とにかく、この日の印象は仕事慣れしている、きちんとした会社だなあというのが全てでした
帰宅してから、いただいたサンプルのゲームをやってみたのですが
同人アダルトゲームのレベルの出来映えなんですよね
つまらないし、抜けないし、センスが感じられない
廉価版ソフトなので声優さんは1人だけだし、容量も少ない
これだと、作品冒頭の雪乃陵辱すら相当削らないと入らない
何か、いっぱい頭の中にがある状態だったのですが
担当の方は、本当に名前の知られた企業の方なのです
そういう問題は、これからどうにかするんだろうなと思っていました
そして、1週間後の2014年の7月14日に
このまま製作を進めてもよろしいですか開発現場のラインなどを抑えたいと思いますので
というメールをいただきましたのでその日のうちに
どうぞお進め下さい
と返信致しました
その後、8月28日に
現在、担当のディレクターが作品を読み込んでいます9月中盤あたりまでに原画候補を選定し、10月にはゲーム用の作品の改稿をお願いすることになります
というメールをいただきました
だから、具体的に何かが進んでいるものだと私は思っていました
次に先方から連絡をいただいたのは何と11月になってからでした
社内に入院する者が出て、わたくしも体調を崩していたのでご連絡が滞りました
というメールの内容に、すでに疑問を感じていたのですが
担当現場も決まりましたし、レーベルのサイトも年末には立ち上がります
というお話で今度は、ゲームの製作会社で打ち合わせをしたいということでしたので
それならばと11月14日に再度、お会いすることになりました
と・こ・ろ・が
教えていただいたゲーム製作会社は、ゲーム化の打診をして下さった会社の経営する店舗と同じビルにありました
だから、そこのゲーム製作会社も同じ会社の系列なのだと判りました
私はそこの会社にうかがうのに手土産として、ケーキ10個ほど買っていきました
別に、先方に気を遣ったわけでなく
相手の方が信用できるかどうか不安な場合、私は必ず手土産を持っていくことにしています
そして、手土産を渡した後の様子で相手がどんな人間か判断することにしています
指定された時間にその会社に行くと
事務所内には前回の役職をお持ちの方と、私の作品の担当者になるという若い人と、奥で何か作業している男性の3人しかいませんでした(前回の部下の方はいらっしゃいませんでした)
事務所に入るなり私はあ、これはダメだと感じました
何と言うか空気が冷ややかなんです
若い人はめんどくせーなという顔をしているし、奥の男性はやって来た私のこととか完全無視ですから
これ、お土産に持って来ました
と、ケーキの箱を渡すと役職の方はとても困惑した顔で、受け取られました
ありがとうございますとは言っていただけましたがケーキの箱は、そのまま後ろの椅子に置いたままとなり
ぶっちゃけるとそこの事務所でそのまま2時間ぐらいお話しましたが、お茶とかは一切いただけませんでした
あ、こういう待遇なんだな
と感じたのも、つかの間具体的な打ち合わせに入ろうとすると
何も無いんです
前回は、あんなに色んなことをまとめた資料があったのに
この日は、何も書類が無い
これから先の具体的なスケジュールとか、確か2ヶ月前までには絵師の候補を決めておくという話だったのに
何も決まってないし、テーブルの上は空
それどころか前回、私に渡して下さったレジュメすら持って来ていない
前回の打ち合わせで話し合ったことのメモさえ無い
作品のゲーム化を担当するという若い人は話してみると、私の作品を全然読んでいないことは明らかでした
つまり、完全なノープランで私と会っている
7月8月の時のメールでは作業を開始していますということでしたが本当に、、まだ何も始まっていないことは明らかでした
なので前回のお話はこうでしたよねと、私が一つ一つ確認することとなり
再度、シリーズ化が考慮されなければ、ゲーム化は困るというお話もしました
役職者の方は、今回も大丈夫ですとおっしゃるのですが
実際にゲーム化の作業する担当者の若い人はできるわけねーだろ、そんなのという冷ややかな顔をしています
何かにつけて廉価版ですからと、ボソボソと言う
つまり面倒なことは無理です、できませんということなのだと思うのですが
役職者の方は問題ありませんと言う
どこまでが本気の話で、どこからが嘘なのか全く判らない
ただ役職者の方と製作現場に温度差があるのは確実で
なおかつ、製作会社に来てみて大丈夫かこの会社という印象しか無い
何かモノを作っているという覇気が、全く感じられないのです
会社全体が、どんよりとしているだけでなく、担当者がとにかくこんなのやりたくないというオーラを全開にしている
ラチが開かないので
では、作品の第一部を6章に分けて、6本のソフトで完結するシリーズに再構成してみます
と、私の方から提案してみました
こちらは、シリーズ化を考慮していただけないのならお断りするという姿勢を最後まで崩しませんでした
というか真面目にゲーム化する気があるのなら、現実的な提案をしていただきたかったのですが
何か自分の作品がゲーム化されると聞いて、舞い上がっている可哀相なバカという風にしか、最後までマトモに相手をしていただけなかったと思います
それでまた
冬のコミケが終わらないと絵師が決められないので、具体的な進行は年明けになる
と前回の時と、全く同じことを言われて
この日の打ち合わせは、終わりました
最後まで、私が買ってきたケーキは、放られたままでしたので
帰り際に
ケーキ、食べて下さいね
と言うと、役職者の方だけが
と、思い出したように答えました
この日の感想はああ、この話は実現しないな、これは無理だろうというものでした
だから、もの凄く凹んで帰宅しました
一応、お約束した通りにゲーム化の試案を先方からお送りしたのですが
担当者の若い人からは、拝見致しますというメールしかいただけませんでした
すると、すぐにCCで内容を読まれた役職者の方から慌てて
先日はお菓子をありがとうございます
というメールをいただきました
今後の進行は、私でなく、全て担当者として下さいと言っていたのにわざわざメールを下さったわけで
さすが名の通った会社の方だけあって、常識的なことを理解なさっているのだと感じました