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当主であるジッちゃんが、一番良い席なのは当然として

次はみすず

オレはみすずのパートナーだから、その隣

鳥居さんという外部の人が来ているからきちんと順列は守る

だから、準・名家の鳥居さんはお客様ということで、ジッちゃんやみすずに近い上座に席があるけれど

アーデルハイトさんの席は、ずっと下座にある

ああ、翔姉ちゃんやレイちゃんが側に居る

うん、大丈夫だろう

ところで外の方の問題は片付きましたの

料理が運ばれて行く中で

鳥居さんが、いきなり尋ねる

ええ、とりあえず問題を起こしそうな人たちは、全員、捕まえました

オレは詳細をボカして答えた

そうですのハイジ、どうだった

鳥居さんは、アーデルハイトさんに尋ねる

無事に全て終わりました

それでは判らないわあなたは、現地の様子を見てきたんでしょどんな風だったの

皆様が活躍なさりましたわたくしは、自分の未熟を恥じております

ハイジ

あら、そんなことを言うなんてあなたらしくないわねちょっと自信家で、上から目線なところが、ハイジの可愛い所なのに

あれだけ圧倒的な力の違いを見せていただいたら自信なんて吹き飛んでしまいました

ちょっと不機嫌そうに、鳥居さんは言う

旦那様は、この後、またあちらへ戻られるんですわね

みすずが小声でオレに言う

ああ、ミナホ姉さんと、月子とヨミに残ってもらっているからオレも行かないと

御名穂お姉様から、ご指示をいただいております

ミナホ姉さんがみすずに

旦那様にたっぷり家族を感じていただくようにと

家族を感じる

守らなくてはならないものを今一度、感じていただかないといけないそうです

天童貞男たちにしても、猪鹿蝶一郎たちにしても

オレたちは、相当、酷いことをしなくてはいけない

二度と、関西のヤクザたちがみすずや瑠璃子、そして名家のお嬢様たちに手を出さないように

名家の令嬢たちを傷つけようとしたら、こんな目に合わされるんだということを徹底して、伝えなくてはいけない

一罰百戒だ

だけどオレたちが助けた、あのヤクザの娘たちの中には

自分の父親や母親が、悲惨な目に合わされることを嫌がる子もいるだろう

それでも、やらなくてはいけない

オレが、オレの大切な家族を守るために

あの女の子たちに、憎まれることになったとしても

心を鬼にして

旦那様は、お優しいから囚われていた人たちに感情移入してしまうのではないかと、御名穂お姉様は危惧なさっているようです

ずっとあのまま、向こうに居たら

オレが天童乙女と8人のヤクザの娘たちに、同情して

天童貞男たちに厳しい処分が下せなくなるかもしれないから

だから、一度、こっちの邸宅に戻って

家族との夕食時間を持って

心の緊張を、ブレイクできるようにしてくれたんだ

そういえばあの娘は、一緒に戻っては来なかったんですのね

天童乙女のことだ

ああ、向こうで仲間の女の子たちと一緒に居るよ

正確には他のヤクザの娘と一緒に気絶している

こっちには、もう戻って来ないと思うよ

そうですか良かったあれは良くない方でしたから

だって、あの方は結局、一度もわたくしたちや黒森様の眼を真っ直ぐに見て、お話して下さいませんでしたもの

天童乙女はオレたちを、ちゃんと見ていなかった

あの人の頭の中はずーっと、ご自分のお仲間のことばかりでしたから

鳥居さんの言う通りだ

天童乙女は、最初から最後までずっと父親たちに囚われている徳大寺園子さんと仲間の女の子たちの心配しかしていなかった

オレたちの顔は見ていても

頭の中は、ずっとそのことばかり

わたくしも口の悪い方には、いつも自分のことしか考えていないと言われますが

でも、わたくしはいつも、きちんと皆様を見ているつもりですわあの方みたいに、1つのことだけしか見えなくなるようなことはありませんもの

この子は俯瞰して、周りの状況を見ている

図太い性格だけど頭の良い人だ

押しは強いけれど、無理はしない

ああ、アーデルハイトさんと同じなんですね

わたくしが、ハイジと

はい一緒に、現場に出てみてそう感じました

アーデルハイトさんもよく見ている子だ

自己主張が強い時もあるけれど無理に押し通したりはしない

感情的になって、人の話を聞かなくなったりはしない

他人の意見を冷静になって受けとめるだけの強さを持っている

そっか天童乙女には、そういう部分が欠けているのか

どういうことですの旦那様

みすずがオレに尋ねる

いや、天童乙女とは一緒には仕事ができないってことさ

自分の気になることだけに集中して、周りが見えなくなる

人の話が聞けないのなら

だからイーディは天童乙女を置き去りにして、1人で素早く潜入したんだな

イーディと天童乙女は、裏からカラオケボックスの中に潜入するはずだった

そこで、イーディが天童乙女の潜入をサポートしていたら作戦開始に間に合わなかったかもしれない

園子さんの救出に焦れまくっている天童乙女が、先に現場に到着していたらイーディの命令を待たずに、勝手に暴走したかもしれない

月子が、天童乙女にイーディに従うように命じたけれど

イーディが命じる前に、アクションを起こしてしまったらヤクザたちに、警戒させてしまっただろう

だから、イーディは天童乙女を無視して

自分の最大スピードでとっとと先に行動したんだ

正しい判断だ

ていうか、イーディと天童乙女を組ませて裏に配置した、ミナホ姉さんが凄いんだな

ちゃんと判っているんだ

オレもまだまだ未熟だな

未熟で良いんですわゆっくり、学んで参りましょう

はい、一つずつ気付いて、一つずつ学んでいくのが人生の楽しさですわお兄様

みすずと瑠璃子が、そう言ってくれる

オレはダイニングルームをぐるっと見渡す

オレの家族たち

ミナホ姉さんの言う通り、今は家族を感じていよう

やがて、全員の前に料理が並べ終わる

温かくて、美味しそうな匂いの

家族の愛情がいっぱい注がれている晩ご飯が

はーい、みなさんそれでは一緒に

いただきまっす

明るい声が、部屋の中に響く

来年は2015年でエヴァンゲリオンの作品内の現在の年なのだそうです

1999年にセカンドインパクトで、2000年は地獄で

使途襲来で、シンジくんが初号機に乗ったのが2015年

ちなみに、ジェッタ-マルスが生まれたのも、2015年

エヴァは、1995年の作品なのでもう19年前なんですね

ミサトさんが携帯は必需品でしょと、中学生に携帯電話を与えていたのが