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キョーコさんが、ミス・コーデリアとラーメンを食べに行った時の話か

そしたら、サイトでは評判が良いし、評価の点数もとても高いお店だったのに余り美味しくなかったんだそうですそれできっとそちらのサイトの人が、わざと良い評判の書き込みを増やしたり、高評価になるようにポイントを操作したりしてお店からお金を貰っているのに違いないと思われたそうで

桃子姉ちゃんは、興味津々で瑠璃子に尋ねる

桃子お姉様ならどうなさいます

瑠璃子は逆に尋ねた

そうねぇ、あたしならまずは、そのサイトを運営している会社を調べて、本当に不正が行われている証拠を見つけるわそれからマスコミを動かすか、裁判できそうなら訴えるとか上場している会社なら、もっと色んな手が使えるんだけれどそういうのをやっているような会社は、そんなに大きくは無いと思うのよねだから、弁護士を使うか、消費者センターとかを動かすしかないと思うんだけれど

キョーコさんはそんな、まどろっこしいことはしない

そういうコトじゃないのよねそのキョーコっていう人のアヴァンギャルドさは

キョーコお姉様は、まず斧と鉈を購入なさったそうです

オノとナタ

はい、それでそちらの会社が使用しているコンピューターのサーバーの位置を特定してそちらを襲撃して、全てのサーバーを物理的に粉々になるまで破壊してしまったそうです

そんなことをしたら

稼働中の飲食店ランキングのサイトの全てのデータが完全に失われる

バックアップは取ってなかったの

それも特定して全て、粉砕なさったそうですわ

キョーコさんのやることに抜かりはない

それで今後、操作していると感じたらまた来るとメモを残して帰って来たそうです

はあ、思い切ったことをするわね今まで溜めたお店の情報や、お客さんたちの書き込みのデータが全て消えちゃったらまたサイトがゼロからやり直しになるじゃない

それでも本社ビルを襲撃されて、火を付けられるよりはマシのはずだからとキョーコお姉様はおっしゃっていましたわ

キョーコさんが関わると、ネット上の炎上が本物の大火災になるのが普通だ

サーバー完全粉砕で済んだんだからその会社の人たちは運がいい

はぁぁ、それはまた思い切ったことをする人がいるのね

桃子姉ちゃんは、呆れていた

ところで桜子

不意に桃子姉ちゃんは、桜子さんを見る

どうしちゃったのあなた公ちゃんとシャワーに行く前は、すっかり落ち込んで、この世の終わりみたいな顔をしていたのに

あんなに公ちゃんに触られるのを怖がって、震えていた子が今は、自分から公ちゃんに寄り添っているなんて

赤い肌襦袢姿の桜子さんはさっきからずっと、オレにベッタリくっついている

あのそれは

恥ずかしそうに頬を赤らめる桜子さん

色々、吹っ切れたみたいねそれはいいけれど、公ちゃんがどういう魔法を使ったか、わたくしは興味があるわ

魔法なんて使ってないよ

ただ2人きりの方が色々と整理できるんだと思う

2人きりで別にお話だけしてたわけじゃないんでしょ

そう聞いて来た桃子姉ちゃんに、桜子さんは

はい、またセックスをしていただきましたわたくしも女の快感というものを身体に教えていただきましたしまた、胎内に射精していただきました

そんな主人の言葉を聞いて不知火さんの表情が、また曇る

優しくしていただきましたそれで色々なことが、理解できるようになったんです

色々なことって、どういうことかしら

桃子姉ちゃんが鋭い眼で尋ねる

一番大きなことはわたくしには、どんなことをしても、亡くなった本当のお母様のお気持ちは理解できないということです

生まれてからずっと名家のお嬢様として生きてきた桜子さんには売春婦として死んだ母親のことは理解できない

てきるはずがない

実際に、本当のお母様のように本物の売春婦にならない限りはそれも遠い地で、名家の力の及ばないところで悪い人たちに管理されて、酷い生活を体験しなければ判らないことなのだと思い知りました

そうね本当のお母様のことでショックを受けた桜子が自分もお母様と同じ体験をしないといけないと思い込んでしまった気持ちは判るわよだから、お祖父様や香月様はあなたが公ちゃんと、こうなることをお許しになったんだと思うわ思い詰めたあなたが、家出とか自殺とかしちゃうよりはマシでしょうから

それに公ちゃんなら安心だし公ちゃんが女の子に、自分の欲望だけに身を任せるような乱暴なセックスをしないもの桜子の気を晴らすためには、公ちゃんが一番なのよね秘密は守れるし

オレは黒森家という裏の組織の人間だ

香月セキュリティ・サービスという、名家全体の機密を取り扱う組織のオーナーでもある

絶対に秘密は厳守する

ここは、絶対に外に内部の様子が漏れない香月家の施設のしかも香月様のプライベートなお部屋その上わたくしやみすずたちも立ち合って、桜子が取り乱さないように監視させてもらったわ

瑠璃子やまり子の方が桜子は気が楽でしょうけれどわたくしやみすずの前では、あなたは絶対に取り乱すことはないものね子供の頃からそう躾けられているんですから

3大名家歌晏家、香月家、狩野家

家柄が同格である以上年の近い3家の令嬢たちは、幼い頃から

いつも家の名誉を背負って公の場に立ってきた

わたくしだって、みすずや桜子の顔を見るとついつい姿勢を正してしまうものそういう癖が身に付いているのよね

あたしもそうですわ

結局わたくしたちは、名家の令嬢である運命からは逃れられないのよもし、桜子が本当に売春婦になるって思い詰めてしまったとしてもお祖父様や香月様、名家全体が許さないわ許すはずがないのよ

しかし、わたくしは狩野家の両親の正当な娘ではありませんわたくしはお父様が犯した不倫の子売春婦になられてしまった女性の娘であることは事実ですわ

桜子さんが、そう言うが

いいえ桜子それは真実であって、事実ではないのよ

真実と事実

あなたの出生にまつわる真実は、永遠に闇に葬られるわだってその真実が公になることで、得をする人間が誰もいないんですもの

狩野家が昔のような大資産家なら、話は別ですけれど今の狩野家にあるのは、家柄の高さだけでしょこの上、家の名誉に傷が付くようなことが世間に知られたら最後に残った家柄すら、価値を失うわ

狩野家の一族は、みんな桜子さんが不倫の子であることを知っていた

狩野家から嫁に来たまり子の母親は、娘にそのことを教えていた

なのに、今までヒステリーを起こしたバァさんが、桜子さんの許婚者に密告するまで、家の外の人間に秘密がバレなかったのは