まずは、強く吸って尿道に残った精液を吸い出してくれた
桜子さんにはお尻を向けるポーズになっているから
狩野家の令嬢にはオレのペニスを舐めている美里の顔と、オレの精液を垂らしている美里の女陰の両方が丸見えになっているはずだ
そんな美里の痴態を瑠璃子がカメラで撮影している
それはこの後、同じ行為をする桜子さんも全ての淫らな行為を記録されるということを示している
美味しい黒森様の匂いも味も美里はすっかり大好きになってしまいました
そう言って美里はオレのペニスに纏わり付いていた、汗と愛液と精液を、全部綺麗に舐め取ってくれた
美里の刺激でオレの勃起は、射精前と同じくらいの硬度を取り戻していた
さ、わたくしのお手本はここまでですわ狩野様、どうぞ
美里は、優しい笑顔でそう言う
生まれて初めて、男女の荒々しい結合を見せつけられて呆然としたままだった桜子さんが、ハッと我に返る
狩野様は、売春がなさいたいのですね
ですからすでに売春婦となることが決まっていて、売春の研修を受けているわたくしが、狩野様に研修の成果をお見せ致しました
他の娼婦候補生や、ホンモノの売春婦でなく
桜子さんが昔から知っている名家の令嬢の美里だから
インパクトがある
あんなに気弱で内向的だった美里が、これだけ積極的なセックスをしたのだ
自分からオレの上に跨がって、腰を使いオレの精を絞り取りお掃除フェラまでした
わたくしにできたことですから狩野様にも、おできになりますわ
美里の微笑みに桜子さんは、気圧される
あ、あのわ、わたくしは
身体をブルッと振るわせただけでその場から動けなくなってしまっている桜子さん
生のセックスを見たことが、そんなにショックだったのか
不知火さんの方も表情を強張らせたまま、凍り付いている
わたくしは狩野様のご事情は存知上げませんが
克子様からは狩野様が売春をなさいたがっているので、黒森様がお相手することになったということしか、うかがっておりませんから
硬直している桜子さんに全裸のまま股間にオレの精液を滴らせたまま微笑んで言う
でも、こちらへ向かう車の中でわたくしなりに考えましたわどうして狩野様は普通のセックスでなく、売春がなさりたいのだろうかって
美里は当然、桜子さんの本当の母親が売春婦に身を堕として亡くなったことは知らない
それであのわたくし、考えたんですけれど
美里は、少し間を置いてから言う
わたくしはこのように売春婦になるしかない運命でしたその理由は狩野様もご存知だと思います
桜子さんも、香月家のガーデンパーティに居たから
鞍馬家が潰れた理由も、ジッちゃんの怒りを買った経緯も知っている
歌晏家や他の名家の人たちから、見捨てられるしかなかったことも
売春婦になるしかないという運命はやはり、辛いですわ悲しいです1人になった時には、涙が零れることもあります性行為の研修を受けていて、こんなことまでしなくてはならないのかとゾッとすることもありますでも
こんな身の上でも絶望致しませんわこんなわたくしにだって、希望はあります
桜子さんが美里の言葉に、驚く
決して絶望だけではないのですわ
桜子さんは売春婦になった母親は、絶望のどん底で死んだと思っている
だから、自分も母と同じ体験を売春をして絶望の淵に沈まないといけないと、思い込んでいる
あの狩野様は、シェイクスピアの十二夜はご存知ですわね
美里が尋ねる
ようやく桜子さんが言葉を発した
十二夜のオリヴィア姫はお兄様が亡くなられたことで、ずっと黒い喪服を着たまま、悲しみに憂いていますそこへ道化が来てお姫様に尋ねます姫乃お兄様は、亡くなられて地獄に行かれたのかとお姫様は怒ってお兄様は天国に居られるはずですと言い返しますすると、道化はお兄様が天国におられるのに、どうして姫はいつまでも喪服を着てメソメソ泣いているのかと言いますそれを聞いてお姫様は喪服を脱ぐ決意をしますそして公爵のメッセージを伝えに来たヴァイオラに恋をする
絶望から、道化の一言で喪服を脱ぎ恋をする
以前は、どうしてオリヴィア姫が心変わりをするのかよく判らなかったんですわなぜ、道化の言葉で姫の絶望が晴れるのかが判りませんでしたでも、今のわたくしには何となく判るんです
わたくしは悲しい境遇に堕ちるしかありませんが、わたくしがそうなることで、妹のありすには身体を売らさずに済みます
実際はありすは、オレのセックス奴隷となっているだが
お金で何人もの男に身を任せるより、オレたちと暮らす方がまだマシだと美里は考えているのだと思う
それに、わたくしには黒森様のような、本当に辛く悲しい時には頼らせていただける方も居ます5年という年月を耐えしのげば汚れてしまったわたくしには無理ですが、ありすを新たな当主として鞍馬家を再興していただくというお約束もしていただいておりますわたくしにはまだ希望がございます
その美里の言葉が桜子さんの凍り付いた心に浸みていく
わたくしは今わたくしと同じように、売春婦になるしかない方たちと一緒に生活しておりますが皆さん、同じです売春婦として生きなくてはならなくなったとしても、絶望に沈むだけではありませんみんな、それぞれ、その様な境遇の中でも希望を見出して必死に生きていますわ
狩野さんあなたが、狩野家の中で大切に育てられていたということが希望だった人もいたはずですよ
桜子さんに言う
彼女の本当の母親だって自分の辛い境遇と引き替えに、自分の産んだ娘が幸福に暮らしていると思えば
厳しいゲンジツにも耐えられたはずだ
絶望しかなかったはずだと決めつけるのは、早過ぎると思います
そりゃ、最後は売春婦の元締めの男に殺されるという悲惨なことになったけれど
桜子さんの母親は自分の娘のことを、友達たちに話していたかもしれない
いつか会いに行きたいと希望を語っていたかもしれない
人生、どんなにどん底の時でも絶望だけにはならないですから人間は
オレは今年の4月のことを思い出す
母に捨てられ父も行方不明になった、オレ
誰もいない寒い部屋で、ボロいソファをベットにして一人ぼっちだった
父の残した預金通帳だけで、この先、どうやって生きていったらいいのか判らなかった
自分の人生に絶望していたどん底だと思っていた
オレは、雪乃に恋していた
雪乃のことを考えるコトでオレは絶望りゲンジツから逃避することができた
だから、オレは何とか生きていられた
わたくしは父の罪と母の犠牲によって存在しているのですわ
父親が不倫して、女子大生を孕ませ、捨てたという罪