Выбрать главу

伝説の不良少女だった頃の寧は昼休みに学校を抜け出して、マルゴさんとフランス料理のコースを食べて来たことがあったらしい

学校に戻って来たら昼休みどころか、5時限目も終わってて、6時限目になっていた

なので、もう授業はサボッてお屋敷に帰ったらしい

昼食の選択肢は色々あるわけだな

パンなんて弁当を忘れて、財布の中身が寂しくて学食の食事を変えないヤツが選ぶ昼食か

逆に、弁当を食っただけでは物足りないやつがパンでも食って、腹の足しにするか

実際のところ学生の昼食の一番の本流では無い

でお前のパン例えば、来週から売るのを止めてしまったとしてそれで困る学生はいるのか

いないと思うオレのパンは、この9月の2学期になってから、急に売り出しているんだし

一学期までは業者さんのパンだけで、成立していた

でも、ほらオレのパンを売ることで、選択肢が増えたっていうか前は、業者さんのパンが嫌な人は、コンビニのパンとかを朝のうちに買っておくしかなかったわけでそこに、オレのパンも選べるようになったんだから

おいおい、話をすり替えるな業者のパンを好まない者が、全てお前のパンの顧客になってくれるわけではないのだろ

こういうことはな事業者側の都合の良い理屈で考えてはならんのだよ選択肢が増えるということは、本当に消費者の利益になるのかよく、考えて見ろ

例えばラーメン横丁に、ラーメン屋が10軒並んでいるみんなそれぞれ、店によって売っているラーメンの個性は違うだろうそこに、11軒目のラーメン屋が出来たこれは、消費者にとって選択肢が増えて、良いことと言えるのかね

お前は毎日、ラーメンでも平気なタイプか

いや、やっぱり1週間とか続いたら、飽きるかな

だろう毎食、ラーメンで耐えられるのは、ラーメン評論家ぐらいなものだしかし、ラーメンしか食っていない評論家を私は信用しない他の上手い料理も、日頃から食ってなければ料理の評論なんかできないだろラーメン評論家も、料理評論家の一部なんだから

会社で、今日の昼飯はラーメンにしようということになるなら、近くにラーメン横丁がある、行ってみよう10軒のうちの1軒に入るまあ、普通の人間は、ラーメンを一杯食ったら、腹一杯だ美味かった、また来ようという話になるだが、すぐにまた翌日にラーメン横丁に行くだろうか

オレなら行かないな

次の機会に、また横丁へ行くこの間は、この店で食べたら、美味しかったじゃあ、またそこへ入ろうという保守的な人間がいるいや、今度はこっちの店を試してみようという、冒険的な人間もいるだろうお前は、どっちだ

10軒もあるんだから次は、別のお店にするよ

では、そうやって1軒、1軒、全てのラーメン屋を食べ比べていくか

それはしないと思う何件か美味しそうな店を選んで食べて、それから先は、美味しかった2、3軒の中から選んで食べると思う

オレはそこまでラーメン好きではない

美味しそうなとは何だまだ食べてもいないのに、どうして美味い店が判る

あ、ゴメン言い方が悪かった10軒あるんなら、美味しくなさそうな店を外して考えるお店の中にお客がいないとか店が汚いとかメニューがピンとこないとかそういう店を除いて残りは、多分、半分ぐらいだろ後は実際に食べてみればいいんだし

食べてみると言っても各ラーメン屋は、様々な種類のラーメンを売っているだろうその店でもたまたま、お前の食べた種類のラーメンがハズレだっただけで、他のラーメンは美味かったかもしれないぞお前は、その店の一番美味しいラーメンを食わないまま、二度とその店を選ばないかもしれない

それはしょうがないよ縁がなかったと思って、諦めるよ

諦められるか

いや、だってラーメンだろそのアタリのラーメンを食べられなかったからっていって、死ぬわけじゃないし

何で、こんな話をしているんだろ

さて、元の質問になるがこのラーメン横丁に、11軒目の店は必要かね

いや、多分ずっと、10軒でやってきた横丁なら、11軒目が出来て店の感じが、美味そうなラーメン屋だったら、一度ぐらいはみんな試してみると思うし

その11軒目は開店当初は、そこそこ客は入ると思う

そこから先は、美味いラーメン屋だと認められていくかどうかだ

よし、ではそうやってラーメン横丁に、次々とラーメン屋が増えていくついには、99軒目のラーメン屋が出来たさて、この99軒目のラーメン屋は、ラーメン横丁に必要かね

ラーメン屋が99軒並んでる

お祖父様ご質問の趣旨が、まるで判りませんわそんな限定的な例えでは、客観的な答えが出せるはずがありませんわ

その通りだ私は、わざと恣意的に話の幅を狭めている

ラーメン横丁なら、まだいい同じラーメンで競い合えるのだし客だって全て、ラーメンが食べたくて横丁に来る

お前将来的には、克子くんとパン屋を経営したいのだよな

そうだよオレが高校を卒業したら、パン屋を始める

オレは覚悟している

でお前、この日本にパン屋は何軒あると思っている

焼きたてのパンなんて、今はどこでも手軽に買えるデパートやスーパーでも、そういう店は増えているからな

いや、だけどオレと克子姉のパンは、完全手作りで味だって良い物を

さっきお前は味が良いだけではダメだと気付いたと、言っていたではないか

そうだそれは、そうなんだけれど

パン屋は、山のようにあるパンなんて、どこでも買える値段だって、どこも手頃だそして、日本人は別にパンがなくたって生きていける正しく、パンがなければ、菓子を食べればいいのだからな

ジッちゃんはツラツラと言う

判るかねお前が、自分のパン屋を始めるということは他のパン屋と競うということだいや、パン屋だけではない他の食べ物屋ともだ現代の日本には、食べ物が満ち溢れている仕事帰りに何か食べ物を買って帰ろう、家族のために美味しいものを買って行こうと消費者が考えた時に、お前のパンは選んでもらえるのかね街で売っている他のパン屋のパンや、他の食べ物ではなくお前のパンを

そういうレベルで考えろ本当に商売をやる気があるのなら

オレは学食でパンを売っていて

同じく学食で売っている業者さんのパンだけを競合している品だと思い込んでいた

ジッちゃんの指摘通りだ

うちの生徒の昼食だって弁当、学食のご飯、外で買って来た食べ物、業者さんのパン、オレのパン、外へ食べに行くと6種類も選択肢がある