天童乙女と地味な子を途中で捨てて、関西へ戻り
園子さんとシゲヨさんには知り合いのヤクザのところで、売春させ
双子の中学生は売り払うという計画
それから、天童乙女さんがさっき言ってた計画も無しだ
この子たちが関西ヤクザの手の及ばないのどこか遠くに逃げて、そこでどうにか共同生活するっていうのも
そういうのは、全部無しの真っ白な状態に戻してあなたたち自身が、この先どうするか、どうしたいかを考えて欲しい
さっきも言ったけれど、関西には戻らない方がいいヤクザたちとは絡まない生活をした方が
少女たちはまだうつむいたままだ
オレの方を見ようとはしない
だから、例えば関西じゃないところに居る親戚を頼るとか自分のことを引き取ってくれそうな人がいたら、そっちへ行くとか
この鉄砲玉ヤクザの娘たちにそんな親類はいるんだろうか
とにかく、さっきも言ったけれどあなたたちの親は、もうダメだから二度と会うことはできないから
絶対ですか
ヤクザたちに犯され続けたシゲヨさんが口を開く
絶対にうちのお父ちゃんや、あのオッちゃんたちはもう戻って来ないんですか
ああ、悪いけれど
完全に蒸発させるネ死体どころか、髪の毛一本も残さないネ
父親を殺されるっていう時に娘にそんなことを言うのは
違うヨ、Darlingこのコはあの親たちと二度と会いたくないノネ心底、アイツラを憎んでいるノネ
お父ちゃんが生きていたらどこへ行っても、うちはまた捕まりますそんでまた色んなことをさせられます
色んなこと売春
ホントにホントですよねもう、お父ちゃん、うちの前に戻って来ないんですね
シゲヨさんは顔を上げ涙目でオレを見る
ああ戻って来ないいや、何があっても、あなたの前に姿を現さないようにするオレが約束するよ
ミナホ姉さんからは、まだ天童貞男たちの処分方法を聞いていない
シゲヨさんは、遺体の顔を見るのだって嫌なんだと思った
だから、オレは約束する
遺体でも、遺骨でも、遺髪でもDNAの一個ですら、あなたが見ないで済むようにそうするから
シゲヨさんは
だったら、うち新潟のお母ちゃんの方の実家を頼りますまだ、お祖父ちゃんとお婆ちゃんが元気ですから今まではお父ちゃんが怖くて、逃げられなかったですけどお父ちゃんが、お祖父ちゃんたちにまで迷惑を掛けるのが怖くてでも、もうお父ちゃんが戻って来ないなら
そして彼女は、天童乙女を見る
乙女ちゃん、堪忍な乙女ちゃんには、色々と助けてもらったけれどうちは、乙女ちゃんたちと一緒に行くのは嫌やなんよ
シゲヨ、あんた
だって、乙女ちゃんたちと一緒だといつまでも、お父ちゃんたちのことヤクザの人たちのこと、忘れられないから
シゲヨさんは言う
あたしもう嫌なんよヤクザもお父ちゃんたちと暮らしてたことも、乙女ちゃんたちとのこともみんなみんな、忘れたいんよ
父親たちに犯され続けた少女の言葉は重かった
嫌な記憶は、消すこともできますわ
月子が、シゲヨさんに言う
わたくしにはそういう力があります
でもせやかて、今更、みんな無かったことにしたってうちがバージンに戻れるわけやないし
犯された記憶を全部消去したら
シゲヨさんが、いずれ恋人とセックスする時に変に感じるかもしれない
うちにとっては、覚えていたくはない記憶ですけど忘れてしまうというのは、いけないことだと思うんです
それはゲンジツに起きてしまったことなのだから
でも、辛いだけの記憶を少しでも和らげることはできますわ
無理矢理に乱暴されたという事実は忘れられないとしても、犯された時の記憶は、消去することができます
何をサセラレタか全部覚えているヨリレイプされたけれど、その時のことは意識を失っていて覚えていないという方がマダイイネ
回数も最初の1回だけだったと記憶を変えた方がいいよそんなお父さんの仲間たちから何度もレイプされたなんてことを覚えていたら、辛すぎて恋人なんて作れなくなっちゃうよっ
うちに恋人なんてできるんやろか
シゲヨさんは寂しそうに言う
できるよていうか、できないと幸せになれないだろっ
もう、ヤクザのお父さんは戻って来ないんだ怖いことは、もう起こらないんだからだから、あなたは幸せになっていいんだよっ
でも、うちの身体は
関係無いよっやっと今までのしがらみから逃げられるんだろっだったら、シゲヨさんも前だけを向いて、生きていけよっ
はいお父ちゃんはもう帰って来ないんなら
では一度だけレイプされたことがあるけれど、その時のことは気を失っていてよく判らないという記憶に改変致しますわそれからお父様は、もう二度と帰って来ないし、お父様の怖いお友達たちももうやって来ないということもあなたの心にハッキリと刻み込みます
アンタがこれから生きていく勇気を掴み取るためにネ
判りました、お願い致します
公様細かい改変になりますので、少しお時間を下さい
レイプされた記憶なんて、心に大きな傷跡としてクッキリ残っているだろうから
それを改変するとなるとシゲヨさんの心を掻き混ぜ過ぎてしまうんじゃ
大丈夫です無かったことにするのではなく、あったことだけど、よく覚えていないに変えるのですから
その時の怖かった記憶を上から全て、真っ黒に塗りつぶしてしまえばいいのですわ
ああ犯された時の、辛さも痛みも恥ずかしさも怖ろしさも
全部、塗りつぶして何が何だか判らない記憶に変えてしまうのか
頼む、月子
月子はシゲヨさんのところへ行く
手を繋ぎますよあなたの心の奥深くまで入り込みますから
そして、月子は力を使い始める
シゲヨさんのことは、このまま月子に任せよう
さて、シゲヨさんはお祖父さんの家に行くことになったけれど他の人たちはどこか行くアテはあるか
残りの中学生の双子と地味な子、そして園子さんにオレは言う
そんなのないです
今度は、地味な子が口を開いた
あたしんとこお祖父ちゃんたちもヤクザでしたからそんで、父ちゃんはヤクザだらけの親戚の中でもメッチャ評判悪いですからあたしのことなんて引き取ってくれる人はいないです
そうか天童貞男の同類だもんな
ヤクザの中でも好きこのんで鉄砲玉みたいなことをしている連中は好かれていないってことか
どこにも行き場のない子はどうしたらいいんでしょうか
地味な子はオレに尋ねる
うーん、そうだなあどうすりゃあ、いいのかなぁ
オレも困る
だったらさあたしと園子と一緒に
天童乙女は、まだ共同生活の夢を捨ててないらしい
あたしも乙女さんたちと一緒に行くのは嫌です