Выбрать главу

じゃあ大目に持って来たから、あそこの瓶の中から選んで下さい

マルゴさんが、ワイン瓶を置いてあるテーブルを指差す

おいおいおい、これはオレも知ってるぜ一本、20万円ぐらいするワインだろ

こっちのはもっと高いと思うわよ

スナッチとフランシーは、ワイン瓶を一本一本確かめていく

そんなの後にしなさいよ

雪乃が2人に言う

そうですよはい、シャンパン・グラスをどうぞ

マルゴさんは、2人の前にグラスを置く

それじゃあシャンパンを開けますね

マルゴさんが瓶を持つ

シュポンッ

小気味の良い音とともにシャンパンの栓が飛ぶ

はい注ぎます

マルゴさんは、そのままスナッチとフランシーのグラスに、注いでいく

いいただくわ

うんマルゴさん、お酒を注ぐ姿も颯爽としているな

格好いい

じゃあルドルフさんたちにも

ええっとあなたの祝勝会なのに、注いでもらうのは悪くない

ルドルフさんが尋ねる

いいんですよここはあたしの家で、皆さんはお客さんなんだからあたしが注がせていただきます

マルゴさんはルドルフさん、ポロンさん、ミミさん、グレースさんのグラスにもシャンパンを注いでいく

ハルコには、アタシが注いであげるノネ

イーディが、冷たいお茶の入ったピッチャーを持って来てライン晴子さんの持ったグラスに注ぐ

イイノヨこれから長い付き合いになるんダカラネ

この女子選手たちと一緒にマルゴさんたちは、アメリカへ進出する

はーい、そんじゃあ皆さーんグラスは持ってますかぁ飲み物は入ってますかぁ

寧がマイクを持って、会場のみんなを見渡す

あ、あたしグラス無いです

ちょっとマリアあんた何をやっているのよ

工藤遙花がすっかり妹分と化している天童乙女改め剣道マリアを叱る

あ、マリアもお茶ね

えーっ、じゃないわよあんただけは、昨日の大会で途中負けなんだからもっと節制しなさいよ

そうだマルゴさん、イーディ、工藤遙花はそ、それぞれのクラスで優勝している

だってじゃないわよあんたはね何事にも真剣さが足りないのよ

工藤遙花のバカ真面目っぷりが剣道マリアに良い影響を与えている

関西ヤクザのスパイだった頃の面影はすっかり消えている

あの旦那様、お茶でよろしいですか

ああオレもまだだった

みすずが、グラスとお茶を持って来る

オレはみすずから、グラスを受け取りながら

堂々としていろよ焦っているのが丸見えなのはよくないぞ

自分に自信を持てよ

みすずがうつむくから、オレはこっそりと、みすずのお尻を揉む

みすずのお尻は自信を持っていいと思うぞ

オレは、ニコッと微笑んだ

はいはいはーいみんな、グラスあるねっそれじゃあマルゴお姉ちゃん、イーディ、工藤遙花さんの優勝を祝って、みんなで乾杯しまーす乾杯の音頭はミナホお姉ちゃん、お願いしまーす

寧がミナホ姉さんを指名する

あらあたしでいいの

ミナホ姉さんが、マルゴさんを見る

うんあたしは、ミナホがいい

イーディも、笑顔で言った

では僭越ながら

ミナホ姉さんはグラスを片手に、立ち上がる

マルゴ、イーディさん、工藤遙花さんおめでとうよく頑張ったわねでも、まだ道の途中よ今日は、思い切り騒いで明日からまた精進しなさい

ミナホ姉さんの言葉は厳しさの中に、優しさが見えた

お客様たちも本日は、ありがとうございますでは乾杯

そして祝勝パーティが始まる

うーんなぜか、妙に日々忙しい

はぁぁ作品を書くのに割ける時間が安定しない

困ったもんだ

まあ、最終的には睡眠時間を削れば済むことなんだけれど

1257.余韻 / 和解

・グレース・マリンカ/21歳女子レスラーぽややんとした性格

それでは皆さーん、しばらくご歓談をお楽しみ下さーい

乾杯が済むと司会役の寧が、マイクで言う

今日の祝勝パーティはいつもの家族だけじゃない

新しく家族になった桜子とシエさんもいるし

イーディが呼んだ女子格闘家の皆さん

さらには、雪乃が呼んだお笑い芸人のスナッチとオカマタレントのフランシーまで来ている

場が和むのには少し、時間が必要だ

はーいお皿とお箸をどうぞ

お料理もいっぱいありますから、食べて下さい

マナとメグが中心になって今度は小皿と箸を配っていく

あら、あたしの残してったレシピ通りにみんなできてるわね

克子姉が、料理を見て笑顔で言う

それはあそこのお二人がお手伝いしてくれたんです

メグが和服に割烹着姿の栗宮素子さんと御厨くるみさんを示す

ああ、この人たちも居た

いえいえ、わたくしたちは

マナさん、恵美さんのご指示通りにお手伝いしただけですわ

槍の師範の武闘派お嬢様たちが謙遜して言う

そんなことないよあたしよりも、素子さんたちの方がずーっとお料理が上手だもん

克子お姉ちゃんの置いてったレシピと下ごしらえが終わっている食材を見たら克子お姉ちゃんが、どういう味にしたいのかのイメージをパパッと理解して、もの凄い勢いで仕上げていくんだもの

いえいえいえいえわたくしも、くるみもまだまだ未熟者でございます

どうぞご指導下さいませ

栗宮さんと御厨さんは深々と克子姉に頭を下げる

あの子たちもなのよね香月様から、お話はうかがったわ

乾杯の音頭を取ったミナホ姉さんがシャンパングラスを片手に持って、オレのところに来た

取りあえずは受け入れるけれど最終判断は、あなたに任せるわ

黒森家の屋敷に受け入れることは了承するが本当に側室にするかどうかは、オレが決めるんだな

克子が歌晏様に直談判に行ってくれたから名家の面倒な子を押し付けられるのは、これで止まると思うわ

ああ桜子たちと栗宮さんたちでストップか

没落名家の鞍馬家の美里とありす姉妹に

香月家からペナルティを受けることになった名家・水島家の可憐

さらには、名家じゃないけれど名家の血を引くまり子に

一般家庭の子だけれど、超お嬢様校の中等部のスターのエリカ

ここのところ問題を抱えたお嬢様たちが、みんな、オレのところに来てたからなぁ

何言っているのよ歌晏桃子様が残っているでしょ

うううわざと忘れたフリをしていたのに

あの方こそ何とかしてさしあげないといけないわよ対等にお話することができる相手が、あなたしかいないんだから

歌晏家のお嬢様の桃子姉ちゃんにとってはみんな目下だからな

親しくなった子は、みんな妹分だと思っているし

ホント、ああいう性格だと友達はできにくいよな

オレはミナホ姉さんに約束する

頼むわじゃ、あたし、向こうの部屋で仕事をしているから