逆に、セックスの最中に両親のことを思い出して、申し訳ない気持ちになった途端
本当の母親への思いは、忘れてしまった
余りにも、自分本位だ
桜子も、自分自身を振り返って反省している
でも、桜子の心がどうであっても桜子の身体は、充分、オレを歓ばせている世の中には、こういうこともあるんだ
気持ちと身体が、別の作用をするということが
それが判らないと桜子は、本当のお母さんのことを理解できないよ
売春婦になるということは、本当に辛くて悲しいことだけれどそれで何もかも絶望しきっていたわけじゃないと思う人は、どんなに地獄みたいな場所に突き落とされても希望を探すものだと思うよどんなに心が落ち込んでいても、身体が気持ちいいことを求めるから
今年の4月親父に見捨てられたオレは
誰もいない暗闇の家の中で、雪乃のことを思って何度もオナニーした
雪乃だけが、オレの希望だった
そして自慰行為でも、肉体の快楽が
オレを絶望からギリギリ救っていてくれたと思う
桜子の本当のお母さんにとって売春することは地獄だったと思うけれどお客さんから良かったよとか気持ち良かったよって歓んでもらえることは、やっぱり嬉しかったんじゃないかな
人に褒められて嫌な気持ちはしないはずだ
どんなことであっても
そしたら、それは桜子さんの本当のお母さんとお客さんとの行為が、ただのお金だけを得るための冷たい関係じゃなくって何かしら、意味のある温かい行為だったんじゃないかって思えてこないか
判らないです判りませんわたくしには
桜子さんは、そう答える
少なくとも、オレは桜子とセックスできて嬉しいよ桜子は後悔しているだろうけれど、オレは全く後悔していない凄い、気持ち良かった本当に良い身体をしているよ桜子は
オレは、もう一度桜子の裸身をギュッと抱き締める
桜子さんは、困惑した表情でオレに教えられた通りに礼を言った
まだ、終わりじゃないからな後、3時間ある時間ギリギリまでセックスするぞ
桜子とセックスできるのは、今日だけかもしれないんだからもう2度と、この身体を抱くことはできないかもしれないんだから思い残しが無いように、思いっきりセックスするよ
驚いて、オレを見る桜子さん
これは売春なんだろ今日は6時間6000円で、午後5時まで身体を売るという約束で金を払った契約が成立した以上、5時までは桜子はオレのモノだ
オレは、桜子の眼を見てそう言う
でも、次は桜子が嫌だと言ったら無いんだ桜子が売らなければ、オレは買えないそうだろ桜子
は、はいそ、そうでございますわね
桜子は答える
今日は5時までオレのモノだけれど次があるかどうかは、桜子次第なんだ
これもはっきりさせておこう
桜子さんの本当のお母さんは売春するしかないところまで、生活が追い詰められていたけれど今の桜子さんには、売春を続けなくてはいけない理由は無いんだからさ
今日の5時から先は桜子さんが自分で、これからどうするかを決めることになる
でも、わたくし名家の娘なのに、売春をしてしまった罪深い女でございますから狩野家を追放されるかもしれませんそうなったら本当のお母様のように売春婦になるしかないかも
そういうことにはならない絶対に
桜子が狩野家を追われることはないしましてや売春婦に堕ちることなんて、あるはずがないそんなことジッちゃんや歌晏さんたちが許すわけがないよ
公ちゃんの言う通りよ
オレたちの様子を見続けていた歌晏桃子姉ちゃんが言う
今の狩野家は香月家や歌晏家、他の名家たちが支えて、それで何とか名家としての体裁を保っているんですからねそれは、狩野家に3大名家の家柄があるからでしょ普通の名家ではないのよ、狩野家はだから狩野家の名誉を傷付けるようなことが起きることをお祖父様たちが、お許しになるはずがないわ
16歳まで、3代名家の1つである狩野家の令嬢として、世の中に知られてきた桜子さんが
家を勘当された上に、売春婦になったりしたら
名家そのものの名誉を傷付ける大スキャンダルになる
あなたがどう考えようと狩野家とあなた自身の名誉は、名家全体が守りますあなたは、そういう立場にいるのよ
実際桜子さんの問題に、すでにジッちゃんや歌晏さんが動き出している
だから、名家から没落して売春婦になった美里をここへ送り込んで来たり
桜子さんの行動にブレーキを掛けるために、桃子姉ちゃんとみすずも派遣されてきた
みんな本気で桜子のことを心配しているんだよ
桜子は改めて、まだオレのペニスの入っている自分の秘部を見る
下腹部の鈍い痛みを感じる
わたくしは、もう売春してしまいました桜子は売春婦になってしまいました
苦しそうにそう言う
それを知っているのはここに来ているわたくしたちだけでしょ
桃子姉ちゃんは笑顔で言う
わたくしたちと公ちゃんの身内だけわたくしたちが黙っていれば、誰にも知られないわ
それにまだ、公ちゃんとだけでしょそれなら、公ちゃんとの個人的な関係であなたたちが、どういうルールのセックスをしようと、文句を言う人間はいないわよそうよね、みすず
桃子姉ちゃんはオレの公式パートナーであるみすずに尋ねる
ええ、桜子さんならあたしは気にしませんわ別に今日だけじゃなく、これからも旦那様に可愛がっていただいたらいかがです旦那様も、桜子さんのお身体を気に入られたみたいですし
みすずの笑顔に、驚く桜子さん
みすず、それは桜子が決めることだから
そうでございますねごめんなさい、あたしが言うのは早計でしたわでも、うちは構いませんから
みすず本人だけでなく、香月家も桜子さんがオレのセックス・パートナーになることを認めるということか
わたくしも、そう思うわ桜子みたいに面倒臭い性格の子は、しばらく公ちゃんに可愛がってもらった方が良いと思うわ
桃子姉ちゃんも、そんなことを言い出す
内面にフツフツと溜め込んでしまっているモノをお兄様が吐き出させて下さいますから桜子さんご自身では、お判りになられていないんでしょうけれど
瑠璃子がカメラを向けたまま、言う
桜子さんどんどん、スッキリとした素敵な顔に変わっていらっしゃいますよこうやって撮影し続けているとよく判ります
裸になってもう何も隠しようがなくなって、大きな声で泣いて喚いて、セックスして恥ずかしいところも全部さらけ出しているからな
今だってオレたちは裸で抱き合ってて、まだ身体が繋がったままなんだぞ
オレのペニスは、2度の射精で萎え始めているがそれでもまだ、桜子の胎内に納まっている