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どんなセックスもオレが、明るくて楽しいものにしてやらないといけない

オレのさじ加減が重要なんだ

心にわだかまりを残すようなセックスは、絶対にしてはいけない

二人のことは、そういうことでいいわね

はい色々と、忠告してくれてありがとうミナホ姉さん

オレは頭を下げて、礼を言う

さて本題は、これからよ

本題

ミナホ姉さんは、ニヤッと微笑む

何かを企んでいる眼だ

今日は平日で本当なら六時間目まで、授業があるでしょ

でもこちらは白坂家やシザーリオ・ヴァイオラの件があるからできれば、お昼ぐらいで今日の授業は終わりにしたいのよ

雪乃さんを使って、騒ぎを起こします

ミナホ姉さんの眼が、妖しく光る

もちろんこれはあたしの復讐の一環よ

つまりオレは、それに参加しなくてはならない

何をすればいいの、オレ

詳しいことは、もうちょっと後で説明するわ今はまだ、仕込みの途中だから

とにかく雪乃絡みで、何かをやるんだな

ただそのイベントの結果次第であなたは最終的に雪乃さんをどうするのか決めないといけなくなると思うの

そのことだけは今から、考えておいてちょうだい

そんなのもう答えは出ているよ

さっきのセックスの時雪乃は、オレとするのはもう最後だって言ってた雪乃がもうオレとしたくないのならオレは、雪乃を諦めるよ

このままオレが、雪乃を追っ掛けているとメグやマナたちに悪い影響が出るのなら

雪乃のことは諦めるしかない

それにこのまま、雪乃とセックスし続けるとセックス狂になっちゃうだけだってメグに言われたしオレと雪乃の間には特別な感情は何も無いんだし

ただ、セックスをして楽しむだけの関係ならオレたちはいずれ破綻する

愛し合ってはいないなんだから

そんなこと本当に信じているの

えでも、そうなんだろオレたち

そうやって頭だけで考えないの

ミナホ姉さんは、笑ってオレを見る

頭だけで考えている

そうよあなたは、ちょっと頭でっかちになっているわねそういう風に焚き付けた恵美がよくないんだけど

人間はね、感情の生き物なの理屈だけで割り切ろうとすると、大失敗するわよ

ミナホ姉さんはスッと窓の外を見る

あたしね時々、わざと自分が昔、辛い思いをした場所に行ってみるの白坂創介に、最初に犯された部屋とか奈生実が死んだ部屋とかねその場所に行ってみて自分の心の状態を確認するの

心の確認

処女を犯された部屋とかはね今は、もう何も感じないわああ、この部屋だったっけってくらいの気持ちしか湧いてこないのそれであたしにとって、レイプされて処女を失ったという過去の傷跡は、今ではもう塞がっていることが判るの傷跡は残っているけれどもう平気だって判るわ

でも奈生実の死んだ部屋に立つと今でも、涙が止まらなくなるのそれで、判るあたしにとって、奈生実が死んだことはまだ、大きく傷口が開いたままだってことがあの時から全然何も変わっていない悲しみも怒りも憎しみもあの時のままだって再確認するの

精神のリトマス試験紙みたいなものよ実際にその場に立ってみないと自分では自分の本心が判らないってことは多いのよ

だから現地に立って、確かめる

人間は弱いからねよく自分自身を騙すわ言葉で論理でこれは***なんだから、***しなければいけない、仕方ないことなんだってそして、自分の本心が判らなくなるだからこそ、辛い現実に向き合う瞬間を自分で作って、計測してみる必要があるのよ

もう一度、雪乃さんと向き合いなさい場所と機会は、あたしが作るわそれで、あなたにとって雪乃さんがどういう存在なのか必要なのか、要らないのかもう一度、判断しなさい

論理でなく心と身体と感情で判断しなさいいいわね

ミナホ姉さんの言葉がオレの心に刺さる

校長室から、下の監視室へ下りる

といきなり、寧さんが飛び込んで来た

ヨッちゃぁぁんっ

オレを抱き締めるッ

ムギュウッ

豊かな胸にオレの顔が押しつけられる

ヨッちゃぁんヨッちゃぁぁんヨッちゃぁぁんっっ

や、柔らかくて天国みたいだけど

このままでは、窒息してしまう

苦しいです

オレは、寧さんの胸から必死で顔を上げて息をする

寧さんはニコッとして微笑んでいる

あのどうしたんですか、いきなり

抱きついてくるなんて

ん先生に言われたの

ミナホ姉さんに

うん、ヨッちゃんが下りてきた時に元気がないようなら思いっきり、抱き締めてあげなさいって

オレそんなに元気無いみたいでしたか

うん全然無かっただからね

寧さんがまた、オレを強く抱く

お姉ちゃんが抱き締めてあげる

ムギュウ

寧さん力入れすぎ苦しいですって

えへっ、ごめーん

寧さんはすっかり、いつもの調子に戻っていた

いやこの明るくとぼけた表情の中に、深い悲しみが眠っている

ホント、先生の言う通りだね

自分のことでウジウジ悩むよりヨッちゃんの心配をしてあげなさいって言われたのあたし

本当にオレたちの姉さんだ

おれたち全員の面倒を見てくれている

うん本当にそうだ自分のことを悩んでいると何も手に付かなくなるし、溜息しか出て来ないけれどヨッちゃんの心配をしたら、あたしでもできることがあるって思えてきて元気になったの

寧さんが、ニコッと微笑む

そうですよオレは、寧さんがそうやって笑っていてくれた方が嬉しいですから

じゃあヨッちゃんのために笑っているね

オレのために笑わなくていいですただ、オレと居ることを楽しんで下さい

楽しむ

オレは寧さんといるととっても楽しいです寧さんのこと、大好きですから

この数時間で覚えたことをちゃんと生かしていかないといけない

女性に対して思っていることはちゃんと言葉にして伝えないといけない

そして、安心させる

暗い気持ちにならないように明るい気持ちになるように

寧さんて、本当に綺麗ですね

ヨッちゃん急に、何を言うのよ

オレ寧さんみたいな、綺麗なお姉さんがいてくれて、本当に幸せです

寧さんはもうオレのお姉さんなんですからね

寧さんの眼が潤んでいく

うんありがとうヨッちゃん

今度はオレが寧さんを抱き締める番だ

大好きです寧さん

絶対に、一人ぼっちにはしませんからね

ありがとうヨッちゃんヨッちゃぁぁん

抱き締めたまま寧さんの金髪の頭を、オレは撫でる