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あんな風に正面から、文句を言うのはお馬鹿さんのすることよね

あたしたちはまだ、あなたたちの実家の運命を握っているのよ

ミナホ姉さんの貸出金が無ければ住友さんたちの家業が潰れる

住友さんは、そう言うが

いいや、判ってない住友さんには根本的に、リーダーとしての資質は無いんだ

人の前に立っちゃ、いけない性格だと思うよ

はっきり言うけれどホントにそうだと思うわ

克子姉が、ダメ押しする

でもホント、そういう意味では可哀相な子よね、あなた

いきなり可哀相と言われて驚く、住友さん

あなたのご両親もあなたの見た目を信用してしまっているのよ本当のあなたの性格を理解していないのよ

あたしの両親がですか

だからここへ来させられたんだよ住友さん

住友さんのお父さん、お母さんは住友さんなら、娼婦になっても精神的に耐えられるってそれだけの強いメンタルを持っているはずだって住友さんの外見から、期待しちゃったんだよ

あなたなら家のために、5年間の苦しみに耐えてくれるはずだって

いえ、あたした、耐えますよ頑張りますからだって、お父さんたちは、あたしのことを信じてくれているんですから

期待に応えたいという気持ちだけを、原動力にしているんだ

でも、何をどう頑張るのかっていうところであなた、すでにシッチャカメッチャカになっちゃってるでしょ

克子姉が、強く言う

あらら認めちゃったよ自覚はあるんだな

あたしってホントにダメな子なんですね

落ち込む住友さん

ま、そうだろうね今の住友さんがここへ上がって来てから、ずーっとヘコタレたままなのも

オレには期待されていないって思っているからだろ

住友さんは、ハツとオレを見る

期待されていると思ったら、アサッテの方向に思いっきり頑張っちゃう住友さんは期待されていないって思ったら、もう何もやる気が起きないんだろ

謝られても困る

あたしどうしたいいんだろ

自分の内面に話し掛ける住友さん

大丈夫だオレに任せろ

オレはニヤッと笑いかける

今までの白旗さんを、全部、ブッ壊してやるから

オレは、運んで来た衣装トランクを開ける

そうだなまずは、これから着てもらおうか

日曜だというのに、光回線のセールスマンが来る

最初は父が出たのだけれど

この度、区が光回線を引き直しましてつきましては、この地区の皆様は、契約会社を変更していただくことになりましたちょっとサインだけしていただきたいんですが

そんな馬鹿なことがあるわけないので慌てて、父に代わって応対する

うちの会社ですと、今よりも月々の料金が安くなります

なんて言うが最初に嘘をついたのだから、信用できない

区が、光回線の引き直しに関わるはずがないし

回線を引き直したからといって、その地区の契約会社まで指定するわけがない

そんなことになったら、議会で問題になる

父がサインさせられそうになっていたのは、そこの会社の新規契約の契約書だったし

とっとと、帰ってもらう

老人を狙った、嘘の強要セールスだったんだと思う

1119.処女たちのセックス実習 / 桃香・2 アメイジング・グレース

オレが、衣装トランクの中から選んだのは赤いチアガールのコスチュームだった

ただし、ホンモノのチアガールの服ではない

いかにもグラビア・アイドルやアメリカの酒場のお姉さんとかが着ていそうな露出度の高い扇情的なだけのニセモノのチア衣装だ

もちろんミニスカで上はヘソ出しで、胸の谷間の所に大きくハート型の穴が開けられている肩はノースリーブで、背中も大きく開いている

それから、ついでにこれも被ってくれ

オレは、トランクの中からロング髪のカツラを取り出した

色はなんと白っぽいピンク

コミケとかで、コスプレする人用のカツラなんだと思う

そ、そんなの着られないですっ

住友さんは、激しく拒絶する

オレは、軽く課の字に尋ねる

だ、だってあたしこんなの着たことないですから

だから、着てみろって言っているんだよ

オレは、今度は強く言う

今まで、この人はどこへ言っても、優等生的な言動を求められていた

学級委員長に、生徒会長に、ラクロス部のキャプテン

娼館に売られたことだって父親の窮地を救う理想的な娘を演じさせられているだけだ

この人の言う通りになさいあなた、研修中なのよ

克子姉も、厳しく住友さんに言う

オレは別に、こっちでも良いんだぜ

オレは、衣装トランクから透け透けの黒の紐パンを取り出して、住友さんに見せる

もっともっと、エロい服が幾らでもあるんだからさ

わ、判りましたき、着ます着ればいいんですね

嫌々ながらも、承諾してくれた

克子姉住友さんに、下着も適当に選んであげてよエロ過ぎなくていいけれどこのチアガールの衣装に似合う下着にさ

エロ度マックスは、まだ早い

それでは、住友さんの心をより萎縮させてしまう

あたしも、今、それを提案しようと思ってたのよ住友さんてご実家から、持って来た下着が、全部、スポーツブラだったから

スポーツブラじゃ、せっかく胸の谷間が強調されているデザインなのに良くないでしょ

ああ、胸の所の肌が見えるハズの穴を、スポーツブラが塞いでしまうんだな

多分、珠代さん住友さんのサイズを調べて、色々と詰め込んでくれたはずだから

克子姉が衣装トランクを漁る

これなんか、いいんじゃない綺麗に胸の谷間が作れると思うわよ

克子姉は黒のブラとパンティのセットを選ぶ

黒い下着なんて

息を呑む住友さん

どうしたの黒は初めて

校則で、下着は白のみって決まってますから

そういう型にハメられた人生を歩んできた子なんだな住友さんは

もう、校則は関係無いだろ住友さんはここで娼婦になるんだから

どんな色の下着でも、穿いてもらうよそれが嫌なら、ノーパン、ノーブラで過ごしてもらうから

住友さんは、ビクッと震える

あなた、お茶でもゆっくり飲んでて5分ぐらいで、この子に着せちゃうから

克子姉が、住友さんの方に向かう

ああ、頼むよオレは富士山でも眺めているから

オレはこの段階で、住友さんの着替えを覗き見るつもりは無かった

ここはむしろ完全に無視される方が、住友さんはツラいはずだ

窓に向かって遙か彼方の富士の高嶺を眺めながら、克子姉の入れてくれた紅茶をズズズっと飲み続ける