞ
ぐりっと指を捻りながら腰を突き入れてやると、それだけで彼女はガクガクと身体を震わせ、びゅうびゅうと潮を吹いた。随分馴らされたのだろう、尻穴はOlの指にぴったりと吸い付き、離すまいとするかのように咥えこむ。
処女のまま尻を開発されたか。どこの誰がやったか知らんが、随分趣味のいい話だな
あああ、お許しください
顔を真っ赤にし、ノームはいやいやをするように首を振った。自分の意思ではなく、誰か他人によってそう仕込まれたことは明白だった。恐らく、どこかの好きものの貴族にでも飼われ、逃げ出すか恩赦かで自由の身を手に入れ、商人として一人生きてきたのだろう。
Olは指を引き抜き、彼女の身体を抱えると四つん這いにさせた。
だが、手垢の付いた場所を攻めるのも興が削がれる。こっちの良さを俺が教え込んでやろう
ああっ、駄目っ、駄目ぇぇっ!
そのまま、後ろからOlは突き入れた。尻でするのなら、自然と体位はこの形になる。突き入れられる場所は違えど、その記憶を思い出したのかノームは快楽に震えた。
一度快楽に火がついた身体は、そう簡単には静まらない。むしろ、一度弄られた事で彼女の身体は快楽を欲し、淫らに悶えた。
ああああっ! Ol、様ぁぁぁっ!!
逃げるように離れようとするノームの腰をぐっと両手で掴み、Olは奥に精を放つ。形代の身体の中の、魔力で作った擬似精液だ。子を孕むことはないが、その分凄まじい量を出す事が出来る。
こ、こんなっ! 凄い、熱いのがっ! どくどく、入ってっ!
まだまだだっ!
Olは精を放ちながら、ずんずんと腰を突き入れる。
あーっ! あぁーーっ!! すごっ、よぉっ! でなが、ぁ、突かれっ!イっちゃ、ぁ! おまこ、で、イっちゃううううううっ!!
ノームは再びびゅうっと潮を吹き、身体をそらして気をやった。彼女が絶頂に達した後もOlの精液は噴出をやめず、彼女の腹がぽっこりと膨れ上がるほどに胎内へと注ぎ込んだ。
あはぁぁ
Olが一物を引き抜くと、涎と涙にまみれ、呆けた顔でノームはベッドにどさりと横たわった。ごぽ、と音を立て、その股間からどろりとした白濁液が滴り、シーツを穢す。
次は、膣内だけでイけるようにしてやる。金を払い続ける限り、お前は俺の物だ。いいな?
はい
掠れた声で、辛うじてノームは答える。Olはそれを見て満足げに頷いた。
この攻防に、直接的な意味はさほど無い。勝とうが負けようが取引は成立するし、お互いに情欲に溺れて相手の言いなりになるような玉でもない。
しかしお互いに、意地をかけた勝負であったと、Olは認識していた。或いはそれはどこか似た境遇で暮らしてきた相手に対する対抗心の様な物だったのかもしれない。利を求め、慎重に、狡猾に立ち回るという点においてノームとOlは良く似ていた。
では、また来る。代金等の支払いはその時だ
畏まりました
身支度を整え、背負い袋を背負ったOlを、ノームは店の入り口で見送った。
Olー、準備できたよー
そこに、大通りを同じように支度を整えたリルが駆け寄ってくる。