何か、日本人のオレがアメリカ人のイーディに聞くのは、物凄く情けないのだが
判らなければ、質問するしかない
神様に捧げる食事が神饌ネ
え、どういうことだルナが神饌てことは
イーディが、ニッと微笑む
Darling、ちょっと考えてみるネこうやって、今は3人いるけれど巫女になれなかった子は、どうなると思うネ
オレはルナ、夜見子、月子を見る
いや、巫女になれなかったらそれはそれで仕方ないってことで、どこかで幸せに暮らすんじゃないのか
オレはそうであって欲しいと思う
違うネ神饌にされるのネ
イーディの言葉に、ルナはうつむく
それって神様に食事として捧げられるってまさか
今の時代に、そんなことがあるとは信じられないけれど
生け贄とか、人柱とか殺されちゃうってことか
イーディは、ハァと呆れ顔になって
Darling、もう21世紀ダヨ何時代に生きているノネ
神様に捧げられたお食事は神棚から下げられた後は、どなたかがお食べになるんですよ神様でなく人間が
神様に捧げられたものを食べることで、神様と近しくなり、ご加護をいただくんです直会《なおらい》という儀式をご存じではありませんか
そんなの初めて知った
ボクには巫女の力が無いしそもそも、次の巫女を継ぐのは夜見子お姉様だし男の子でもないから、神主にもなれないだから、神饌になるって決まっていたんです
ルナが言う
もう大丈夫ですわルナ様が、神饌になることはありません
月子が末の妹に言う
神饌になるっていう言葉の意味も判らないけれど
どうして、ルナが神饌になる運命から逃れられたのかも
そんなの神様に捧げられる前に、お兄ちゃんに食べられちゃったからだよっ
巫女になれなかった者、修行しても力の無かった者にはそういう運命が待っています
神様に捧げられた後ヤクザさんたちに払い下げられてそれで、オモチャにされちゃうんだね
本来の父親が生きていれば引き取られることもありますが亡くなられていたり、次の世代に地位を譲られていたり、権威を失われていることもありますから
そうなるとかつての大親分の血縁なら、是非とも引き受けたいという方がいらっしゃいますので
引き取って大切に育てるんじゃないんだ
セックス奴隷か愛人かそういうものにする
昔、縁があったヤクザの大物の娘を犯すことで
優越感と、性的な快感を得る
でも、ルナ様はもう大丈夫ですルナ様は香月様を経由して、黒森様にお下げ渡しとなったのですからもう、このまま他の方に払い下げられることはありません黒森様もルナ様を大切にして下さると信じておりますし
夜見子が口を開く
夜見子のことは、明日ジッちゃんに話をするよ
問題ありませんわあたしと瑠璃子もお祖父様にお願い致しますから
はい何かありましたら、お祖父様を脅迫してでも夜見子さんをお守り致しますわご心配になるようなことは、何もありませんわ
瑠璃子もそう言ってくれた
よろしくお願い致します黒森様みすず様瑠璃子様
月子が長姉として、オレたちに頭を下げた
そんなことより月子さん、あなたのことが心配よ
本当なら次の巫女はヨミの子ツキのあなたが巫女になるはずは無かった
でも、あなたはずっと夜見子さんに巫女を諦めさせ、自分が巫女になろうとしていらっしゃいましたわ
あのさオレ、よく判らないんだけれど月子は、何でそんなに思い詰めているんだ
心の中に何かを隠している
それと巫女のもう一つの力美智が言ってたサトリの力だっけそれを月子は持っているのか
旦那様どういうことです
いやまた別の可能性なんだけれどもしかしてツキとヨミで、巫女の力が違うんじゃないか
何かさこうやって話していても、月子は夜見子と違うんだよ違う感じがする
うん何か、夜の黒い海に吸い込まれていくような
夜見子の力は人を自分の言う通りに従わせる力だつまり、夜見子から放出されていて夜見子自身は、受け取っていないそういう、外へ向かうプラスの力だ
月子はその逆なんじゃないかなオレたちの心が、月子の中に吸収されていくだけで月子は何も放射しない何も発せられていないから、今まで気付いていなかっただけで本当は力を使っているんじゃないか
月子が、スッと顔を上げオレを見る
鷹倉神社の巫女の力って神社の巫女が元々持っていた力が、夜見子の使っていた人々を従わせる力で渡り巫女の伝えた力が、人の心の内側を感じ取るサトリの力なんじゃないかって思うんだ
そうだろうネ
仲裁の儀式にセックスを採り入れたのは渡り巫女なんだろうネセックスを通して、相手の心と通じるのは渡り巫女の能力だったんだカラ
そして渡り巫女の末裔ツキの子それが、月子だ
わたくしを抱いて下さいませ
そうすれば何もかも全て、明らかになります
何が明らかになるのかは、これから考えます
とりあえず、明日はセックスシーンへ
今、冷蔵庫の扉を見て驚きました
父の字で書かれたメモが磁石で貼ってあります
注意忘れないこと
1.クスリの時間
2.シリアの問題
シリアの問題ってオバマだって忘れているような
679.月子とバトル・セックス 1 / 開戦
月子は、自ら席を立つと最後に残った黒のベッドへ向かった
オレに犯されるため
ベッドの縁に、優雅に座りオレを見る
行ってらっしゃいお兄ちゃん
夜見子さんのことは、あたしが見ているから
マナは、初体験を済ませたばかりの夜見子を抱き締めていた
いずれにせよ、こうなることは決まっていたのです
そうだ3姉妹を抱くことは、最初からの予定だった
夜見子の力は美智が抑え込んでいる
それが何かの機会に暴発してはいけない
美智は、いつもの無表情で答えた
行ってくるよ、夜見子
オレは、夜見子の可愛いお尻を撫でてそう告げる
月子にも、優しくしてあげて下さい
夜見子は、オレにそう言った
マナと美智とも
そして夜見子のための白いベッドを後にする
白
夜見子は、表裏の無い正直な娘だ
白という色は、夜見子に相応しかったと思う
だが、これからオレが向かう最後のベッドの色は黒
それは月子を暗示している色なのだろうか
月子は、オレがやって来ると自分からオレに抱きついてきた
月子って、こういう性格の子だったか
夜見子様が巫女を諦めるように振る舞って下さいまして、ありがとうございます
他の娘たちに聞こえないようにオレの耳に囁く
どうかこのまま、最後まで、夜見子様の力は封じ込めたままでお願い致します
夜見子の力が、消えていないことを知っている